ONEX’s blog

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世界一注目されている投資家キャシーとは何者だ?!ヘルスケア・ゲノム編!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は世界で最も注目されているアクティブファンドARK社キャシー・ウッドの頭の中覗いてみたシリーズを行っていきたいと思います。ARK社は昨年プラス100%以上という凄まじいパフォーマンスを出したファンドとして一躍有名になりました。最近は女性版ウォーレンバフェットとも言われていますね。その辺の話を今日はしていきたいと思います。さぁ、行ってみましょう!

 

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◉キャサリン・ウッドって何者?!

ARK社のトップ、キャサリン・ウッド(通称:キャシー)は何者なんでしょうか?彼女は現在ARKというETFシリーズのCEO兼CIOを担当しています。昨年は、ブルームバーグニュースの編集長であるマシューA.ウィンクラーによって2020年の最高のストックピッカーに選ばれていましたね。ARK社の前は、AllianceBernstein(機関投資家、富裕層向けの資産運用会社)という資産運用会社でグローバルテーマ戦略の最高投資責任者として約50億ドル(約5,000億円)の資産を12年間を管理していました。過去を振り返ると、1981年に南カリフォルニア大学で金融経済学の理学士号を取得。キャシーの障害の指導者は、経済学者のアーサーラッファーだそうです。アーサーはトランプの2016年大統領選挙の経済顧問でした。2019年にはトランプ大統領から、経済学の分野での貢献に対して、ラッファーに大統領自由勲章を送られています。アメリカ経済を支えてきた人が恩師のようです。

 

 

◉ARK社の特徴は何?!

ARK社の特徴は大きく分けて3つあります。

 

❶破壊的イノベーションにテーマを絞っている

❷毎日運用成績・取引実績を公表している

❸各領域の専門家を招致し、投資を行っている

 

❶は言わずもがなですね。業界を変革する破壊的イノベーションを起こせそうな領域に投資をし続けています。破壊的イノベーションって初めて聞く人もいらっしゃるかもしれないので、少しだけ解説を入れます。

破壊的イノベーションとは既存事業のルールを破壊し、業界構造を劇的に変化させるイノベーションモデルのことです。 この概念は、ハーバード・ビジネススクールの教授であった故クレイトン・クリステンセン氏の著書『イノベーションのジレンマ』で提唱されました。世界で最も有名な破壊的イノベーションはアップルのiPhoneでしょうね。iPhoneは、折り畳み式携帯電話、ブラックベリー携帯、PC、電卓、目覚まし時計、iPodなど様々なプロダクトを破壊してきました。同時にiPhoneiOSを活用したアプリケーション市場を開いてきた実績もありますね。

キャシーのテーマは常に各領域のiPhoneのような破壊的イノベーションを実現しうる会社への投資を行っています。ARK社が定める破壊的イノベーションの3つの条件は下記にもある通り、

A 劇的に生産性の向上をもたらすこと

B 急激なコスト低下をもたらすこと

C 他のイノベーションを創出するプラットフォームであること

とあります。

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ソース元:日興アセットマネジメント社より

 

❷ARK社のファンドは毎日運用成績・取引実績を公開しています。これはこれまでのアクティブファンドではないことでした。最近では、ARK社の運用履歴を分析して、記事にする人やARK社の運用実績を簡単に見れるアプリケーションを開発する人まで出てきました。ARK社が新たにポートフォリオに加えた銘柄は、次の日に価格上昇するような現象も起こってきています。面白いですね。これまでのアクティブファンドは取引実績について文句を言われてしまうのを避けるため、運用ノウハウを流出を防ぐために非公開で進めるのが常識でしたが、これを打ち破る方法で顧客を驚かせました。

 

❸はARK社の最も特徴的な内容と言っても過言ではないでしょう。彼らは各領域について知見を持ち合わせた専門家+トレーダーのチームを組成しています。明確に役割を分けているので、専門家チームの知見が投資実績に素早く反映されるループが形成されています。各専門家からのレポートは非常に示唆に富んだ内容が多く、面白いです。ちょっと内容的に難しめのものがあるかもしれませんが、ぜひこの機会にご覧頂ければと思います。

 

◉ARK社が注目するゲノム革命でもたらされる世界とは?

ここまではARK社、そしてキャシーの特徴について申し上げてきました。ここからはタイトルにある「ヘルスケア・ゲノム領域」におけるキャシーの考えていることを勝手に妄想して、記事化していくセッションに移りたいと思います。笑 

 

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まず、ヘルスケア分野において最も革新的な進化を遂げている領域が「ゲノム」と言われています。2000年にはゲノム解析コストは9500万ドルかかっていたそうです。笑  下にARK社作成のグラフも置いておきます。これ、対数グラフですよ!笑 現在は900ドルを下回っているそうですので、精緻なゲノム分析が可能になってきたということですね。過去は、コストが合わないので、ゲノムを活用した治療法が確立されてきませんでしたが、近年は、10万分の1とも言われるこの劇的なコスト低減によってゲノムを活用した治療法が急激に進んできました。

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簡単に言うと、万病の克服のために3つのイノベーションが起こっているということがわかってきました。(りゅうの独自調べ)

 

A ゲノム解析

B ゲノム編集

C ゲノム創薬

 

A ゲノム解析

Aについては先ほどから述べている話ですね。皆さんのゲノム(DNA等)を今後は超詳細に解析できるようになるんです。これができると何が嬉しいかというと、例えば、

 

・自分がどんな病気に弱いのかがわかる

・自分自身が将来的にどんな病気にかかる可能性があるのかがわかる

・自分の身体に効きやすい薬が何かわかる

 

ざっくり言うとこんなことがわかるようになるわけです。昔っからカスタマイズ治療というワードは流行っては廃れ、流行っては廃れされていましたが、真のカスタマイズ治療が実現可能なフィールドが揃ってきたわけですね。

 

B ゲノム編集

Bについてはゲノム編集が可能になったという話です。具体的にいうと、皆さんのDNA配列を弄ることができるようになってきたということです。笑 ちょっと怖いですね。笑 これまでは遺伝子をハサミのように切る技術が確立されていなかったのですが、CRSP-Cas9と言われる遺伝子を切るハサミみたいなやつが開発されまして、急速に普及されました。

 

このゲノム編集技術の1つである「CRISPR-Cas9」の開発で2人の女性科学者が2020年のノーベル化学賞を受賞しました。エマニュエル・シャルパンティエ氏(独マックス・プランク感染生物学研究所長)とジェニファー・ダウドナ氏(米カリフォルニア大バークレー校教授)です。2012年に両氏が論文発表した同技術はまたたく間に世界中の研究者に使われるようになり、それ以降、ゲノム編集は急速に発展。発表からわずか8年でのノーベル賞受賞です。快挙ですね。

answers.ten-navi.com

 

ゲノム編集を行うことで、単一遺伝子疾患と呼ばれる病気の克服は可能になっていくそうです。ちょっと待ってくれ。単一遺伝子疾患って何やねんと思ったあなた。私と同じですね。笑 ちょっとググりましたら、このような回答が出てきました。

 

単一遺伝子疾患=ある単一の遺伝子の変異に原因を求めることができる疾患の総称。1遺伝子の変異に対して一つの疾患という関係が成り立ち、メンデル遺伝(常染色体優性遺伝、常染色体劣性遺伝、X連鎖遺伝)の遺伝形式をとることからメンデル遺伝疾患、あるいはメンデル遺伝病ともよばれる疾患の種類は多岐にわたり、数多くの単一遺伝子疾患とその原因遺伝子が明らかにされているが、希少性・難治性疾患が多く含まれる。

 

とのことです。つまり、単一の遺伝子の異変によるものなので、ゲノム編集ができると治療できる可能性が飛躍的に上がるようですね。特にこの手の病気は希少疾患であることが多いようなので、創薬コストが高くて、治療薬が開発されなかった分野に希望の光が見えてきていると考えられているようです。これは画期的ですね。

 

C ゲノム創薬

Cのゲノム創薬の分野についてもかなりイノベーションが起きているようです。過去から製薬・創薬分野は、

 

R&Dにお金をかけられる企業が勝つ

 

と言われてきたそうです。創薬については臨床も含めると、平均して商品化するまでに20年もの開発期間がかかるようでして、これをやれる企業はある程度のキャッシュを持っていないと無理だと言われてきたみたいなんです。だから、製薬メーカーはM&Aが多数行われて、日本企業各社も統廃合を繰り返し、グローバル企業のグループ会社になるところも増えてきているわけですね。

 

但し、この常識がゲノム創薬によって、覆されそうになっているようです。つまり、ゲノム編集技術等を活用して、病気の原因特定が効率化され、より効果的な投薬についてもゲノム編集で精度をあげることが可能になってきたことで、

 

開発期間とコスト

 

この両方にインパクトする創薬技術が開発されてきているそうです。キャシーがよく言っていますが、このゲノム分野は中堅企業が多く、大手企業でこの分野に参入しているところは多くないそうです。なので、イノベーションによって、一気に地位を確立していく可能性がある分野とも言えると思います。ヘルスケア分野における自動車やiPhoneのような発明がCRSP-Cas9。この分野はこれから更に伸びていくような気がして楽しみになりますね。また、ゲノム、ヘルスケア分野については調べていきたいと思います。ありがとうございました〜!

 

下記に事業・投資に関するまとめ記事を置いているので、皆さん、ぜひ読んでみてくださいね〜。 

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