ONEX’s blog

全ての人がコトを興せる社会を作る。ONE Xでは共創によって、皆さんの一歩踏み出す支援を全力で進めていきます。事業開発、投資、就活に関する情報を不定期で提供して参ります!

PR TIMES & IDEAS FOR GOODの記事を読んで Vol.13

本日取り上げるプレスリリース及びニュースは以下の2つです。

 

・株式会社日本農業がシリーズBラウンド総額約11億円の資金調達を完了。また、ラクスルCOO福島氏がアドバイザーとして就任。日本の農産業のグローバル展開に向けた積極投資を進める

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000024854.html

・スマトラ島の自然を再生するLUSHに聞く、リジェネラティブな事業のヒント
https://ideasforgood.jp/2022/06/29/lush-campaign/

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。今回もPR TIMESやIDEAS FOR GOODの注目記事を取り上げさせていただきます。まず初めのプレスリリースはPRTIMESからで、株式会社日本農業の資金調達についてです。アグリビジネス投資育成株式会社、オイシックス・ラ・大地株式会社、センコーグループホールディングス株式会社、株式会社ニチリウ永瀬、株式会社福岡ソノリク、ラクスルCOO福島広造氏等を引受先とする第三者割当増資による総額約11億円の資金調達が完了したとのことです。今回の資金調達の目的は下記の4つの点にあるようです。

 

  1. りんご、キウイ、さつまいも等の国内での大規模輸出産地形成
  2. 輸出用の大規模選果場への設備投資 
  3. 東南アジアでの自社ブランドESSENCEのブランディング強化 
  4. 品種知財を活用した海外生産の強化

 

そして、ラクスルの福島氏をアドバイザーに迎えることで、よりダイナミックに日本の農産業の改革を進めていくとのことです。

 

次のインタビューはIDEAS FOR GOODからで、コスメ大手のLUSHが行っているスマトラ島北部の西トバの秘境での森林の保護や再野生化、再生などの取り組みについてです。その背景として、現地での農法が森林伐採に繋がっていたという現状と生物多様性の生物多様性の豊かさと炭素吸収源としての機能などの魅力があったとのことです。具体的な行動として研修による知識の提供を通じて、現地の農家さんとのコミュニティをベースとした森林再生と、コミュニティの人たちが環境再生活動を継続できる土台づくりをしているとのことです。

 

最初のプレスリリースについての筆者の所感です。日本の農産物の品質は非常に高いと評価しており非常に高値で取引される品目もある中で、まだ国内販売を前提とした農業が多く、本来の価値よりも過小評価されているケースが多いと考えています。そういった中で、海外輸出を前提とした生産販売網の構築やブランディングは必須課題であると考えています。輸出網という点で、今回の資金調達とともにアンバサダーとして迎えたラクスルの福島氏の活躍に期待しています。

 

次のインタビューについての筆者の所感です。自社製品を製造し販売していく上で、原料の生産地の影響は今後の事業の方向性に大きく関わってくると考えています。そういった会社の将来性がかかっているという理由と、サステナブルの流れという時代的な理由が重なった時に、この活動をこの会社がやる理由が生まれるのだと考えています。他の企業でも、将来の事業のリスクになりうるかもしれないという観点で現状を観察することで、こういった活動への後押しになるのではないかと考えました。

 

ライター:濱本 舜也

PR TIMES & IDEAS FOR GOODの記事を読んで Vol.12


本日取り上げるプレスリリース及びニュースは以下の2つです。

 

・シェア買いアプリ年間売上No. 1※の「カウシェ」、総額約22億円の資金調達(シリーズB)を実施

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000064598.html

・使われなくなった風力タービンが、スキー板に変身。北欧発の廃材活用アイデア
https://ideasforgood.jp/2022/06/29/turbine-blades-skis/

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。今回もPR TIMESやIDEAS FOR GOODの注目記事を取り上げさせていただきます。まず初めのプレスリリースはPRTIMESからで、シェア買いアプリのカウシェの資金調達についてです。Bonds Investment Groupをリードインベスターとして、SIG Asia Investment, LLLP(米国Susquehanna International Groupのグループ会社)、三井住友海上キャピタル、Sony Innovation Fund、モバイル・インターネットキャピタル、電通ベンチャーズおよび既存投資家から総額約22億円の第三者割当増資を実施したとのことです。カウシェは誰かと一緒に同じ商品を購入する体験を提供したシェア買いアプリです。

 

次のニュースはIDEAS FOR GOODからで、風力タービンの廃棄活用アイデアについてです。現状として風力タービンの90%はリサイクル可能で、リサイクルが難しい部分についてスウェーデンの大手電力会社のバッテンフォールはスキー板やスノーボードにリサイクルすると発表したとのことです。

 

最初のプレスリリースについての筆者の所感です。シェア買いはリアルの購入体験でよく目にしていたので、非常に興味深く感じましたので取り上げました。具体的には、コストコなどでシェア買いをする人を多く見かけます。こういったリアルの体験をデジタルでも同じように実現しているところにVCは注目したのだと考えました。

 

次のニュースについての筆者の所感です。リサイクル可能な廃棄素材は世の中多くあり、ただそういったものでもリサイクル率100%というものは少なく、こういったリサイクル率100%を目標に掲げている企業の動向は今後も注目したいところです。また、他の企業もリサイクルしていることだけでなくリサイクル率の可視化も行っていくことで、比較できるようになり、成功事例のデータがより収集しやすくなると考えました。

 

ライター:濱本舜也

PR TIMES & IDEAS FOR GOODの記事を読んで Vol.11

 

本日取り上げるプレスリリース及びニュースは以下の3つです。

 

・客室電話が不要に!スマホでフロントコール、館内案内など表示できるアプリ「HOT/TEL」をリリース

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000523.000008585.html

・Jリーグクラブ・ガンバ大阪が「土に還るカップ」を導入。テスト後の正直な声を聞く
https://ideasforgood.jp/2022/06/27/gamba-osaka/

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。今回もPR TIMESやIDEAS FOR GOODの注目記事を取り上げさせていただきます。まず初めのプレスリリースはPRTIMESからで、客室電話の機能をスマートフォンで実現できるアプリ「HOT/TEL(ホッテル)」のリリースについてです。ホテル業界の抱えていた課題として客室電話のコストの高さとPHSやインカムの老朽化がありましたが、このアプリの導入によりその解決が実現可能になるとのことです。

 

次のニュースはIDEAS FOR GOODからで、ガンバ大阪が導入した「土に還るドリンクカップ」についてです。導入の背景として2022年4月に施行されたプラスチック資源循環法があり、スポーツ界でもこの動きが加速しているとのことです。現状の課題としてコスト面の高さがあり、難しい点であるとのことです。

 

最初のプレスリリースについての筆者の所感です。DXの推進が加速する中で、コストの高いハードウェアを利用したこういったサービスはこのように代替されると感じたため取り上げました。ホテルサービスは特に端末の設置により、サービスの改善のスピードを上げることができるため、非常に効果的だと考えました。

 

次のニュースについての筆者の所感です。企業のSDGsの取り組みはこのように増えてきていますが、コストの高さが要因で導入を渋っている企業が多いと考えています。そのハードルを超える施策が広告だと思います。印刷に多少のコストがかかりますが、SDGsの推進に積極的な企業というアピールになるため、質という意味では普通の広告よりも効果があると考えています。

 

ライター:濱本 舜也

AND ON主催セミナー「大企業イノベーションの課題と解決策」に参加してみた

こんにちは、ONE Xのしゅんです。本日は6月9日に行ったAND ONでの講演内容について特に印象に残ったポイントをテキストアーカイブとしていこうと思います。


18:30-19:00 大企業イノベーションの課題と解決策

個人の原体験

濱本(隆)は3つの原体験があると言っていました。

 

1つ目は大学生の頃、トラックに轢かれた話です。その時、いつ死ぬかわからないなと思い、人生は一度きりなのだと悟ったそうです。

 

2つ目は入社した先のパナソニックが潰れかけた時の話です。iPhoneが発売されてから事業部が縮小し、相次ぐリストラなどでショックを受けていた最中、休日にONE Panasonicという有志のイベントに参加したことで、人との出会いで自分の想いに気付き始めたそうです。イノベーティブな事業を創りたいと考えるようになったそうです。

 

3つ目は、AIデバイスの営業をしていた頃の話です。AIのことを知っていくとAIに自分の営業の仕事をとられるんじゃないか、オペレーションの仕事をとられるかもしれないと思うようになったそうです。今後はイノベーティブな仕事に集中しオペレーティブな仕事は消滅するのではないかと考えるようになり、事業を創る人になるという決意が生れたそうです。

 

なぜCHANGE by ONE JAPANを作ったのか?

CHANGEを作った理由は、大企業から新規事業を産むためのスキルやノウハウがそれまで体系化されていなかったからだそうです。

濱本(隆)は、大企業新規事業の実践者コミュニティの「ONE JAPAN」に飛び込み、自分のキャリアをアップデートしようと考えました。そして、経済産業省が主催する「始動」というプログラムにも参加しました。こういった取り組みが社内に伝わり、新規事業部へ移動することになりました。

 

しかし、始動プログラムで学んだアントレプレナーの内容が大企業には通用しない事実に直面し、そこで初めて大企業から新規事業を産むためのスキルやノウハウが体系化されていないことに気づいたそうです。

 

そういった経緯から、「大企業から世の中を変革する」という想いのもと始まったのが大企業挑戦者支援プログラム「CHANGE by ONE JAPAN」だそうです。

 

CHANGEでは、スタートアップの側面を表すTシャツの部分と大企業の側面を表すスーツの部分の使い分けを体系的に学べるようになっています。そしてこれまでの2年間で200名以上のCHANGERを創出してきました。この仲間たちと共に8年後に毎年1万人のCHANGERを創出することを実現していきます。

 

また、パナソニック版CHANGEの「BOOST」も作ったそうです。現状の問題意識としてイントレプレナーが増えてこないという現実がありました。boostでは社員のwillを醸成し、市場・課題をシャープにするというアプローチをとっています。社内外経営者幹部も巻き込んでおり、国内従業員の3.5%を巻き込みました。その結果、入社時に比べて明らかに新規事業を増加させることができたそうです。

 

大企業イノベーションの3つの罠

濱本さん自身社内外含めて大企業を中心とした社内外新規事業に600件ほど関わってきたそうですが、その中で大企業が陥りやすい罠が3パターンあることに気づきました。

一つ目はPL思考の罠。二つ目は既存勢力の罠。三つ目は熱量の罠。順に詳しく見ていきましょう。

PL思考の罠

まず一つ目の「PL思考の罠」について見ていきます。日本企業の経営陣は黒字となることに注目し、利益で回収することを目標とするため長期投資だと考えてしまいがちです。それに対して、スタートアップ投資家は時価総額で考えるため、時価総額が上がりそうな銘柄は短期投資銘柄として見ることができ、投資が進みます。こういった投資意識の違いが大企業とスタートアップにはあり、大企業から新規事業が生まれにくい原因にもなっています。

 

この罠に対する心得は、「本気で大企業で新規事業をやるなら売却時の時価総額で評価してもらいながら必要なタイミングで突っ込んだ投資をしてもらうこと」です。また、一部を外部(資本関係外)に出すのも一つの手法です。資本関係があることで自らのルールに首を絞められる事態があるため、一部に出すことでそれを克服することができます。

既存勢力の罠

次に二つ目の「既存勢力の罠」について見ていきます。新規事業をやっていく中で既存事業等に不都合な事実が浮かび上がってくると総攻撃にあってしまうことがあります。

 

熱量の罠

最後に三つ目の「熱量の罠」について見ていきます。大企業には熱量がない人が潜んでいます。大企業の社内起業家はまあまあ熱量を持っていますが、中間層がストッパーとなり熱量が下がりやすい状態に陥っています。それに対して、スタートアップ企業は起業家はもちろん物凄い熱量を持っていますし、VCも熱い人ばかりですから熱量が上がりやすい状態になります。

三つの罠の処方箋

これらの大企業三つの罠には処方箋があります。それは既存のアセットを生かして、外部を活用することだそうです。詳しくはCHANGEプログラムで解説されるそうです。

 

これからは顧客共創の時代

濱本(隆)は近年のデジタルサービスの流れを見て、これからは顧客共創PFの時代に突入すると考えています。今まではリーンスタートアップ1.0としてデザイン思考型事業開発が主流だったのですが、これからはリーンスタートアップ2.0として顧客共創型事業開発へ移行していくとのことです。その事例として、slackやdiscord、redditなどのアプリが挙げられます。

 

濱本(隆)自身も伴走支援するプロジェクトで、顧客共創型コミュニティの実現をしています。塩尻CxO Labやシン・シゴト服ラボ、大田区SDGs副業、そしてCHANGE。こういった顧客共創型コミュニティの実現をしていく中で、良い顧客共創型コミュニティには共通項があることがわかったそうです。

 

それは次の関係人口醸成サイクルを回すことで良い顧客共創型コミュニティになるとのことです。

  1. 好きの醸成
  2. 関わりの濃密化
  3. 課題への対峙
  4. 解決策の実行

 

逆に失敗パターンもあるそうです。それは課題から入るパターンです。

そのコミュニティが好きだからこそ仲間同士で熱狂しあい、サービスの改善スピードが爆発的に上がるのです。一番大事なのは熱狂することです。

 

まとめ

今回の濱本さんのお話で、大企業イノベーションを起こすには次の3つを行動に落とし込むことが重要ということです。

  • 大企業の罠を避ける
  • 熱狂するコミュニティを活用する
  • 顧客共創でイノベーションを加速する

また、このイベント会場であるコワーキングスペースのANDONも顧客共創型コミュニティなので、どんどん活用しまくろうとのことでした。

 

筆者の所感

筆者として考えたことは三点あります。

 

まず一つ目はCHANGEについてです。新規事業のプログラムは多く存在しますが、CHANGEがそれらと異なる点は社内起業家という大企業のアセットを生かした起業方法のスキルやノウハウが得られるという点です。濱本(隆)がおっしゃっていたTシャツとスーツの使い分けをし、どちらの性質も上手く理解しながら新規事業をする方法が学べるという点で凄く魅力的だと思いました。

 

次に二つ目の大企業の罠についてです。大企業って新規事業やるには身動きが取りづらいからスタートアップに必要なスピードが出せずに、熱が冷め、新規事業が生まれないという悪循環があると思うのですが、それをどう回避すればいいのかを説明してくれたのは非常に大きいと思っております。

 

そして三つ目の顧客共創型コミュニティについてです。濱本(隆)自身の事業支援や伴走経験から体系化した顧客共創型コミュニティというのは非常に説得力のあるもので、確かに課題から考えてしまうと課題山積みの状態になってそのコミュニティが持っているバリューが見えづらくなる傾向があるように思います。この好きの醸成を先にアプローチしそこのコミュニティにハマることで、課題からアプローチするときには見えなかったものが見えるようになるということは確かにあると思います。その好きの醸成具合が循環サイクルのエネルギー源になるので、熱量が重要になってくるというのは非常に腑に落ちました。

 

19:00-19:30 パネルディスカッション「大企業オープンイノベーション座談会」

KEIKYU 坂巻康治さん

CHANGE by ONE JAPAN 濱本隆太

TOYOTA CONIQ Pro 岩岡宏樹さん

ReGACY Innovation Group 金子佳市さん(ファシリテーター)

 

8つのワードでトークをしていきます。

夢について

金子さん「WILL 皆さんの夢は?」

 

坂巻さん「濱本さんの講演が刺さりまくりました。よく課題から考えがちだけど好きなことから考えるといいってことに腹落ちをしました。うちの沿線が好きだし、元気のない姿を見ていたくないなと考えています。前職で地方でガイドブックを作る仕事をやっていた時もその街が好きになったら良い記事ができてっていう良い循環があったのを思い出しました。だから、自分が今仕事している京急線という沿線が好きになって、いい思いをさせてあげたくて、そういうのがきっと自分にも返ってくるんじゃないかと思っています。」

 

岩岡さん「元々広告会社ということがあるので、生活者発想とか心を動かすという想いから、ワクワクするようなビジネスをやっていきたいと考えています。」

 

スタートアップと大企業の関わり方

金子さん「CONIQさんってスタートアップの方と上手に共創しているなという印象があるのですが、スタートアップとの関わり方はどのようにしているのでしょうか。」

 

岩岡さん「事業を開発する上で、凄く尊敬する存在であると考えていて、ライバルというよりパートナーというスタンスで常に考えています。」

 

金子さん「大企業とスタートアップの違いって文化で言うと何だと思いますか。」

 

濱本(隆)「スタートアップは圧倒的なスピードですね。大企業は圧倒的なアセットがあってそこが強みですね。実際スタートアップはガバナンスをやられることが多いけど、その辺は大企業はしっかりしているのでそこは強みですね。」

 

金子さん「夢についても聞いていいですか。」

 

濱本(隆)「二つあって、一つは半径5メートルぐらいの人を幸せにしたいです。もう一つは世界一のイノベーションを起こしたいですね。」

 

金子さん「ありがとうございます。半径5m以内というのが凄く響きました。実は私元々パナソニックの地方の工場で働いているときに濱本さんに引っ張っていただいて新規事業の道に進みました。」

 

地域ごとのイノベーションに差はあるのか?

 

金子さん「私自身の原体験もそこですし地域によっても凄くイノベーションの差が大きいなって感じていて、本質的にイノベーションの違いがあるんじゃないかと考えているんですけど、花巻さんどうですか。」

 

花巻さん「同じ沿線でも全然違いますね。横浜でも三浦でも。その地域なりにスタートアップとの関わり方や考え方も違いますね。」

 

岩岡さん「街一番で、街単位で捉えている考え方があります。地域と大企業の想いが重なった時にイノベーションが進むんだろうなって気がします。」

 

大企業の課題

 

濱本(隆)「パナソニックという観点で言うと、コングロマリットディスカウントです。やってない領域とかがある方が逆にやりやすいというのがあるかもしれないです。アセットにもなる部分もあればデメリットにもなりますので。」

 

花巻さん「元々鉄道会社って文化としてクリエイティブではないので。とはいえ仲間なので社員同士の距離が近いからこそ、話せば理解してくれることが多い気がします。」

 

岩岡さん「マーケティングのセクションが24セクションあって、ビジネスをしているところも同じぐらいあリました。課題とかアイデアとかそれぞれが考えていることがあると思うんですけど、多分被ってることもあると思うんですね。だから、ニーズとシーズのマッチングが上手くいくとイノベーションが上手くいくと気がしますね。」

 

コミュニティへの期待

 

濱本(隆)「メッセージは変わらず熱狂から面白い事業が生まれると思っております。キャンプ好きなんですけど焚き火って木の距離間が大事で、コミュニティもそれと一緒だと思うんですよね。」

 

ANDONへの期待

 

岩岡さん「二つあって、一つはこの熱量を会社に戻していきたいです。もう一つは現状としてスタートアップと出会える場所って増えたと思うんですけど、そこと大企業とが繋がれる場所はここの特徴だと思います。」

 

花巻さん「熱を冷ましてはいけないと思っていて、そのブースターとしてありたいですね。ANDONはドアだと思っていて使いたいなと思うスタートアップさんがいたらぜひこのドアをノックしてもらいたいです。」

 

パネルディスカッション後の筆者の所感

 

パネルディスカッションを聞いて、スタートアップにはスタートアップの良い部分があって、大企業には大企業の良い部分があって、完全に別になるのではなく良い関係性を築くことで、新たな面白い事業が生まれるのではないかと考えました。またイノベーションの地域差があるとおっしゃっていましたが、案外既存の権力関係が何もない街の方がイノベーションが起きやすかったりするし、現在イノベーションが起きていない街でも熱量が集まることでイノベーションの街に生まれ変わることができる可能性を秘めているのではないかと考えました。

 

ライター:濱本舜也

PR TIMES & IDEAS FOR GOODの記事を読んで Vol.10

本日取り上げるプレスリリース及びニュースは以下の3つです。

 

・キャディ、新サービス“図面データ活用クラウド”『CADDi DRAWER』(キャディドロワー)提供開始

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000039886.html

 

・服で困ってる人と、近所の仕立て屋をマッチング。古着を楽しくするアプリ「Sojo」
https://ideasforgood.jp/2022/06/22/sojo-clothes-alterations/

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。今回もPR TIMESやIDEAS FOR GOODの注目記事を取り上げさせていただきます。まず初めのプレスリリースは、製造業における図面の活用を軸にDXを支援するクラウドシステム「CADDi DRAWER」の提供開始についてです。既存事業である受発注プラットフォーム「CADDi」で培った高度な図面解析技術を活かし、「類似図面検索」の機能を搭載することで図面データ活用による調達原価削減・図面検索工数削減を実現するサービスになっているとのことです。

 

次のニュースは、「服を直したい人」と「服のお直しができる地元の仕立て屋」をマッチングしてくれる「Sojo」というアプリについてです。2022年6月現在はロンドンだけで使えるようになっており、サービスの仕組みとしては、ユーザーが注文をすれば自転車に乗った配達員が服を取りに来て、数日後にお直しされた服を届けてくれる仕組みになっているとのことです。

 

最初のプレスリリースについての筆者の所感です。図面データのクラウド管理と共にそれの活用によりコスト削減や工数削減を提供できるという点で非常に興味深いと考えました。クラウド管理の一番の特徴である検索性というのが今回のサービス提供で非常に活きているのだと感じました。

 

次のニュースについての筆者の所感です。近年のサステナビリティへの注目は高まっており、こういったサービスは日本でも需要がありそうだなと考えました。服は愛着が湧くものだと思いますので、好きなものは着続けたいものです。流行語にもなった「断捨離」の「ときめくものは残す」ことが大事という考え方は、こういったサービスの後押しにもなりそうだなと考えました。

PR TIMES & IDEAS FOR GOODの記事を読んで Vol.9

本日取り上げるプレスリリース及びニュースは以下の3つです。

 

・アート業界のDXを目指す、ギャラリーのためのクラウドサービス「ArtXCloud」を提供開始

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000102510.html

 

・ペット総合アプリ『Pet』、ペットと遊べる施設を紹介する「遊びSpot」チャンネルを新設
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000083628.html

 

・サンリオピューロランド初!リアルとバーチャルの世界が融合した新感覚エンターテイメント「Nakayoku Connect」7月15日(金)より上演決定

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000320.000007643.html

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。今回もPR TIMESやIDEAS FOR GOODの注目記事を取り上げさせていただきます。まず初めのプレスリリースは、ギャラリーのためのクラウドサービス「ArtXCloud」の提供についてです。従来のギャラリーの課題として、ECとオフラインの在庫管理の連携やその他の管理システムの統合の遅れがありました。そのために、従来の個別の管理方法からクラウド管理への移行を提案するのがArtXということです。

 

次のプレスリリースは、ペット総合アプリ「Pet」の「遊びSpot」チャンネルの新設についてです。家やご近所だけでなくペットを連れてお出かけしたいという声から、ペット同伴可能なテーマパーク、レジャースポット、ホテルなど多種類の施設を紹介する「遊びSpot」チャンネルの新設が実現したとのことです。

 

最後のプレスリリースは、サンリオピューロランドのリアルとバーチャルの世界が融合した体験型ショー「Nakayoku Connect」の上演についてです。ピューロランド内だけでなくバーチャルでもショーを同時上演をするのはサンリオとしては初の試みです。

 

「Nakayoku Connect」の詳細はこちらです。(https://www.puroland.jp/nakayoku_connect/)

 

まず最初のプレスリリースについての筆者の所感です。ギャラリー運営はギャラリー毎に個別で独自の管理方法をとっていることが多いと考えていて、こういったクラウドシステムの提案はわざわざ管理システムの整備の開発にお金や時間をかけることに躊躇していた方にとっては朗報なのではないかと考えました。もちろん現代の様々なツールを使えば独自に用意することも可能ですが、そこに時間を割かずに一括管理できるという点も嬉しいポイントだと考えています。

 

次のプレスリリースについての筆者の所感です。ペット同伴でお出かけしたいという需要は近年増加傾向にあり、その需要に応えるようにそういった施設も増えています。また、そういった情報で検索条件を絞ることができる旅行サイトやホテル検索サービスも増えてきています。しかしながら、そういった媒体のターゲットは広く分散しているため、ペット同伴可希望のユーザーなら「ペット同伴可」という条件検索をさせるという負担をユーザー側にかけています。そのため、こういった「Pet」のようなメインターゲットを絞ったアプリでペット同伴可の施設が紹介されるチャンネルが新設される動きは、よりユーザー目線に立っていて優しいなと考えました。

 

最後のプレスリリースについての筆者の所感です。サンリオピューロランドのようなリアルのエンターテイメント施設がバーチャル世界に注目し同時上演を実施することに意外性を感じました。筆者はVRデバイスの普及やVtuber文化の浸透がVR文化の発展に貢献してきたと考えています。そしてここ数年でそういったVRを通したイベントやライブが多く開催されてきました。ただ、まだVtuber文化は世間一般に広く受け入れられた訳ではないと考えており、聞いたことはあるし見かけることはあるけど詳しくは知らない人も多いと考えています。イノベーター理論でいうところのキャズムは超えたかもしれないがレイトマジョリティつまり新しいものに対して消極的な層にはまだ浸透していない状態と考えています。しかしながら、リアルのエンターテインメント施設がこういったバーチャル世界を交えたショーをすることは、そのバーチャル世界の流れがエンターテイメント施設のマーケター担当がゴーサインを出すほどの段階まで来たとも解釈できますので、この市場はより一層拡大していくと考えています。

 

ライター:濱本舜也

CHANGE応募応援企画第2弾 30代社長を創出するには

出展元:ONE JAPAN facebookページより

こんにちは、ONE Xのしゅんです。本日は6月8日に行ったCHANGE by ONE JAPANの講演内容について特に印象に残ったポイントをテキストアーカイブとしていこうと思います。阿久津氏、中村氏、松坂氏の3人の原体験に迫るセッションでしたので、ぜひこの機会に読んでいただけると嬉しいです。

 

CHANGE概要説明

この2年間でCHANGERを200名生み出したCHANGE。次の8年後に実現したいのはCHANGERを毎年1万人創ることだそうです。そんなCHANGERの原点はONE JAPANで、大企業から世の中を変革するといった思いからはじまったとのこと。今回はそんな仲間を増やすべく新規事業の経験者の方をお呼びしてCHANGEの参加の後押しをしてもらいます。

 

阿久津氏「新規事業立ち上げの秘訣」

TTG-SENSEの紹介

鉄道会社に勤務していた阿久津さんは現在TTG-SENSEという無人決済システムの事業を行っており、トラッキングやポスシステムなど店舗のソリューションを全部一気通貫で作っており、コンビニ無人化の未来の実現に向けて事業を行っております。

 

これからやりたいこと

そんな阿久津さんがこれからやっていきたいのは主に二つ。人手不足ソリューション

と大企業発新規事業創造とのこと。

 

Q.モチベーションの維持どうしてたか。

阿久津さん「その時やってたことを一生懸命やってたらここにたどり着いた」

 

無人コンビニのリスク

阿久津さん「世の中にないものをやっているとマーケットとして認められるかどうかわからないからそれがリスク。その解決方法が、作ってしまうということ。作りながら感度を見て作り込んでいくのが手法。一番最初に小さいものを作るのが解決方法。」

 

失敗を恐れずやってみる

Q.デカく見えすぎて無理に感じる

阿久津さん「失敗を恐れずやってみることが重要。小さな成功とか自分で考えてやったことが手応え感じるとやりたくなるから気にする必要はない。」

 

専門職は新規事業をできないのか

Q.専門職だから新規事業できないかもと考えてしまう

阿久津さん「飛地のことを目指さずに、今やってる専門領域のことでいいと思う。そこで感じている課題を考えてみるといい。」

これは多くの社内起業家にも共通して言えることで、目の前の仕事に新たなビジネスチャンスが隠れているということですね。

 

阿久津さんのお話を聞いての筆者の所感

阿久津さんの話は「新規事業やりたい」とか「社長になりたい」とかではなく目の前のことをやっていたらここにたどり着いたということで、シンプルにかっこいいなと思いました。それだけ目の前のことに向き合ってきた結果なんだと感じました。



中村氏「情熱と執念」

マンション生活における悩み

中村さんの事業は、自身のマンション生活における悩みをもとに、デジタル(入居者専用アプリ)とリアル(イベント開催等)を組み合わせ程よく心地いいコミュニティを醸成することで、アプローチしているのだそう。

 

情熱

中村さんの原点はおもろそうやんに心を委ね、おかしいやんを放置しないこと。

そんな中村さんですが、これまで何事も一度でうまくいったものは何ひとつない。毎回不合格や落選を重ねてきた。でも、一度でうまくいったものがないからこそ、今の自分があるとのこと。そういった道のりを歩んできた中村さんが心掛けていることは、三つあります。人に委ねないこと。折れても、辞めないこと。自分の信念を貫くこと。そうすれば、意志あるところに道は開ける。

 

優れていない自分

中村さんは「自分は優れていない」と繰り返しおっしゃっていました。

 

中村さん

「優れてないけど時間をかけたらできる。人が1時間やってできることを3時間かかるなら4時間かければいい。みんなが一年でできることを三年かかるなら三年やれる。」

 

「いつか歩いてたらやりたいって思う時が誰にでも来る。凡人の自分でもできるからあなたもできる。」

 

ここまで時間がかかってでも一個一個やり続けた中村さん。立ち止まらない重要性を教えてくれました。

 

情熱の薪

質問で情熱の火を消さない秘訣は、というものがありました。

 

中村さんからの回答は「おかしいやん。おもろいやん。これが全ての原点。」とのことでした。ですが、続けて中村さんはこう語る。

 

中村さん「それでも消えそうになることがある。自分でくべることができないから。

そういう時はこういう場に来る。エネルギーを持ってる人から火をくべてもらう。」

 

中村さんのお話を聞いての筆者の所感

筆者は中村さんの話を聞いて胸が締め付けられ、心が動かされました。できない自分を認めて、優れていない自分を認めて、それでも一歩ずつ歩みを進める。ダメな時は自分で薪をくべることができないからエネルギーを持ってる人のところに行って火を分けてもらう。とても熱いお話でした。

 

松坂氏「会社に貢献しながらも、やりたいことを実現するために」

マレーシアにはなかった。

マッキャンエリクソンの松坂さんは出向起業という形だったそうです。松坂さんがマレーシアに住んで気づいたこと、それは発達検診が一般的に普及していないということです。マレーシアにはなかったという。一応できるけど、今までは1回3万円の費用がかかり、しかも国内に発達検診ができる専門家が国内に5〜6人しかいなかったという状況だったのです。これを松坂さんが開発したサービスにより発達検診を3900円で提供し、デジタルで受けられるようにしたとのことです。サービスの開発では国や大学などにも協力してもらい、また国の制度という面で政府とも連携をしてもらっているそうです。

 

やるからにはフルコミット

松坂さん「新規事業は言い訳なし一本勝負。事業セントラルで、今の会社がダメなら、

奨励される会社へ転職or起業or出向起業も視野に入れてコミットする。」

 

チームづくりのコツ

参加者の方から「チーム作りのコツは」という質問がありました。

松坂さんの回答は「まず第一に1on1をやる。そして次にカルチャーをリスペクトしまくる。こちらは日本人だから居させてもらってるっていう意識を常に持つこと。」でした。

 

松坂さんのお話を聴いての筆者の所感

松坂さんのお話を聞いて思ったのですが、二つの点で非常に凄いなと考えました。一つ目は、フルコミットをしていることです。自分が叶えたいことに対して異国の地でこれほど積極的に取り組んでいる点で感銘を受けました。二つ目は自分の使える武器は何があるのかをちゃんと認識し使える武器を全部活用していることです。

 

パネルディスカッション「社内起業家というキャリア」

Q.なぜ社内起業を選んだのか

松坂さん「ワンジャパンで刺激を受け、メンバーをサポートする立場として入り、これだったら自分でやりたいと思うテーマを探し、ど真ん中のテーマが見つかって、僕の場合は起業するっていう選択肢が一番良かったから起業しました。」

 

中村さん「事業拡大とかを考えて会社のアセットを使っていったほうがいいと考えたから。旭化成が好きだし、これを機に旭化成をもっといい会社にできると考えたからです。」

 

阿久津さん「社内起業家になるつもりは全然なかったし、社長になるつもりもなかったけど、やろうとしてることをやってたらこうなってました。」

 

Q.大企業との付き合い方

阿久津さん「やりたいことを言って止められてるわけでもないです。邪魔されてもいないし協力してもらってるから感謝してます。」

 

中村さん「過程も通じてワクワクとかが社長に伝わってると思います。よくなるって思ってることにクソ真面目に向き合ってます。あと一個言えるのは、本業で成果を上げているというのは重要です。」

 

松坂さん「広告は頭打ちで、他のことが必要っていうのが総意でした。起業するとは言っていなくて、新しいクライアントを獲得したって言って、それは僕ですって言って持っていきました。出向起業とかそれぞれの会社のシステムを利用するのは重要かなと思います。」

 

Q.説得の仕方

松坂さん「NOと言えない方法とかを考えました。30代だからこそ役員が手の届かないことを一緒にこの新規事業で解決しますとか、意思決定者の課題も新規事業の課題もそれの解決にもなってます、みたいな。」

 

中村さん「三つあって、一つ目は会社の目指す方向とかビジョンとか、実技的にやりたい方向が合ってるかどうかを考えることです。二つ目は経営層とかステークホルダーとかが好きなプレゼンとか好きな資料とか書き方とか書式とか全部調べて全部コピーして、その人たちに合うように作ることです。三つ目は一人ずつ事前に行脚をすることです。目的のためには手段を選ばない。これが大事です。」

 

阿久津さん「やりたいって思ってることのスペシャリストになることです。色んな知識とか持ってる人もいるので切り返す力が必要になります。あとは、資料。正確に伝わらないと意味がないので、伝え方とか徹底して頑張りました。」

 

CHANGEを考えている人へメッセージ

阿久津さん「本当にやりたいことは自分の実務とか足元に転がってることが多いから、変に飛び地とか空とかを見るのではなく、自分の足元とかを考えてみるのが一番の近道だし、いい起業になるんじゃないかなと思います。」

 

中村さん「今回が初めての人もいるかもしれないし、四回目ぐらいの人もいるかもしれないです。でも、必ず言いたいのは一回でうまくいくことは多分あんまりないと思うんだけど、その一回目があるからこそ四回目が生まれるんです。だから、この一歩か四歩かわからないけど、一歩を踏み出してほしいなと思います。」

 

松坂さん「迷ってるんなら応募する。応募するんなら絶対やりきったほうがいい。そしてフルコミットする。フルコミットした分だけ近づきますので。」

 

CHANGE第2期ファイナリストによる体験談

坂本さんの事業の紹介

象印の坂本滉太さんはスポーツにおける水分補給の重要性に着目し、適切な水分補給ができていないという課題をテクノロジーで解決し、アスリートのパフォーマンスを100%引き出そうと事業に取り組んでいるとのことです。

 

このイベントを終えての筆者の所感

筆者としては特に中村さんのお話が心に響きました。新規事業とかに関わらず愚直に一個一個やっていくことの重要性を学びました。時間がかかってでもやる。人が一時間でできることが三時間かかるなら四時間かける。立ち止まらずにやる。周りの人をリスペクトし、ちゃんと頼る。目的のためには手段を選ばない。そういった一個一個の小さな積み重ねが大事なんだなと考えました。

 

ライター:濱本舜也

PR TIMES & IDEAS FOR GOODの記事を読んで Vol.5

本日取り上げるプレスリリースは以下の3つです。

 

・電動マイクロモビリティー「Striemo(ストリーモ)」を開発、年内に販売開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000102850.html

 

・フランスのスーパーに導入された「旬の野菜かどうか」を知れるバロメーター

https://ideasforgood.jp/2022/06/13/seasonal-fruits/

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。今日からはIDEAS FOR GOODのニュース記事も含めて共有していけたらと思います。まず初めのプレスリリースは、電動マイクロモビリティー「Striemo」の開発及び販売についてです。Hondaの社内起業制度IGNITIONから生まれたカブーアウトスタートアップの株式会社ストリーモはHondaのエンジンを中心に創業され、「ユーザーの安心感」を大前提に運転時のバランスへの不安軽減や自然な乗車体験を可能にしているとのことです。

 

次のニュースは、「旬の野菜かどうか」を知れるバロメーターについてです。これはフランスのスーパーのカジノグループにより導入されたもので、バロメーターの導入は旬を意識した買い物を促進することを目的としているとのことです。

 

まず最初のプレスリリースについての筆者の所感ですが、近年電動スクーターの普及と法改正により移動手段が増えたように思います。しかしながら、課題として乗り物としての不安定性や危険な運転などが目立ちます。その中で自動車開発でノウハウが十分に溜まっているHondaの社内起業制度により生まれた会社のストリーモが安全性を意識した開発を行ったのは非常に関心が集まるところです。特に、「バランスアシストシステム」により、停止時も自立し転びづらくなったというのが一番の注目ポイントです。電動マイクロモビリティーの特徴として電動ならではの本体の重さが転びやすさや不安定性を高めていたからです。また企業としての信頼感も大きい。命を預ける乗り物だからこそこういった積み重ねてきた信頼と安心感はユーザーにとって新たな体験の一歩を踏み出しやすくすると考えています。

 

次のニュースについての筆者の所感ですが、二点あります。一つは環境負荷について。もう一つはデザインについてです。一つ目の環境負荷について、その時期に美味しい旬の物を食べるという先人がやってきたことが栄養面でも環境面でもプラスに働くという事実は非常に感慨深い。技術の発展によりその時期に今までは作れなかったものが作れるようになったり、届くのに何日もかかるものが数日で届けることができるようになった一方で、それの対価として環境に負荷を与えていたということです。またもう一つは、バロメーターとしてデザイン設計で意識を測っているのは非常に興味深いところです。システムの導入はコストがかかるものだがデザインの導入はコストを低く抑えることができるので、こういったより良いデザイン設計は効果がすごく高くなりますね。

 

ライター:濱本舜也

本日のPRTIMESの PR記事3つを読んで Vol.3

本日取り上げるプレスリリースは以下の3つです。

 

・shizai、シリーズAラウンドで5億円を調達し累計調達額6.2億円に。「レガシー産業のDXとサステナブル社会実現の両輪」を目指すVisionを策定。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000077008.html

 

・自治体施策を活用し、企業の地方事業展開をサポートする株式会社FromTo、サイバーエージェント・キャピタルなどから6,000万円の資金調達実施

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000038375.html

 

・事業承継マッチングプラットフォーム relay(リレイ)、元ANA CIO 幸重 孝典氏がアドバイザーに就任

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000053134.html

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。連続投稿になりますが、PR TIMESの注目記事を取り上げていきます。まず初めのプレスリリースは、オリジナルパッケージ制作から倉庫選定・調達オペレーション支援まで、EC/D2C事業者のバックエンド全般を一気通貫でサポートするプロダクト「shizai」を運営する株式会社shizaiが行った資金調達についてです。この資金調達を元に採用活動やマーケティング活動、プロダクト開発等を加速させるとのことです。また、これと併せて、レガシー産業のDXやサステナブル社会の実現の両輪を目指すVisionを策定したとのことです。

 

次のプレスリリースは、自治体試作の実証実験に着目し、企業のサービスやプロダクトを地方をはじめとする日本全国への拡大の支援を行う「47pass(よんななパス)」というサービスを開発した株式会社FromToがサイバーエージェント・キャピタルを初めとするベンチャーキャピタルから資金調達を行ったことについてです。「47pass」は、地方への事業拡大を図る企業の、自治体施策の情報収集から申請までを実現できるプラットフォームとなっています。

 

最後のプレスリリースは、事業承継マッチングプラットフォームrelay(リレイ)を運営する株式会社ライトライトに、長崎空港ビルディング株式会社代表取締役社長で元 ANAのCIOを務めていた幸重孝典さんがアドバイザーとして就任したことについてです。就任の背景として、プラットフォーム運営は円滑なオペレーションの構築が重要となっており、業務プロセスやフローの改善及び新規構築のために、幸重さんの長年のANAの業務プロセスの改革を牽引した経験が期待されるとともに、これからの大きな社会課題に対する考え方の一致から就任に至ったとのことです。

 

この3つのプレスリリースを読んだ筆者の感想としては、まずshizaiの資金調達についてですが、レガシー産業のDXやサステナブル社会の実現を目指しているとのことで、包装資材をプラスチック素材から紙素材へ移行を進めており、こういった取り組みは一つ一つは小さいことですが、一企業がちゃんとやることで社会へのインパクトが出ると実感しました。

 

次の自治体と企業を繋ぎ事業展開をサポートする47passについてですが、実証実験のフィールドとして自治体と企業を繋ぐことでお互いがWIn-Winな関係になると考えました。コロナ禍により近年では兼業や副業として地域に人材を呼ぶというプラットフォームが増えたように感じますが、こういった権限を持った人同士を繋ぎ地域課題解決と事業拡大の両輪を回すビジネスモデルは実証実験の地域モデルの増加や企業と地域のコミュニティの深化にも繋がると考えました。

 

最後の事業承継マッチングプラットフォームのrelayについてですが、後継者不足という社会問題に立ち向かう点で興味が沸きました。こういった一方の件数が極端に多いというプラットフォームはもう一方をいかに集めるかが課題になってくると考えていますので、そこをどのように解決していくのかが非常に気になりました。

 

ライター:濱本舜也

本日のPRTIMESの PR記事3つを読んで Vol.2

 


本日取り上げるプレスリリースは以下の3つです。

 

・NGA、アプリ『Pet』に日本初のペット用鼻紋認証特許技術の応用を実現
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000083628.html

 

・国内初、本人確認業務を無人化するAI審査機能を「LIQUID eKYC」に搭載

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000110.000013861.html

 

・壱百満天原サロメ(VTuberグループ「にじさんじ」所属)、YouTubeチャンネル登録者数100万人突破!

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000441.000030865.html

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。本日もPR TIMESの気になる記事を取り上げていきます。まず初めのプレスリリースは、株式会社NGAが開発・運営するペット総合アプリ「Pet」に、独自の鼻紋認証技術を実装した「ペット鼻紋認証」機能のリリースについてです。動物の鼻紋による個体識別を可能にするこの特許技術の実応用の実現は日本では初めての試みとのことです。

 

次のプレスリリースは、株式会社Liquidが提供する本人確認サービス「LIQUID eKYC」に、国内初となる、本人確認業務を無人化するAI審査機能を追加し、本機能を用いた新プランの提供開始についてです。AI審査で本人確認業務の無人化が可能になるというものです。

 

最後のプレスリリースは、ANYCOLOR株式会社が運営するVTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」の所属ライバー「壱百満天原サロメ」(ひゃくてんまんばらさろめ)のYouTubeチャンネル登録者数100万人突破についてです。2022年5月21日(土)にデビューした新人VTuberがチャンネル登録者数100万人を突破したというものです。今回の登録者数増加傾向は、にじさんじ内では異例の伸び方となっていました。

 

この3つのプレスリリースを読んだ筆者の感想。まずペットの鼻紋認証についてですが動物愛護管理法の改正に伴い、ペットショップで販売前の犬や猫にマイクロチップの装着や所有者情報の登録が義務化されたばかりです。このアプリのリリースは既に犬猫を飼っていてマイクロチップの努力義務が生じていて少し敬遠している飼い主にとってもハードルが低く受け入れられやすいのではないかと考えました。

 

次に本人確認業務のAI審査機能についてですが、こういったサービスはもう既にあるものだと思っていましたので、少し意外でした。確かに本人確認が必要なサービスを利用する際に確認まで少しラグがあるとは思っていましたが、まさかまだ無人化が進んでいない領域だとは思いませんでした。こういった「もうだいぶAIも浸透してきているし、無人化しているだろう」という領域がまだまだ存在すると考えると、ビジネスチャンスはそこら中にあるように感じました。

 

最後に新人Vtuberのチャンネル登録者100万人達成についてですが、私自身は少し異質だなと考えました。バンドワゴン効果(多数の人が支持している物事に対して、よりいっそう支持が高くなる現象)というものがありますが、まさにそのような状態のように感じました。人が人を呼ぶ状態。そして人が集まっていることでさらに価値があるものだと考える状態です。ですが、一番の謎は最初のバズです。これまで「にじさんじ」というVTuberグループの中でこういった大きなバズを起こした例がなかったので、そこに関心が集まっているように思います。

 

ライター:濱本舜也

本日のPRTIMESの PR記事3つを読んで Vol.1


本日取り上げるプレスリリースは以下の3つです。

・Gaudiy(ガウディ)とBALCOLONY.がクリエイターのための新会社「C4C Labs」を設立

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000035719.html

・メタバース領域で事業を展開するBrave groupが、事業拡大及びグローバル展開を見据え13.7億円の資金調達を実施。累計調達額は23億円に。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000044525.html

・“新しいパン経済圏”をつくる株式会社パンフォーユー、総額約6億円の資金調達を実施 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000110.000023945.html


こんにちはONE Xのしゅんやです。本日からPR TIMESの注目記事をピックアップして、コラム的に記事化していこうと思います。お時間ある時にご覧ください。

まず初めのプレスリリースは株式会社Gaudiy(ガウディ)と有限会社BALCOLONY.の共同出資による新会社の設立についてです。「君の名は。」「鬼滅の刃」などのクリエイティブ制作に関わるBALCOLONY.がWeb3時代のファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」を提供するGaudiyと新会社を設立し、Web3領域における制作事業や教育事業を行うというものです。設立の背景として、Web3の流れとその拡大に乗り遅れることなく、クリエイターが活躍できる場とその機会をクリエイターのために提供する必要があったとのことです。


次のプレスリリースは株式会社Brave groupがメタバース領域及びWeb3領域での事業の拡大及びグローバル展開を見据え、新たに行った13.7億円の資金調達について、併せて「ぶいすぽっ!」等を運営する株式会社バーチャルエンターテイメント、「Palette Project」等を運営するMateReal株式会社をM&Aにより行った経営統合についてです。Brave groupはバーチャルIP事業、メタバースマーケティング事業を展開しています。その中で既存事業の運営体制やグローバル事業の展開のための体制強化、メタバースマーケティング事業における法人向けソリューションサービスの拡充や「Brave Engine」の追加開発、新規事業開発及び経営体制強化のために、この資金調達を行ったとのことです。

 

最後のプレスリリースは新しいパン経済圏を作る株式会社パンフォーユーが総額約6億円の資金調達を実施したことについてです。パンを「作る人」「売る人」「食べる人」の三方のスムーズな連携強化のため、全事業の拡大に向けたマーケティングやシステム開発の推進を行っていくとのことです。

 

この3つのプレスリリースを読んだ私の感想としては、web3領域の拡大とそれに関連する事業への投資に注目が集まっていることです。Web3の時代はブロックチェーン技術により中央集権型のビジネス構造から権力分散型のビジネス構造に移り変わると言われており、特にクリエイターにとってはこの移り変わりの流れはプラスに働くものだと筆者は考えています。そしてこれまで非常に人気を博した作品のクリエイティブ制作に関わってきたBALCOLONYが今回こちらの領域での制作事業や教育事業に関わってくるため、非常に期待が集まりそうです。

 

また、Vtuber事業を行う企業がメタバース事業の拡大に意欲を見せている点も非常に関心の集まりを感じられます。Vtuber事業を行っている会社がメタバース事業に積極的な例は他にもあります。「ホロライブ」を運営するカバー株式会社もその一つです。ライブや配信などで常に多くの視聴者を抱えているといった側面が、3Dモデルの技術はもちろん配信技術、メタバースのサーバーの負荷テストなどに役立っており、非常にVtuber事業とメタバース事業のシナジーの良さを表しているように思います。

 

そして、新たなプラットフォームとして私が関心を寄せたのがパンフォーユーのプレスリリースです。食の廃棄問題は廃棄までが時間的に早いという面があります。パン屋さんも同様にパンの売れ残り廃棄が問題としてある中で、冷凍することで品質を損ねることなく、廃棄を減らしていける可能性があるという発見は非常に価値が高く、他のビジネスモデルでも対応できるように思います。

 

ライター:濱本 舜也

サステナブル系イベント視察レポ

 

こんにちは、ONE Xのしゅんです。先週の土日に恵比寿ガーデンプレイスで開催されたbecozというサステナブル系イベントの視察レポートを掲載させてもらいます。主に日曜に開催されたセッションの概要と筆者の所感、ブース企業の概要も簡単に記載していますので、ご参考にしてみてください。

 

トークセッションテーマ「循環型社会の実現に向けて」

那須清和さん(Circular Economy Hub 編集長)
猿田哲也さん(一般社団法人日本サステナブルサロン協会)
マクティア・マリコさん(一般社団法人Social Inovation Japan代表理事・共同創設者 mymizu共同創設者)

Session7

引用元:becozイベントページより


セッション概要

循環型社会の実現のために取り組みをしている登壇者のトークセッションが行われました。このトークセッションでは、まず循環型社会の実現に向けて各々が取り組んでいる活動の紹介、そして実現していく上で苦労していること、最後にサーキュラーエコノミーに参加する上で我々がすぐ始められること行動できることが話し合われました。

 

登壇者の活動の紹介。Circular Economy Hubの那須さんはPodcastで「Circular Economy Hub Podcast」という場でサーキュラーエコノミーに関する情報発信を行っています。マクティア・マリコさんはペットボトルの消費量に着目しマイボトルを持ち歩いている人と水道水を提供する人をマッチングするアプリ「mymizu」をリリース。猿田さんは選択基準の可視化として循環型サロンの認証ラベルを作る第三者機関になる取り組みをしています。


「循環型社会の実現に向けて苦労していること」では、コストの問題や意識の問題や選択されるまでのハードルがあるとのことでした。特に、お客さんに買ってもらえないというハードルがあり、それを理由に消費者需要がそれほどないのであれば作れないと立ち止まる経営者も多いのだそうです。


「サーキュラーエコノミーに参加する上ですぐに始められること」では、職業や立場を気にする必要なく誰でも小さなことから始められるとのこと。日々の買い物や一つ一つの消費行動の選択の際に、その選択による環境への影響を意識することが大事になってきます。また、社会人の場合は企業側の内部からサプライヤー側としてアクションを起こすことで貢献できます。

 

筆者の所感
このトークセッションを聞いて私が考えたことは、日々淡々と生活しているだけでも何かしら環境へ影響を与えているということです。そして循環型社会の意識を浸透させるためには消費者側も企業側も小さなことから始めることが重要だということです。

 

マクティア・マリコさんがおっしゃっていた「買い物は投票」という概念は消費行動を意識し見直す上でもわかりやすく実践にも移しやすいと感じました。私たちは日々何かしらの消費行動を常に選択し続けています。資本主義の中で生きているため経済的合理性を意識してしまうのはごく自然なことだが、小さな消費が環境に影響を及ぼしているのも事実です。

 

ペットボトルの例だけでも、日本だけでもペットボトルの年間消費量が約240億本もあるということを考えると、一人一人は大したことなくてもまとめると影響は大きいと感じました。だからこそ、その消費行動を少し意識して少しずつ変えていくことが重要だです。そういったことが大事だと意識し行動をする人が増えれば、自然とその文化が浸透していき、多くの企業でもアクションが起きていくのではないでしょうか。筆者は普段出先で喉が乾いた際にペットボトルの水を買ってしまう癖があるため、これからはマイボトルを持ち歩くことから始めようと思います。

 

 

 

 

トークセッションテーマ「持続可能なファッションの未来」

蓑輪光浩さん(オールバーズ合同会社 マーケティング本部長)
唐沢海斗さん(ラヴィストトーキョー株式会社 代表取締役)
滝越潤さん(Bioworks株式会社 執行役員)Session8

引用元:becozイベントページより


セッション概要

持続可能なファッションのために取り組みをしている登壇者のトークセッションが行われました。このトークセッションでは、まず持続可能なファッションのために取り組んでいる活動の紹介、次に実現していく上で苦労していること、そしてより多くのお客さんに価値を届けるために工夫していること、最後に一人ひとりにできることが話し合われました。


登壇者の活動の紹介として、登壇者の蓑輪さんが勤めるオールバーズは環境負荷の低いプロダクトを生産し、商品ごとにカーボンフットプリントというCO2排出量を計測をした商品作りをしています。ラヴィストの唐沢さんはヴィーガンレザーという素材を用いた商品で、動物にも環境にも優しい商品を販売しています。Bioworksの滝越さんはサトウキビの植物由来の素材を使用したファッションを提供しています。


「持続可能なファッションのために苦労していること」では、機能性を計測するためのデータ分析や上の世代へのアプローチ、課題認識をしている人を巻き込むことなどが話し合われました。


「より多くのお客さんに価値を届けるために工夫していること」では、難しいことを簡単にするという意味でコピーワーキングやデザインの設計を話し合うこと、体験価値を重視すること、またサスティナビリティだけではない機能性などの価値を重視することなどが話し合われました。

 

「一人ひとりに何ができるか」というテーマでは、ファッションは楽しむものだから、無理のない範囲で気をつけながら楽しむといった話が盛り上がっていました。

 

筆者の所感

ファッションは、身近であるものの繊維や製法、配送といった部分が見えづらい分野であるため、食と比べて環境課題として落とし込みにくい側面があります。また日本が水資源に恵まれた国であるという点もこの問題が想像しにくい状態にしていると感じました。

 

このセッションを聞いて私が考えたのは、「知ること」がなによりも問題に向き合うことにおいて重要ということですね。当たり前のことだが、調べて知らなければ繊維生産が与える環境への負荷などは意識にも入らないはずです。繊維生産する上で水の消費量が多くなることもあるなど今回イベントに参加するまで考えたことがありませんでした。また個人で取り組む分では、まずは問題を知って、自分の身の回りから服は必要な分だけ買うこれだけでいいのだと感じました。私自身はそれほど服を多く持つ方ではありませんが、それでもタンスの肥やしはあります。持続可能なファッションというテーマで考えた時に、向き合うためには「我慢」しないといけないように見えますが、その分野のトップランナーの話を聞いてやっぱり「ファッションは楽しむもの」という共通認識を得て、もう少し楽に考えていいんだなと思いました。

 

以下は、出展ブースの概要です。手にとって触れる展示が多く、資源循環を想像しやすい展示が多かった印象です。

 

出展ブースの概要

A.ロスパン販売 rebake(https://rebake.me/

パン屋さんの当日の売れ残りそうなパン「ロスパン」の販売を行っていました。当日の売れ残りそうなパンを冷凍しネット販売することで廃棄を減らせるのは確かに良さそうですね。家でも購入後に商品の状態を保つために冷凍することがあるので、アプローチが面白いと感じました。

 

B.モックアップ展示 Carbon Pay構想(https://panasonic.co.jp/design/flf/works/carbon-pay/

自分自身のCO2排出量を可視化することができ、CO2の削減の取り組みに支援ができる仕組みです。

 

C.研究内容展示 東京都市大学伊坪研究室
製品やサービスにおける環境負荷の評価方法の研究結果が展示されていました。

 

D.アパレル及び生活雑貨 Bioworks(https://www.bioworks.co.jp/

自社開発した環境に配慮した繊維、ポリ乳酸繊維「PlaX」を使用した服の展示および販売。綿よりも生産時に排出される水資源の削減で環境にも配慮しつつ、機能性の良さ実現した商品です。

 

E.ワークショップ PlaRial(https://www.plarial.com/
廃棄物を素材と定義し直し、新たな価値を生み出すワークショップが行われていました。

 

F.becoz wallrt / becoz card(https://becoz.ai/

CO2排出量の可視化し、カーボンオフセットやライフスタイルの提案が行われていました。

 

G.雑貨Bee Eco Wraps Japan(https://beeecowraps.theshop.jp/

繰り返し使えるフードラップ「Bee Eco wrap(ビーエコラップ)」の販売。便利性を保ったまま、環境に配慮した商品。

 

H.雑貨 style table(https://styletable.jp/

「エシカル・サスティナブル・ヴィーガン」をテーマに人に優しい消費を提案するセレクトショップ。

 

I.野菜販売 北総クルベジ(https://www.youki-takuhai.com/kuruvege.html

炭を使った農作物を栽培し販売を行っていた。竹炭にし肥料とすることで竹林が栽培されたときに吸収したCO2を閉じ込め、CO2排出を抑える取り組み。

 

J.アップルレザー LOVST TOKYO(https://lovst-tokyo.com/

廃棄リンゴから生まれたアップルレザーを使用した商品の販売。廃棄したリンゴの搾りカスを乾燥させて、混ぜて合皮を作ったアップルレザー。本革よりも耐水性に優れ、軽いため、環境に配慮しつつも機能性に優れた商品になっていました。

 

K.ワークショップ Carton Studio
段ボールから財布を作る活動。多様の柄が存在する段ボール。それを身近な財布にすることで、多様性や魅力に気づくワークショップとなっていました。

 

ライター:濱本舜也

スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビューの日本版創刊号を読んで

f:id:ONEX:20220131010710p:plain

 

スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版 01 ソーシャルイノベーションの始め方 | SSIR Japan |本 | 通販 | Amazon


皆さんこんにちはONE Xのりゅうです。今日は今話題のソーシャルイノベーション関連書籍「ソーシャルイノベーションの始め方」の書評ブログを書かせていただきます。この本はスタンフォード大学で2003年に創刊された社会変革の探究者と実践者のためのメディア、ソーシャルイノベーションレビューの日本版の創刊号です。

創刊号のテーマは「主語を「わたし」に戻す」だそうです。ソーシャルイノベーションというと「国はこうすべきだ」とか「これが進んでいないのは自治体のせいだ」とか「社会課題を解決するために個人が犠牲になるべきだ」とかそんな議論が横行していますが、書籍を読む中で「自分自身のウェルビーイングに向き合うことで社会を変えていく」「市民参加型で個々人のアクションから変革を起こしていく」というメッセージを感じ取りました。自己犠牲の社会変革ではなく、自分自身のウェルビーイングを改善してアクションしていくことでそれを組織・地域・社会の変革に結びつけていこうという感じですかね。

 

Q .そもそもソーシャルイノベーションって何?

そもそものところからいきましょう。

Wikipediaによると「ソーシャル・イノベーションとは、社会問題に対する革新的な解決法。既存の解決法より効果的・効率的かつ持続可能であり、創出される価値が社会全体にもたらされるもののことである。ソーシャルイノベーションを事業として起業すると社会起業家とよばれる。」

いつもながら良くわかりません。イノベーションを革新的と訳している感じがやばさを感じてしまいます。笑 より社会課題に向き合って、イノベーティブな解決手法を実行していくことという感じでしょうか。デジタル領域にて、ソーシャルイノベーションを実践している人で私が真っ先に思い浮かぶのはオードリー・タン氏です。彼はオープンデータを活用し、市民参加型で実証実験を進めながらデータドリブンに政策を作ってきており、その進め方は世界的にも注目されています。TEDの動画も見つけたので貼っておきますね。

 

本書ではCOVID-19対応にソーシャルイノベーションが役立ったこと、従業員アクティビストによる企業変革の流れ、個人のウェルビーイングから社会を変えることなどをテーマに議論が展開されています。日本で四半世紀の間社会起業家育成を進めてきたETICの取り組みについて取り上げているコラムもあります。ETICは私も入社2年目くらいの時に通っていて良い刺激をもらった覚えがあります。懐かしくなりながら読ませて頂きました。

 

日本ではソーシャルイノベーターは「自己犠牲をしてなんぼ」みたいな色合いが強いですが、グローバルではそんなことはない印象です。自己犠牲は持続可能な組織を作れないと考えていて、短期的、もしくは長期的にはしっかりと利益を出しながら社会課題解決のために成長し続ける組織が多いと認識しています。昨今、注目されているインパクト投資のスキームも社会課題解決を資本の力でサステナブルなものにしていこうという流れの中で発展してきています。より多くの社会課題を解決するためには資本市場との紐付けは必須になってきています。ESG投資は「環境破壊を進行しながら、不当な営利に向かう企業体を是正するための株式市場起点の仕組み」と捉えています。

 

Q.ソーシャルイノベーションの始め方ってどんな本?

さて、そろそろ書籍のざっくりサマリーを書いていこうと思います。要約しきれていない部分もありますので、そこは書籍を読みながらフォローいただけると嬉しいです。

-----------------------------------------------------------------------------

・初めのセクションでは、COVID-19の対応のために立ち上がったドイツの#WirVSVirus(私たち対ウイルス)というオンラインハッカソンの具体事例からオープン・ソーシャルイノベーション(以下OSI)のプロセス、メリット、課題を明確にしています。

 

・OSIのプロセス

 ✔︎動員・・・・アクションの呼びかけと拡散

 ✔︎統合・・・・アイディアの創出、開発、集積のための場づくり

 ✔︎仕分け・・・ソリューション分類と残ったソリューションの支援組織化

 ✔︎規模拡大・・リソース提供とイノベーターへの働きかけ

 

・OSIのメリットと課題

 ✔︎相互のステークホルダーの絡みあう複雑系課題への対処が可能

 ✔︎オープンソーシャルイノベーションと一般的なオープンイノベーションは異なり、市民参加型のため、社会的なインパクトなど多角的な側面に向き合う必要あり

 ✔︎より開かれた参加しやすいものにすると変革のペースは鈍化

 

・OSIをより機能させるために必要なこと

 ✔︎テクノロジーの位置付けの説明

 ✔︎競争原理の活用

 ✔︎インタラクションの場

 ✔︎各ステークホルダー(政府、公務員、資金提供者、参加者、オーガナイザー)にとっての意義の明確化

 

コロナ禍に私が主導して開催した学生社会人座談会(通称:がくしゃか、延べ参加者数は約1500名)はまさにこのステップで進めてきた印象です。現在進行中の「大田区SDGs副業」についても同様のステップで進めていっています。アクションを進めていく中で、参加者が納得する社会的インパクトの定量化などはなかなかハードルが高く、難しいなという印象です。ただしここが活動のマグネットになるので、ここを怠ると活動の加速は見込めないので、常に優先順位を高めて進める必要があるという認識です。

  

・近年は会社は社会的責任を果たすべきという従業員からのプレッシャーがますます強まり、会社に対して実際に行動を起こす人も増えている。ここでは従業員アクティビズムがより効果的な担い手になるための手法を解説しています。

 

・そもそも従業員アクティビズムはどうやって進捗したのか、そのマクロなトレンドについて列挙。

 ✔︎働き手の期待の高まり・・・仕事を生計を立てる手段→自分の仕事に意義や目的を求めるようになってきている。

 ✔︎経営理念としてのエンパワーメント・・・従業員一人一人が当事者意識を持って組織運営を進めるという気概が高まってきている。

 ✔︎緊急性の高い社会課題・・・気候変動、水不足、基本的人権といった問題に対して企業が果たすべき役割に注目が集まってきており、自社が社会課題に対してどう向き合っているのか、自社はどうすればより良い方法でその解決に取り組めるのか、従業員が注意深く考えるようになった。

 ✔︎新しいテクノロジー・・・ソーシャルメディアの進捗で、従業員同士が情報交換をする、プロジェクトをオンラインで実行する、自社の関連情報をシェアするなどがしやすい環境が整ってきた。またそれがバイラルに広がっていくため、企業側も無視することができなくなった。

 

・従業員からの変革を進めるために従業員が用いる具体的な5つの手法

 ✔︎状況の分析・・・今がアクションすべき組織の状況なのかを細やかに分析し、キャリアに傷がつかない様な配慮を持って仕掛ける。また組織責任者で活動に賛同してくれそうな人が出てきているかを観察し、そのルートを構築しながら変革を始動する。

 ✔︎問題のフレーミング・・・組織のミッションや顧客ニーズなどに合わせて組織が問題を認識することを推進すること、自分たちの活動目標と企業型の利益を結びつけて進めること。

 ✔︎既存のプロセスや場所の活用・・・従業員が集合体となって推進するためのリアル、もしくはバーチャルな場所の確保。従業員同士が繋がり、交流し、アクションを検討するための場所が確保できないと、取り組みを推進することも難しくなる。

 ✔︎組織についての知識の活用・・・組織内の政治的な事業に関する知見をもって、影響力のあるインフルエンサーを巻き込み、セクター横断の協力体制を築くこと。この時、政治的な抵抗力を回避できるネットワークを構築できるかが肝になる。

 ✔︎ネットワークの活用・・・組織外のネットワークなどを活用して、知見を共有し合う。これを実践することで失敗確率を確実に下げることが可能。また、外部の声を活用することで効率的に内部組織を動かすこともできる様になる。

 

・管理職が果たすべき役割について。管理職は従業員アクティビズムの流れに抵抗するのではなく、うまく適応していくべき。従業員が組織と対立するのではなく、従業員のアクションが組織のミッションを加速していくように支援していく動きが求められていることが語られています。

 

・従業員アクティビズムをうまく活用している組織では、新事業のチャンスを見つける、創造的な人材を呼び込む機会を創出する、市場における良い評判を作っていくことができてきている。ビジネスリーダーが社会的利益への貢献者である地位を再度取り戻していくためにこれを活用すべきとのアドバイスで、このセクションは終えています。

 

この辺は、まさに大企業の有志団体ONE JAPANなどで取り組んできた内容そのものですね。もう少し具体事例で書き起こしする自信がある領域です。これを進める中で起こったハレーションや失敗事例も含めて可視化していきたいところです。また別の機会に言語化していきたいと思います。

 

・これまで見過ごされてきた個々人のウェルビーイングに関する洞察。ウェルビーイングプロジェクトという世界初のグローバル研究では、個々人の内面のウェルビーイングの改善が社会変化にどう影響しているのかを調査した。

 

・まだ調査の途中段階ではあるものの、個々人の内面のウェルビーイング向上が組織全体のウェルビーイングの向上にプラスの影響を与えていることがわかってきた。また社会レベルの好影響も観察されてきている。

 ✔︎個人レベルの成果・・・自己、アイデンティティ、役割

  →インナーワークの結果、自分の全体生に近づくアイデンティティの発見、失敗の恐れからの開放、レジリエンスの向上とバランスの維持などの変化がみられた。

 ✔︎組織レベルの成果・・・信頼、統合、つながり

  →インナーワークを進めることで、共感、コンパッション、感謝などの力が高まり、組織作りのための重要な素質や能力も育まれることがわかってきた。具体的には信頼しあう、弱さを隠さない、人を大切にする姿勢へのシフトが見られた。

 ✔︎セクターレベルの成果・・・オープンになる、コラボレーション、創造性

 ✔︎社会レベルの成果・・・コミュニティに根付き、新たな掛け橋を築き、コレクティブインパクトを生み出す

この辺は大企業挑戦者プログラムCHANGE by ONE JAPANなどで原体験化プログラムを進めている内容そのものだと感じました。やはり自分ごと化して、自己決定して進めるプロセスそのものに意味があり、自分自身が納得して進めるアクションにはウェルビーイングの向上もみられるし、組織への好影響もみられると感じます。CHANGEでも定量的なリサーチをしてみたい部分ですね。

 

・日本的な知識創造体としてのETICについて。社会起業家を育成するコミュニティであるETICの系譜について解説。ETICは人材育成領域、事業創出・成長支援領域、コミュニティプロデュースという3つの領域でソーシャルイノベーターを増やしてきたと語られています。

 

・ETICでは、一橋大学名誉教授の野中ゆう次郎先生が提唱する知的創造理論を実践する組織と紹介されている。知的創造理論とは下記のステップで語られています。

 ✔︎共同化・・・各プレイヤーが現場での直接経験などを通じて暗黙知を共有

 ✔︎表出化・・・共有した暗黙知を言語化し、概念化することによって形式知に変換

 ✔︎連結化・・・変換した形式知を組織内外の他の形式知と組み合わせ、体系化して新たな形式知を作り出す

 ✔︎内面化・・・一連の実践や行動を通して、各プレイヤーが新たな暗黙知を自身に取り込んでいく

 

現在、ONE Xで推進しているふるさと兼業、塩尻CxO Lab、大田区SDGs副業のような取り組みはまさにこの共同化、表出化、連結化、内面化をコミュニティを通じて行っている感じですね。今まであまり意識して進めていませんでしたが、このサイクルが加速していくようにコミュニティを設計していく必要がありそうですね。

 

・次のセクションでは、市民社会の基盤について語られている。環境問題の解決などには多くの資金が投入されているが、それのベースとなる市民社会の意思決定プロセスの改善に相対的に資金が向けられていないことに対して問題提起している。

 

・社会に最も蔓延している問題(質の高い教育、公衆衛生向上、環境保護、異文化間の理解、安全保障)は公益の問題であり、その解決に最も貢献するのは市民社会とフィランソロピー(=ウェルビーイングを目的とした利他的活動、篤志)のはず。だが、現在のフィランソロピーは市場原理で測れるようなもの(利益確保等)に偏ってきており、問題に対応する能力を発揮しきれていないのが現状。

 

これはセクションで語られている通り、公益セクターのイノベーションが加速していない根源的な原因になっている様な気がします。自治体の意思決定プロセスにおいては、市民のウェルビーイング向上に寄与する取り組みに投資されていくべきですし、そこの意思決定プロセスの整理と、地域としてのグランドデザインを進めていく必要がありそうです。ONE Xとしては大田区や塩尻市の取り組みに関わらせていただいているので、この辺りの改善に向けて働きかけていきたいですね。

-----------------------------------------------------------------------------

要約ここまで。後半のセクションは記載できなかったので、興味のある方はぜひ書籍を読んでいただけると嬉しいです。

ちなみに、ソーシャルイノベーションという文脈で私自身が最も注目している自治体は岡山県の西粟倉村です。この村は約1500人の人口にも関わらず、人口流入が加速しており空き家はゼロ。世界で最も注目されている社会課題解決地域だと思います。日本で顕在化してきている課題はすでに解決しており、彼らは次の課題解決に向けてアクションを進めています。ONE Xとしても関わりが深くなってきていますので、ぜひこの機会に更なる深掘りと他地域へのヒントを見出していきたいと思います。今日は書評レビューということでこのくらいで終えておきたいと思います。最後まで読んでいただいた皆さん、ありがとうございました。難しめの書籍だったので硬い要約になってしまいました。もっと要約上手くなりたいですね。

 

 

 

ONE X SDGsブログ#2を配信させて頂きます!

f:id:ONEX:20210905013228p:plain

こんにちは、ONE Xのりゅうです。SDGsメディアGreenroom社との協業取り組みであるONE X SDGsブログについて投稿させて頂きます。ぜひ皆様と共にサスティナビリティの最新トレンドを理解しつつ、共に学びを深めて行けたらと思います。

 

先週はトヨタ自動車が電池&カーボンニュートラルの説明会を実施し、同社の中長期スパンの方針を発表されていました。

youtu.be

また、下段の記事の通り豊田章男社長が政府目標に対する課題提起もされていました。このあたりの動向は今後も非常に気になるところです。なぜかYouTubeのアーカイブ動画が削除されていましたので、ご参考までにツイートの説明会内容抜粋をリンクさせて頂きます。ご確認ください。

 

 

下段のGreenroom社コラムでは、地球温暖化影響によるウイルスや菌の耐熱性向上の懸念があることも記載されていました。コロナウイルス感染だけではなく、耐熱性の高いウイルス・菌への対応をどのようにしていくのかは、人類存続のために非常に重要な課題になっていくかと思います。気候変動対策だけではなく、ウイルス・菌への対策にもイノベーションが求められるようになってきました。より早くイノベーションが起こる様に政府・企業一体となって推進していく必要がありそうですね。

 

さて、今週のニュース抜粋とGreenroom社のコラムです。

ぜひお時間ある時にご覧ください。

◯国内ニュース
スタバ、ネスレが期限切れ防ぐ
日経ESG
2021/09/08

豊田章男氏、「政府の環境目標は日本の実情を踏まえていない
四季報ONLINE
2021/09/10

 

◯国際動向
環境重視、EV続々 独自動車ショー公開
時事通信
2021/09/06

企業のCEOは社会に貢献していると過半数が回答…多様性、包括性の進展などに寄与
Business insider
2021/09/07

オールバーズの上場は史上初の「持続可能な株式公開」になるか
Forbes
2021/09/08

「気候変動は脅威」 バイデン氏、インフラ法案後押し
日本経済新聞
2021/09/08

 

欧州の今夏の気温、観測史上最高を記録 異常気象で被害多発
CNN
2021/09/08

ガソリン車、NY州全廃 35年までに
日本経済新聞
2021/09/11

◯Greenroom社のSDGsコラム
都市圏では緊急事態宣言の延長が発表されました。変異株も各地で確認されるなど、新型コロナウイルスによる感染症は余談を許さない状況が続いています。一方で、現代における人類とウイルスとの戦いは、これがまだほんの序章に過ぎないことを示唆する学説が発表されました。

 

日経新聞によると、米ジョンズ・ホプキンス大学のアルトゥーロ・カサデバル博士は「気温上昇に耐えたウイルスなどの病原体がヒトの防御機構をかいくぐるようになる」と述べ、例えば、真菌は100万種以上いるとされますが、ほとんどがヒトの体温よりも低い温度で暮らしています。つまり「体温の盾」なるものが大半のウイルスの体内侵入を防いでいたのですが、「微生物やウイルスは世代交代が速く、温暖化とともに高温に合うように進化しやすい」一方で、「同じようにヒトの体温が急速に上がるとは思えない」、つまり数十年をひとつの進化とするサイクルとするヒトでは到底その進化に追い付けないのではないかということです。

 

過去1年間人類はコロナウイルスに翻弄されてきましたが、対症療法的にウイルスとの戦いを続けたところで、いたちごっこになるかもしれないという示唆が込められています。過去に感染症と戦ってきた歴史と異なって、地球温暖化が背景にある今、感染症との戦いは永遠に終わらないかもしれません。

 

豪雨や山火事といった自然災害も猛威を振るい、目に見えない敵の脅威は日々高まっています。抜本的な解決のためにはパリ協定で定めた数値目標と達成し、少しでも温暖化を食い止めることしか道はありません。消費者として、企業人として、私達ひとりひとりが自らのアジェンダとして取り組むことが急務となっています。

ミレニアム世代向けのクレカ、BNPLって何だ?!

f:id:ONEX:20210909220815p:plain

 

こんにちは、ONE Xのりゅうです。今日は先日、PayPalがPaidyを3000億円で買収したことでも注目を集めたZ世代やミレニアム世代で流行っているBNPL(バイナウペイレイター)の市場について解説をしていきたいと思います。

 

■そもそもBNPLって何?

Buy now, pay later(=BNPL)は「今購入して、あとで支払う」というサービスです。「クレジットカードの分割払いと何が違うの?」「悪名高きリボ払いの類い?」と警戒感を示される方もいらっしゃるかもしれませんので、ここは解説します。BNPLサービスのメインの仮想敵は「クレジットカード会社のリボ払い」です。ペイパル創業者でBNPLの代表格企業Affirmの創業者でもあるマックス・レブチンは創業当時、下記のように考えていました。

 

『リーマンショック世代の若者(=ミレニアム世代)はクレジットカードや消費者金融などにを嫌うようになる。また、延滞料や多額の借金が複利で積み上がってしまうリボ払いを嫌悪するようになる。』

 

上記考えの通り、BNPLのサービスは個人ユーザーのリボ払いのペイン等(≒痛み、辛み)に向き合っています。よって、基本的には個人ユーザーから決済手数料を頂かないモデルになっており、代わりに購入店舗から決済手数料をいただくモデルになっています。個人ユーザーにとっては、支払い手数料や利息請求がないのに、分割して商品を購入することができるわけです。BNPLサービスの個人ユーザーのコアターゲット層は、

 

・クレカ決済でのリボ払いに疲れた人(米国にとても多い)
・FICOが無いor低いけど支払い能力はある人(移民の大半)
・上記どちらでも無いけどそこそこ高額なもの(100万円以下位)をしっかり計画性を持って購入、返済したい人(ペロトンとかこれです)

 

上記はりきまるさんツイートの抜粋です。詳しくはりきまるさんのツイートツリーを参照してください。意外と米国には上記ターゲット層は多く、皆さん深いペインを抱えていたようですね。Z世代やミレニアム世代を中心に一気に市場が広がってきています。

 

法人店舗ユーザーにとっても大きなメリットがあります。彼らにとっては、クレジットカードより支払い手数料が多くなってしまうものの、クレジットカードでは取れなかったSKUレベル(≒どの色のどの品番の商品)の商品情報を含めた購入ログを細やかに把握できるようになること、またミレニアム世代やZ世代といった比較的若い世代にダイレクトにアプローチできることなどを理由に普及が加速してきました。

 

法人側は小売店の他、メーカーがダイレクトに顧客に販売したい場合にクレジットカードよりも利点が大きいわけです。在宅フィットネス事業を展開するペロトン(ティッカーシンボル:PTON)などはまさにここに目をつけてAffirmとの連携を進めたんですね。

 

一部では、クレジットカードに比べて、与信審査が甘いという指摘も見られていますが、クレジットカードに比べて利用枠がそもそも小さく、BNPLは利用状況(返済履歴)に基づいて利用限度額が上がっていく設計になっているものが殆どです。数年前には、一部高額商品の支払いができないなどの事象が現れていたようですが、最近は精度も向上し、そのような現象も改善されてきているようです。

 

基本的な考え方として「BNPLは返済能力があるのに、米国内の旧態依然とした仕組みのせいでお金を貸せなかった人たちを救う」仕組みでもあります。Affirm創業者のマックス・レブチンは社会主義国出身者で、米国に移住してきたときはクレジットスコアが悪く、お金を借りたりすることがなかなかできなかったそうです。そういった原体験をもとにAffirmを創業しています。

 

BNPLのようなサービスは少額購入でも役に立ちますが、Pelotonくらいの1000ドル以上の買い物に効果的です。Affirmは元々Peloton(ティッカーシンボル:PTON)と密な関係にありました。分割購入することで、家計の支出が抑えられて購入できるので、当然個人ユーザーにとっては嬉しいこと極まれり、ですね。

 

■BNPLの市場規模ってどのくらいなの?

2020年のグローバルXの米国市場予測によると、BNPL市場は2023年で3%の普及予測だったようですが、既に本日時点で3%近いシェアを獲得しているそうです。先日、スクエア(ティッカーシンボル:SQ)が買収を行ったBNPL事業者AfterPayのお膝元でもあるオーストラリアでは、今年時点で普及率10%を超えているようですので、個人的には遅かれ早かれ米国内でも10%の普及が進むのではないかと考えています。今後はクレジットカード市場からのリプレースが進んでいく感じになっていくと思います。現状のクレジット市場が全体の決済市場の30%以上を持っていることを考えると非常に魅力的な市場のようにみえますね。(全てがリプレースされるわけではないと思います)

 

 

先日、アマゾンがAffirmと提携して、BNPLを導入していくニュースが発表されまして、Affirmの株価が急騰していましたが、アマゾンのようなEC界の王者が参入してきたらBNPLの決済市場3%→10%(現在の市場規模から3倍以上)はそこまで遠くないのではないかと思っちゃいますね。今後に期待です。

 

■代表的なBNPLのプレイヤーは?

世界的には米国ではAffirm、オーストラリアではAfterPay、スウェーデンではKlarnaあたりが有名どころですかね。日本だとPaidyという企業がBNPLとして有名なスタートアップ企業で存在しましたが、先日PayPalによる買収発表がありましたね。オーストラリアのAfterPayはツイッターの創業者でもあるジャック・ドーシーが経営するスクエア(ティッカーシンボル:SQ)に買収されました。各社、ちょうど統合化を進めていっている段階かと思います。AffirmはShopfyやAmazonとも提携していて、米国内ではかなり強いポジションを獲得していっている印象です。

 

f:id:ONEX:20210909195605p:plain

日本総研のBNPL市場分析より抜粋

 

■BNPLとUpstartのビジネスモデルって何が違うの?

Twitterでは、BNPLと合わせてUpstartに関する話題もよく出てきますので、そこについても改めて解説をさせて頂きますね。「そもそもUpstartって何者?」という方もいらっしゃると思いますので、解説していきます。

 

UpstartはAI融資プラットフォームを運営する事業者です。従来、米国ではFICOスコアと呼ばれる与信算定のシステムを使っていたのですが、それの問題として「返済能力がある人であるにも関わらず、返済実績がないなどの理由で、ローンができない」という話がありました。海外駐在者などがクレジットスコア足りなくて、クレジットカード発行ができないという話はよく聞きますよね。

 

Upstartはこういったところに目をつけて、FICOスコアで救えなかった人たち向けにAIで1500以上教示データから融資可能かどうかを判定するシステムを開発し、顧客に提供するサービスを開発しました。はじめは学生ローンからスタートしたようですが、今は無担保個人向けローン、自動車ローンを展開していっています。主にUpstartが直接個人顧客に融資をするモデル、既存の銀行をパートナーにして個人顧客に提供するモデル、を展開しており、個人的にはFICOスコアに代替する手段になりつつあるとみています。

こちらももさんのツイートを参考に載せさせて頂きますね。Upstartの直近決算はめちゃくちゃ良かったです。Upstartは、Prodigyという自動車ローンを展開する事業者を買収し、自動車ローン市場獲得を急激に進めています。今後は住宅ローンも展開予定であり、大型の融資はUpstartにて進める流れになりそうと見ています。現状はFICOスコアが低い人をターゲットにしていますが、融資リスクが従来モデルよりも精緻に見れるようになっていくので、FICOスコアが比較的高い人にも提供されるサービスになっていくのでは?と予想しています。(ここは、あくまで個人の予想です)

 

BNPLはクレジットカードのリボ払いを仮想敵にしていましたが、Upstartは高利貸しや従来型のFICOスコアそのものなどを仮想敵にしているようですね。隣接した市場ではあるものの、異なるターゲット層を狙っているようですね。おそらく、BNPLの精度を向上していくためにUpstartのAI融資プラットフォームを活用する事例も今後は増えていくのではと思います。

 

■今後のBNPL市場ってどうなるの?

私は今後、BNPL市場について与信を緩くしない限りは成長していくとみています。マックス・レブチンはS-1(≒上場目論み書)の中で

 

消費者の過ちから利益を得る企業の衰退を進める

 

と言っています。金融リテラシーがなかったことで、リボ払いや債務の山に苦しんでいく人を一人でも多く救っていきたいというレブチンの想いが滲み出ています。今後がBNPL市場が拡大し、リボ払い・債務で苦しむ人がいなくなっていく世界を作っていきたいですね。Upstartのように本来、融資を受けることで新たなチャレンジができる人も増えていくと良いですね。彼らの事業拡大にとても期待しています。

 

※本ブログは特定の銘柄を推奨するようなものではございません。

※株式投資は自己責任にてお願いします。