ONEX’s blog

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ビル・ゲイツ氏書籍「地球の未来のため僕が決断したこと」と気候変動対策!

 

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地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる

 

こんにちは、ONE Xのりゅうです。今日は、今話題のSDGs関連書籍「地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる」の書評ブログ記事を書かせて頂きます。この本はマイクロソフト社創業者ビル・ゲイツ氏の書籍の和訳本です。ビル・ゲイツ氏はグローバルのIT革命を最前線で推進してきた第一人者であることは間違いありません。ビル・ゲイツ氏は最近、コロナウイルスのような感染症の脅威について事前に予測して危機感を伝えるプレゼンテーションをしていたことでも有名になりました。

 

Q.ビル・ゲイツ氏の主張とは?

 

www.ted.com

 

2015年にビル・ゲイツ氏がTEDの中で語ってきたことが、昨年現実のものとなってしまいました。もしまだご覧になったことがない方はこの機会にご覧頂けると嬉しいです。

 

上記プレゼンテーションでは、21世紀は核兵器との戦い→感染症との戦いにシフトしていくだろうと言われています。100年前のスペイン風邪や2014年にアフリカで大流行したエボラ出血熱を具体例として提示しながら、これからの世界が感染症対策のために対応すべき内容について語っています。

 

ビル・ゲイツにはもう1つTEDの有名なプレゼンテーションがありまして、

こちらです。

www.ted.com

 

こちらは2010年の内容ですので、おおよそ11年前。東日本大震災の前の動画です。CO2排出量はゼロになるまで低減しなければ、地球温暖化影響は止まらないというものです。現在の再生可能エネルギーは安定供給面での問題があり、EVバッテリーについても供給量の問題が顕在化してくると当時から言及されています。当時は、気候変動をストップさせるために、CO2排出量を削減するためのテクノロジー投資を続けるべきである、かつ超小型高効率の原子力発電所を建設していくべきであるという主張でした。

 

その後の東日本大震災とフクシマ原発事故を通じて、原子力発電は人間にはまだアンコントローラブルであるという話が多くなり、主張は小さくなりました。

 

ビル・ゲイツ氏は当時から一貫して、気候変動対策のための全て投資活動を推奨しています。今年8月に発表された気候変動に関する政府間パネルであるIPCCの第6次報告書では「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」とまで言われるようになりました。過去は科学的な相関が見えていない部分もあり、気候変動影響はわからないという主張も一部で見られていましたが、最近は科学的エビデンスも揃ってきており、気候変動と温暖化ガスの排出(CO2をはじめ複数の物質)の相関が示されてきています。

 

Q.ビル・ゲイツ氏の最新本「地球の未来のため僕が決断したこと」ってどんな本?

 

詳しくは書籍をぜひ読んで頂きたいのですが、ざっくり書いてあることのサマリーを下記に記載しておきます。一部要約し切れていない部分もあるので、そこは実際に書籍を読みながら、フォローいただけると嬉しいです。ビル・ゲイツの以前の主張に比べると、かなりフラットな主張になっていると思います。

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温室効果ガス(主に二酸化炭素排出)と世界の平均気温は長期に渡り相関が取れている。人間の活動で気候変動が起きていることは間違いない。


・人間の活動によって排出される温室効果ガスの割合は各業界で下記の通り。それぞれの工程の温室効果ガス排出量を削減し、総排出量の510億トンをゼロにしなければならない。実は、ものづくり産業は環境負荷が高いと言えるので、今後はよりゼロカーボンを求められるようになる。
 ✔︎ものをつくる(セメント、鋼鉄、プラスティック)・・・31%
 ✔︎電気を使う・・・27%
 ✔︎ものを育てる(食物等)・・・19%
 ✔︎移動する・・・16%
 ✔︎冷やしたり暖めたりする・・・7%


・これらの工程のゼロカーボン化のステップは下記の通りである。
 ❶可能な限り全ての工程を電化する
 ❷脱炭素化された電力網からその電気を獲得する
 ❸残炭素排出には炭素回収を用いる
 ❹資材をもっと効率的に利用する


・移動する、の部分で普通自動車の影響があるのは47%。ゴミ収集車バストレーラーなど公共によるものが30%、貨物船クルーズ船によるものが10%、飛行機によるものが10%である。民間施策だけではなく、行政施策としてゴミ収集に関するインフラのゼロカーボン化等も必要。

・ゼロカーボンを実現するには、下記が必要であり、それを推進するために行政セクターの役割こそが超重要である。
 A.炭素を排出しないものを安くつくる・・・技術のイノベーション
 B.炭素を排出するものを高くする・・・政策のイノベーション


・上記のA.B.を実現するために行政が負うべき役割は下記である。
 ❶脱炭素に関わるあらゆる科学技術イノベーションに対して政策投資する。
  そして官民の距離を縮めて、一体となって推進できる体制を作る。
 ❷特にリスクをとって挑戦する技術者やビジネスイノベーターに政策投資する。
 ❸行政が脱炭素における最大の顧客となり、脱炭素を徹底的に推進する。
 ❹脱炭素を推進する顧客にインセンティブが発生するよう施策を立案実行する。


・脱炭素の技術で注目されているのは主に下記である。
 ✔︎炭素を排出せずに生産される水素
 ✔︎フルシーズンもつグリッドスケールの電力貯蔵
 ✔︎電気燃料
 ✔︎次世代バイオ燃料
 ✔︎炭素ゼロのセメント
 ✔︎炭素ゼロの鋼鉄
 ✔︎植物由来や細胞由来の肉や乳製品
 ✔︎炭素ゼロの肥料
 ✔︎次世代核分裂
 ✔︎Fガスを含まない冷媒
 ✔︎核融合
 ✔︎炭素回収
 ✔︎地下送電
 ✔︎炭素ゼロのプラスティック
 ✔︎地熱エネルギー
 ✔︎揚水発電
 ✔︎蓄熱
 ✔︎干魃や洪水に強い食物作物
 ✔︎炭素ゼロのパーム油代替物 等

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ビルゲイツ氏は過去から原子力発電の推進者につき、少しその色が濃いところが垣間見えますが、科学エビデンスに基づいたファクトがきちんとしていて、他の論文や書籍よりもかなりフラットな分析ができている印象でした。

 

世界全体として、気候変動を食い止めていかなければならないことタイミングで、このような書籍が出てくることは素晴らしいですね。民間、行政、それぞれの立場からやれる施策はかなり多いと思います。


国内の場合は、こういった気候変動影響等を全てを可視化するためのDXが最最優先課題にはなるかと思いますが、そこからGXを強力に推進し、個人・企業・街・地域の長期的な持続性と成長を築くことに注力していければと思います。

 

SDGsに関する書籍は最近かなり多く発売されているので、私自身も学びのスピードをどんどん上げていくようにしますので、皆さんもお時間ある時に、こちらのブログにも立ち寄っていただけると嬉しいです。まずは書籍も読んでくださいね!