ONEX’s blog

全ての人がコトを興せる社会を作る。ONE Xでは共創によって、皆さんの一歩踏み出す支援を全力で進めていきます。事業開発、投資、就活に関する情報を不定期で提供して参ります!

CHANGE応募応援企画第2弾 30代社長を創出するには

出展元:ONE JAPAN facebookページより

こんにちは、ONE Xのしゅんです。本日は6月8日に行ったCHANGE by ONE JAPANの講演内容について特に印象に残ったポイントをテキストアーカイブとしていこうと思います。阿久津氏、中村氏、松坂氏の3人の原体験に迫るセッションでしたので、ぜひこの機会に読んでいただけると嬉しいです。

 

CHANGE概要説明

この2年間でCHANGERを200名生み出したCHANGE。次の8年後に実現したいのはCHANGERを毎年1万人創ることだそうです。そんなCHANGERの原点はONE JAPANで、大企業から世の中を変革するといった思いからはじまったとのこと。今回はそんな仲間を増やすべく新規事業の経験者の方をお呼びしてCHANGEの参加の後押しをしてもらいます。

 

阿久津氏「新規事業立ち上げの秘訣」

TTG-SENSEの紹介

鉄道会社に勤務していた阿久津さんは現在TTG-SENSEという無人決済システムの事業を行っており、トラッキングやポスシステムなど店舗のソリューションを全部一気通貫で作っており、コンビニ無人化の未来の実現に向けて事業を行っております。

 

これからやりたいこと

そんな阿久津さんがこれからやっていきたいのは主に二つ。人手不足ソリューション

と大企業発新規事業創造とのこと。

 

Q.モチベーションの維持どうしてたか。

阿久津さん「その時やってたことを一生懸命やってたらここにたどり着いた」

 

無人コンビニのリスク

阿久津さん「世の中にないものをやっているとマーケットとして認められるかどうかわからないからそれがリスク。その解決方法が、作ってしまうということ。作りながら感度を見て作り込んでいくのが手法。一番最初に小さいものを作るのが解決方法。」

 

失敗を恐れずやってみる

Q.デカく見えすぎて無理に感じる

阿久津さん「失敗を恐れずやってみることが重要。小さな成功とか自分で考えてやったことが手応え感じるとやりたくなるから気にする必要はない。」

 

専門職は新規事業をできないのか

Q.専門職だから新規事業できないかもと考えてしまう

阿久津さん「飛地のことを目指さずに、今やってる専門領域のことでいいと思う。そこで感じている課題を考えてみるといい。」

これは多くの社内起業家にも共通して言えることで、目の前の仕事に新たなビジネスチャンスが隠れているということですね。

 

阿久津さんのお話を聞いての筆者の所感

阿久津さんの話は「新規事業やりたい」とか「社長になりたい」とかではなく目の前のことをやっていたらここにたどり着いたということで、シンプルにかっこいいなと思いました。それだけ目の前のことに向き合ってきた結果なんだと感じました。



中村氏「情熱と執念」

マンション生活における悩み

中村さんの事業は、自身のマンション生活における悩みをもとに、デジタル(入居者専用アプリ)とリアル(イベント開催等)を組み合わせ程よく心地いいコミュニティを醸成することで、アプローチしているのだそう。

 

情熱

中村さんの原点はおもろそうやんに心を委ね、おかしいやんを放置しないこと。

そんな中村さんですが、これまで何事も一度でうまくいったものは何ひとつない。毎回不合格や落選を重ねてきた。でも、一度でうまくいったものがないからこそ、今の自分があるとのこと。そういった道のりを歩んできた中村さんが心掛けていることは、三つあります。人に委ねないこと。折れても、辞めないこと。自分の信念を貫くこと。そうすれば、意志あるところに道は開ける。

 

優れていない自分

中村さんは「自分は優れていない」と繰り返しおっしゃっていました。

 

中村さん

「優れてないけど時間をかけたらできる。人が1時間やってできることを3時間かかるなら4時間かければいい。みんなが一年でできることを三年かかるなら三年やれる。」

 

「いつか歩いてたらやりたいって思う時が誰にでも来る。凡人の自分でもできるからあなたもできる。」

 

ここまで時間がかかってでも一個一個やり続けた中村さん。立ち止まらない重要性を教えてくれました。

 

情熱の薪

質問で情熱の火を消さない秘訣は、というものがありました。

 

中村さんからの回答は「おかしいやん。おもろいやん。これが全ての原点。」とのことでした。ですが、続けて中村さんはこう語る。

 

中村さん「それでも消えそうになることがある。自分でくべることができないから。

そういう時はこういう場に来る。エネルギーを持ってる人から火をくべてもらう。」

 

中村さんのお話を聞いての筆者の所感

筆者は中村さんの話を聞いて胸が締め付けられ、心が動かされました。できない自分を認めて、優れていない自分を認めて、それでも一歩ずつ歩みを進める。ダメな時は自分で薪をくべることができないからエネルギーを持ってる人のところに行って火を分けてもらう。とても熱いお話でした。

 

松坂氏「会社に貢献しながらも、やりたいことを実現するために」

マレーシアにはなかった。

マッキャンエリクソンの松坂さんは出向起業という形だったそうです。松坂さんがマレーシアに住んで気づいたこと、それは発達検診が一般的に普及していないということです。マレーシアにはなかったという。一応できるけど、今までは1回3万円の費用がかかり、しかも国内に発達検診ができる専門家が国内に5〜6人しかいなかったという状況だったのです。これを松坂さんが開発したサービスにより発達検診を3900円で提供し、デジタルで受けられるようにしたとのことです。サービスの開発では国や大学などにも協力してもらい、また国の制度という面で政府とも連携をしてもらっているそうです。

 

やるからにはフルコミット

松坂さん「新規事業は言い訳なし一本勝負。事業セントラルで、今の会社がダメなら、

奨励される会社へ転職or起業or出向起業も視野に入れてコミットする。」

 

チームづくりのコツ

参加者の方から「チーム作りのコツは」という質問がありました。

松坂さんの回答は「まず第一に1on1をやる。そして次にカルチャーをリスペクトしまくる。こちらは日本人だから居させてもらってるっていう意識を常に持つこと。」でした。

 

松坂さんのお話を聴いての筆者の所感

松坂さんのお話を聞いて思ったのですが、二つの点で非常に凄いなと考えました。一つ目は、フルコミットをしていることです。自分が叶えたいことに対して異国の地でこれほど積極的に取り組んでいる点で感銘を受けました。二つ目は自分の使える武器は何があるのかをちゃんと認識し使える武器を全部活用していることです。

 

パネルディスカッション「社内起業家というキャリア」

Q.なぜ社内起業を選んだのか

松坂さん「ワンジャパンで刺激を受け、メンバーをサポートする立場として入り、これだったら自分でやりたいと思うテーマを探し、ど真ん中のテーマが見つかって、僕の場合は起業するっていう選択肢が一番良かったから起業しました。」

 

中村さん「事業拡大とかを考えて会社のアセットを使っていったほうがいいと考えたから。旭化成が好きだし、これを機に旭化成をもっといい会社にできると考えたからです。」

 

阿久津さん「社内起業家になるつもりは全然なかったし、社長になるつもりもなかったけど、やろうとしてることをやってたらこうなってました。」

 

Q.大企業との付き合い方

阿久津さん「やりたいことを言って止められてるわけでもないです。邪魔されてもいないし協力してもらってるから感謝してます。」

 

中村さん「過程も通じてワクワクとかが社長に伝わってると思います。よくなるって思ってることにクソ真面目に向き合ってます。あと一個言えるのは、本業で成果を上げているというのは重要です。」

 

松坂さん「広告は頭打ちで、他のことが必要っていうのが総意でした。起業するとは言っていなくて、新しいクライアントを獲得したって言って、それは僕ですって言って持っていきました。出向起業とかそれぞれの会社のシステムを利用するのは重要かなと思います。」

 

Q.説得の仕方

松坂さん「NOと言えない方法とかを考えました。30代だからこそ役員が手の届かないことを一緒にこの新規事業で解決しますとか、意思決定者の課題も新規事業の課題もそれの解決にもなってます、みたいな。」

 

中村さん「三つあって、一つ目は会社の目指す方向とかビジョンとか、実技的にやりたい方向が合ってるかどうかを考えることです。二つ目は経営層とかステークホルダーとかが好きなプレゼンとか好きな資料とか書き方とか書式とか全部調べて全部コピーして、その人たちに合うように作ることです。三つ目は一人ずつ事前に行脚をすることです。目的のためには手段を選ばない。これが大事です。」

 

阿久津さん「やりたいって思ってることのスペシャリストになることです。色んな知識とか持ってる人もいるので切り返す力が必要になります。あとは、資料。正確に伝わらないと意味がないので、伝え方とか徹底して頑張りました。」

 

CHANGEを考えている人へメッセージ

阿久津さん「本当にやりたいことは自分の実務とか足元に転がってることが多いから、変に飛び地とか空とかを見るのではなく、自分の足元とかを考えてみるのが一番の近道だし、いい起業になるんじゃないかなと思います。」

 

中村さん「今回が初めての人もいるかもしれないし、四回目ぐらいの人もいるかもしれないです。でも、必ず言いたいのは一回でうまくいくことは多分あんまりないと思うんだけど、その一回目があるからこそ四回目が生まれるんです。だから、この一歩か四歩かわからないけど、一歩を踏み出してほしいなと思います。」

 

松坂さん「迷ってるんなら応募する。応募するんなら絶対やりきったほうがいい。そしてフルコミットする。フルコミットした分だけ近づきますので。」

 

CHANGE第2期ファイナリストによる体験談

坂本さんの事業の紹介

象印の坂本滉太さんはスポーツにおける水分補給の重要性に着目し、適切な水分補給ができていないという課題をテクノロジーで解決し、アスリートのパフォーマンスを100%引き出そうと事業に取り組んでいるとのことです。

 

このイベントを終えての筆者の所感

筆者としては特に中村さんのお話が心に響きました。新規事業とかに関わらず愚直に一個一個やっていくことの重要性を学びました。時間がかかってでもやる。人が一時間でできることが三時間かかるなら四時間かける。立ち止まらずにやる。周りの人をリスペクトし、ちゃんと頼る。目的のためには手段を選ばない。そういった一個一個の小さな積み重ねが大事なんだなと考えました。

 

ライター:濱本舜也