ONEX’s blog

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中国EVメーカー大本命NIOの展望!

皆さん、こんばんは。ONE Xのりゅうです。今日は本日開催されたNIO DAYを視聴して感じたこと、CEOのウィリアム・リー氏が描いていそうな今後の展望について超個人的会社にて解説していこうと思います。私自身は某総合電機メーカーにて車載営業を行ってきたので、それなりのバックグラウンドがあります。そんな私からみて、今回のNIO DAYの率直な感想は下記です。

 

「日本のカーメーカー、マジでやばい。スマホと同じことになってる!」

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、中国企業のテクノロジーの進化は半端じゃないです。深センなどに行ったことがある方ならわかるかと思いますが、ハードウェアのテクノロジーに関して中国は既に世界一の座にいると言っても過言ではないです。そんな中、日本が唯一と言っていい勝ち筋は「モビリティ」だったわけですが、この座はここ数年でボロボロと崩れ落ちて行っているように感じます。

 

余談ですが、汎用ドローンではDJI社が世界の7割のシェアを取りました。最近話題のドローンタクシーのEHang社はドローンタクシーを実現してしまいました。中国深センでは、毎日のように夜空にドローンを飛ばし、革新的なドローンパフォーマンスを披露しています。下の動画は深セン40周年記念の時のものですが、これだけでも相当なテクノロジーを有していることがわかると思います。

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余計な話をしすぎましたが、このようなドローン制御を行える国がEVを開発しているわけです。確か、中国EVメーカーは数年前には数百社くらいあったと思います。その天下一武道会を勝ち抜いてきている企業がNIO社なわけですね。そうやって考えるだけで相当な強者だということがわかると思います。彼らは2年前くらいまでは生産ライン構築に苦労し、多額の負債を抱えていたと記憶しています。そんな中、ファブレスモデル(自社工場を持たないモデル)に移行し、国営のJACモーター社の力を借りることで生産体制を確保してきました。中国が国の力でサポートしているので、生産ラインも97%が自動化されていたりしていて、かなり手厚いサポートを受けている印象があります。

 

◉ウィリアム・リー氏のファンベースドマーケティング

ウィリアム・リー氏はマーケティングのプロフェッショナルです。日本でも最近流行りの「ファンベースドマーケティング」と言われる利用顧客を商品開発や製品発表会に巻き込んでいくようなモデルをNIO社の中で作り上げています。代表的なものがNio独自のアプリを通じたポイント式のリワードプログラム(ANAのマイルみたいなやつ)、そしてショールームを兼ねたNioハウス(空港ラウンジサービスみたいなやつ)と呼ばれるメンバーズクラブです。また、バッテリー交換可能なステーションネットワークを備えたNioパワー・ディビジョン(NIO社の車はバッテリー取り外して交換できるんです)も有名ですね。顧客との関係をインターネット&リアルな空間を通じて、行い続けている素晴らしいメーカーという印象です。今回のNIO DAYも利用顧客によるアイディアが反映されていたそうです。顧客が実現してほしいライヴ(と言ってもいいでしょう)をカタチにしていくNIO社はマジですごいと思いました。

 

◉ウィリアム・リー氏の原体験とは

ウィリアム・リー氏は下記の原体験を持っているそうです。

 

❶中国の黒い空を青くしたい(工業スモッグで当時はとんでもなかった)

 →だからNIOの中国名はWeilei(蔚来=青空の訪れ

❷自動車メディアBiautoの立上時にスマホで直接車を買える体験を作る発想を得る

 →発想したのが2000年だったらしいので、実現に20年費やしています

❸中国のプロダクトが安物というイメージを払拭したい

 

この3つの話を聞くだけでも心を動かされますね。中国の若者がNIOに熱狂する理由がよくわかります。中国の環境問題は非常に深刻ですので、それを解消するためのリーダーがウィリアム・リー氏というわけですね。素晴らしいストーリーです。前置きが長くなりましたので、ここからはNIO DAYで発表された内容をみてみましょう。

 

◉NIO DAYで発表されたET7について

ざっくりまとめると下記の画像の通りですね。日本語訳のところで一部間違っている可能性があるので、あくまで参考くらいにしてもらえると嬉しいです。

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私自身もテクノロジーメーカーに所属していますが、ざっとスペックみるだけでずば抜けています。特にADAMのスペックはちょっと想像を遥かに超えるレベルにきていて、震えが止まりませんでした。全体的にかなりテスラを意識したプレゼンテーションだという印象ですね。車両デザインも結構かっこいいので、売れそうですよね。彼らが得意のバッテリーステーションを含めたエコシステムをさらに拡大していくアナウンスもありましたので、他社が入り込む余地がどんどんなくなりそうだなという印象です。

 

1つ懸念があるとすれば、テスラのModelYが今年から中国でも納入開始になるので、その広まり方次第では、NIOの立場が危うくなる可能性もあるとみています。とはいっても、国内NO.1になりつつあるNIO社を中国政府としては本気でバックアップしていくでしょうし、行政系の納入などにNIOが選ばれることも増えてくるでしょうから、NEXT BAT(Baidu、Alibaba、Tencent)になりうるとみています。NIO社については中国の政治的リスクがあるので、少ししか投資していませんでしたが、今日のNIO DAYのプレゼンテーションで考え方が変わりました。まぁ皆さんも投資は自己責任にてお願いします。何より心配なのは、日本のカーメーカー。トヨタ、ホンダ、日産、マツダ三菱電機、スバル、ダイハツ、スズキ、本当に応援しているので頑張ってほしいです。

 

テスラとの比較を作ってほしいという要望を結構な数頂いているので、こちらにまとめておきました。スペックの差は明らかですね。笑 先日発表されたModelS Plaidはかなりスペック高くて、0-100が2.1秒とかなんですけど、価格帯が全然異なるので、今回の比較対象からは外しました。

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最後に。NIO DAYについては日本語訳はなくて英語字幕しかないのですが、ウィリアム・リー氏のプレゼンテーションの部分だけでも観てみると良いと思います。

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こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!

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