こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は今、話題になっているテスラの時価総額についての勝手な私見を述べていきたいと思います。先に言うと、この時価総額が妥当かどうかについては投資の専門家じゃないから全然わかりません。笑 なので、テスラが他の自動車メーカーにとって脅威である理由を語りつつ、テスラの今後の可能性について述べていきたいと思います。
◉テスラが他自動車メーカーと根本的に異なる理由
テスラの企業ビジョンがモビリティ領域に限定していないことは周知の事実ですが、ここではハードウェアの設計思想について3つの視点で具体的に語っていきたいと思います。
❶メーカービジネスとウェブビジネスの違い
ウェブ業界のビジネスは販売後もサービスの改善を続ける前提でプロダクトを開発していきます。これはウェブの領域では当たり前でしたが、これをハードウェアの領域に持ち込んだのがアップルのiPhoneですね。OSをアップデートしていくことでどのデバイスでも最新で最高の体験ができるようになりました。最近ではこの考え方がハードウェア領域にも入り込んできています。ソニーのプレイステーションもOSアップデートで最新の体験を得られる様になりました。これを車の領域に持ち込んだのがテスラです。
「いやいや、トヨタやフォルクスワーゲンも昔から コネクティッドカーとか言っているし、テスラ だけが先行しているわけではないでしょ!」
と批判が来ることもあるかもしれませんが、 車の設計思想が従来と全く異なるので、従来型の商品開発を続けてきた既存自動車メーカーとソフトウェアをアップデートすることをベースに作られたテスラでは全く体験が異なってくるのです。
❷テスラを表す象徴的な事例
テスラの特徴を表す象徴的な事例があるので、紹介したいと思います。テスラ はModelSのシリーズを販売したタイミングでWiFi機能は開発遅れによって搭載されておらず、そのまま販売されました。しかし、1ヶ月後のソフトウェアアップデートで急にWiFIが使える様になり、ユーザーからはWOWの体験がありました。現在、ModelSは自動運転の機能アップデートもされる様になっています。これがなぜできるのか?アップデートを見越して、発売時にはオーバースペックと思われるセンサーなどのハードを詰め込みまくっているからできるわけです。
❸ソフトウェアとメーカーのリソースの考え方
皆さんもご存知の通り、これまでのメーカーは発売前までに人やお金などのリソースを突っ込み、発売後はリソースを減らしていく動きをかけていました。しかし、ソフトウェア企業は発売前よりも発売後のアップデートに命をかけています。Amazonはなんと1日に30回以上ページが改善されているという噂もあります。Netflixなどのサービスも日々改善が行われるために多大なリソースをかけています。これはテスラのプロダクト開発でも同様のことが行われている様です。プロダクトができてから、アップデートに全ての力をかけていく。ちなみに、自動運転も発売後のアップデートコンテンツでした。
さらに申し上げると、従来型のメーカーはそれぞれ機能分解されたコンポーネントのスペックをひたすら上げていく手法を取りますが、テスラは全体の体験をよくするためにコンポーネントの機能を統合して 、車全体を設計します。なので、車内のインテリアも極めてシンプルな構造になっていくわけです。それぞれの部品を残そうとする従来メーカーのアプローチとは根本的に異なることがわかります。
ツイッターでウカ @ NIOくり人、テスラ株で親孝行さんによる素晴らしいツイートがありましたので、こちらも共有させて頂きます。
「トヨタが1000万台以上売ってて時価総額25兆なのに対して、テスラが50万台しか売ってないのに80兆以上あるのはバブルだ。EVバブルだ!」
— ウカ @ NIOくり人、テスラ株で親孝行 (@ucaxxx) 2021年1月13日
・いつ・EVがガソリン車より台数で上回るかは議論の余地がある。でも、いつか必ず訪れる。世界最大の市場の中国では2025年に20% - 25%になるという推計がある。
その後のリプツイートを抜粋するとこのようなことを書いていました。
「トヨタが1000万台以上売ってて時価総額25兆なのに対して、テスラが50万台しか売ってないのに80兆以上あるのはバブルだ。EVバブルだ!」
→いつ・EVがガソリン車より台数で上回るかは議論の余地がある。でも、いつか必ず訪れる。世界最大の市場の中国では2025年に20% - 25%になるという推計がある。
「例えテスラがいつかトヨタ並みの台数を売るとしても、時価総額が80兆はおかしい!」
→自動運転のある世界を想像してほしい。人々の移動コストが電車よりも安くなる世界。駅前という価値観もなくなるかもしれない。世界の価値観が変わるサービス。
例えテスラがいつかトヨタ並み
「トヨタだってEVを作れる。テスラがEVの頂点に立つなんて決まってない!Appleだって参入してくるぞ!」
→テスラが9年前に発売したモデルXと、ソフト周りが同レベルのEVは既存メーカーからは未だ出てないのが私の評価。開発思想が違う。自動運転は車からのデータの活用含めたソフト設計がキーとなる。
→また、そもそも車業界は特徴として、参入障壁が高い。テスラはアメリカの会社としてフォード以来の上場。たとえAppleでも3-4年後に発売しようとする頃には、テスラは今の市場にある車から取れるデータを活用した圧倒的商品が生まれていると考えている。個人的にはAppleは結局発売すら出来ないと思う。
これ、共感しかないですね。テスラ は競合優位性を保つために、ModelS発売時からオーバースペックのセンシングカメラなどを搭載してきました。さらに、SpaceXを通じて、人工衛星を活用した次世代通信網を作ろうとしており、次世代ダイナミックマップを獲りにきています。自動運転×ライドシェアはイーロン・マスクが確実に狙っている市場でしょう。個人的には日本のカーメーカーを超応援していますが、相当なビハインドがある様に見えているので、心配でなりません。NIOも猛追していますが、今のところはテスラに武がある様に思います。自動車各社がテスラの破壊的イノベーションに巻き込まれないことを願っています。
こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!