ONEX’s blog

全ての人がコトを興せる社会を作る。ONE Xでは共創によって、皆さんの一歩踏み出す支援を全力で進めていきます。事業開発、投資、就活に関する情報を不定期で提供して参ります!

宇宙ビジネスはもうそこまできている!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今年はイーロン・マスク率いるSpaceXの上場が予定されており、ますます宇宙ビジネスが盛り上がってくる年と言われています。アクティブファンドで有名なARK社も、昨日は宇宙関連テーマのETFであるARKXファンドを組成するというニュースもありました。宇宙ビジネスは、なぜここまで盛り上がってきているのでしょうか?

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www.cnbc.com

 

先日、ONE Xとして茨城県主催の宇宙ピッチコンテスト「IBARAKI NEXT SPACE PITCH告知プレイベント」の運営協力をさせて頂きました。ゲストにはJAXA藤平さん、パナソニック宮島さんに御登壇頂き、モデレーターは茨城県の神永さんが行いました。

 

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このパネルディスカッションの中で藤平さんから下記のようなコメントがありました。

 

「昔の日本やアメリカは携帯通信網を築くのに、地上に基地局を立てまくるということを行ってきました。しかし、現在のアフリカでは地上に基地局を立てるのではなく、民間の人工衛星を活用することで、次世代携帯通信網を作ろうとしています。理由は、その方が便利でコストが安いから。宇宙ビジネスは単なる夢の話ではなく、地上での生活をより快適にそしてリーズナブルに過ごすための手段として活用されるようになったわけです。」

 

宇宙ビジネスに詳しくない人にとっては、驚くべき内容だったのではないでしょうか。地上の皆さんのニーズを満たすための宇宙ビジネスが広がってきているのです。以前、ブログ記事化させていただいた「イーロンマスクが目指す世界」でも触れた内容ですが、イーロン・マスク宇宙ビジネスを開拓している理由は主に3つあると思っています。

 

❶火星など他の惑星に住むため

❷(ボーイングに勝つ)次世代旅客機を開発して物理移動時間を短縮するため

❸(地上基地網に勝つ)人工衛星通信網を構築し、世界中で高速通信を実現するため

  

❶はイーロン・マスク本人がよく言っているので割愛します。❷については、ご存知なかった方も多いのではないでしょうか。Starshipに乗れば、日本ーロサンゼルス間がなんと34分だそうです。衝撃的ですね。下記の動画(2分程度)がわかりやすいので、是非ご覧頂ければと思います。

www.youtube.com

 

動画の中では、

 

Anywher on Earth under an hour(地球のどこへでも1時間以内で)

 

と言っています。既存の旅客機メーカーにとってはこれ以上ない破壊的イノベーションです。あの長いフライトをしなくて済む様になるかと思うと嬉しくなりますね。

 

また❸についても注目すべき点であることは間違いないです。これが実現すれば、宇宙から常時データを活用しながら通信を行うことで、世界中どこでもテスラの自動運転が可能になってくる可能性があります。

 

宇宙を制するものが地上を制する

 

最近、一部の新規事業界隈ではこのような声も聞こえてきます。宇宙ビジネスは遠い存在ではなくなってきているのです。SpaceXだけではなく、facebook社も宇宙ビジネスへの参入を表明しています。今まで見向きもしなかった企業群が軒並み宇宙ビジネスに参入していく時代になってきました。中でも、私が最もワクワクするのは宇宙旅行ビジネスです。宇宙から地球をみて、ガガーリンのような名言を残したい。地球は青いよ!と叫びたい。そんな目標があります。笑 既存の航空会社の中だと、ヴァージン航空がこのビジネスに積極に参入してきています。

 

www.youtube.com

 

こちらの動画をご覧いただくと、The Virgin Galactic Spaceshipの取り組みがご覧頂けるかと思います。私が小学生だった頃、宇宙飛行士は地球の中でも超選ばれし者しかいけませんでした。しかし、SpaceX社やヴァージン航空のイノベーションのおかげで、民間の宇宙飛行士が多く誕生していっています。あと10年で宇宙旅行ビジネスは民主化されるとも言われています。宇宙旅行はすぐそこまできているのです。JAXAでは迫りくる宇宙での生活をより快適なものにしていくための取り組みとしてTHINK SPACE LIFEと呼ばれるプロジェクトを開始しています。宇宙空間でもより美味しいご飯を食べ、より感動的な体験をしていくためのアイディアを募集しているそうです。

 

aerospacebiz.jaxa.jp

 

茨城県では、宇宙ビジネスを県として支援するために宇宙ピッチコンテスト「IBARAKI NEXT SPACE PITCH」と呼ばれる取り組みをスタートしています。こちらのイベントは2月10日(水)19:00〜21:00開催、登壇者の応募締め切りは1月21日(木)17:00です。特設ページも開設しておりますので、ぜひこの機会に応募して頂き、宇宙ビジネスをより知るキッカケ作りをしていただけると嬉しいです。

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ibarakispace.onexxxx.com

 

グローバルでは宇宙ビジネス開発競争が加速してきています。日本からも宇宙ビジネスを開発していくために、共に走っていきませんか?また宇宙ビジネスに事業投資してくれる人も増えていってほしいと心から願っています。一緒に宇宙ビジネスも盛り上げていきましょう。

テスラの時価総額は妥当なのか??

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は今、話題になっているテスラの時価総額についての勝手な私見を述べていきたいと思います。先に言うと、この時価総額が妥当かどうかについては投資の専門家じゃないから全然わかりません。笑 なので、テスラが他の自動車メーカーにとって脅威である理由を語りつつ、テスラの今後の可能性について述べていきたいと思います。

 

◉テスラが他自動車メーカーと根本的に異なる理由

テスラの企業ビジョンがモビリティ領域に限定していないことは周知の事実ですが、ここではハードウェアの設計思想について3つの視点で具体的に語っていきたいと思います。

 

❶メーカービジネスとウェブビジネスの違い

ウェブ業界のビジネスは販売後もサービスの改善を続ける前提でプロダクトを開発していきます。これはウェブの領域では当たり前でしたが、これをハードウェアの領域に持ち込んだのがアップルのiPhoneですね。OSをアップデートしていくことでどのデバイスでも最新で最高の体験ができるようになりました。最近ではこの考え方がハードウェア領域にも入り込んできています。ソニープレイステーションもOSアップデートで最新の体験を得られる様になりました。これを車の領域に持ち込んだのがテスラです。

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「いやいや、トヨタフォルクスワーゲンも昔から コネクティッドカーとか言っているし、テスラ だけが先行しているわけではないでしょ!」

 

と批判が来ることもあるかもしれませんが、 車の設計思想が従来と全く異なるので、従来型の商品開発を続けてきた既存自動車メーカーとソフトウェアをアップデートすることをベースに作られたテスラでは全く体験が異なってくるのです。

 

❷テスラを表す象徴的な事例

テスラの特徴を表す象徴的な事例があるので、紹介したいと思います。テスラ はModelSのシリーズを販売したタイミングでWiFi機能は開発遅れによって搭載されておらず、そのまま販売されました。しかし、1ヶ月後のソフトウェアアップデートで急にWiFIが使える様になり、ユーザーからはWOWの体験がありました。現在、ModelSは自動運転の機能アップデートもされる様になっています。これがなぜできるのか?アップデートを見越して、発売時にはオーバースペックと思われるセンサーなどのハードを詰め込みまくっているからできるわけです。

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 ❸ソフトウェアとメーカーのリソースの考え方

皆さんもご存知の通り、これまでのメーカーは発売前までに人やお金などのリソースを突っ込み、発売後はリソースを減らしていく動きをかけていました。しかし、ソフトウェア企業は発売前よりも発売後のアップデートに命をかけています。Amazonはなんと1日に30回以上ページが改善されているという噂もあります。Netflixなどのサービスも日々改善が行われるために多大なリソースをかけています。これはテスラのプロダクト開発でも同様のことが行われている様です。プロダクトができてから、アップデートに全ての力をかけていく。ちなみに、自動運転も発売後のアップデートコンテンツでした。

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さらに申し上げると、従来型のメーカーはそれぞれ機能分解されたコンポーネントのスペックをひたすら上げていく手法を取りますが、テスラは全体の体験をよくするためにコンポーネントの機能を統合して 、車全体を設計します。なので、車内のインテリアも極めてシンプルな構造になっていくわけです。それぞれの部品を残そうとする従来メーカーのアプローチとは根本的に異なることがわかります。

 

ツイッターでウカ @ NIOくり人、テスラ株で親孝行さんによる素晴らしいツイートがありましたので、こちらも共有させて頂きます。

 

 

その後のリプツイートを抜粋するとこのようなことを書いていました。

 

トヨタが1000万台以上売ってて時価総額25兆なのに対して、テスラが50万台しか売ってないのに80兆以上あるのはバブルだ。EVバブルだ!」

→いつ・EVがガソリン車より台数で上回るかは議論の余地がある。でも、いつか必ず訪れる。世界最大の市場の中国では2025年に20% - 25%になるという推計がある。

 

「例えテスラがいつかトヨタ並みの台数を売るとしても、時価総額が80兆はおかしい!」

→自動運転のある世界を想像してほしい。人々の移動コストが電車よりも安くなる世界。駅前という価値観もなくなるかもしれない。世界の価値観が変わるサービス。

例えテスラがいつかトヨタ並み

トヨタだってEVを作れる。テスラがEVの頂点に立つなんて決まってない!Appleだって参入してくるぞ!」

→テスラが9年前に発売したモデルXと、ソフト周りが同レベルのEVは既存メーカーからは未だ出てないのが私の評価。開発思想が違う。自動運転は車からのデータの活用含めたソフト設計がキーとなる。

→また、そもそも車業界は特徴として、参入障壁が高い。テスラはアメリカの会社としてフォード以来の上場。たとえAppleでも3-4年後に発売しようとする頃には、テスラは今の市場にある車から取れるデータを活用した圧倒的商品が生まれていると考えている。個人的にはAppleは結局発売すら出来ないと思う。

 

これ、共感しかないですね。テスラ は競合優位性を保つために、ModelS発売時からオーバースペックのセンシングカメラなどを搭載してきました。さらに、SpaceXを通じて、人工衛星を活用した次世代通信網を作ろうとしており、次世代ダイナミックマップを獲りにきています。自動運転×ライドシェアはイーロン・マスクが確実に狙っている市場でしょう。個人的には日本のカーメーカーを超応援していますが、相当なビハインドがある様に見えているので、心配でなりません。NIOも猛追していますが、今のところはテスラに武がある様に思います。自動車各社がテスラの破壊的イノベーションに巻き込まれないことを願っています。

 

こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!

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ROKUってどんな企業だ?!

こんばんは。ONE Xのりゅうです。今日はストリーミング再生のドングルを提供しているROKUについて取り上げていきたいと思います。CEOはアンソニー・ウッド氏ですね。彼はイングランド出身のアメリカ人でReplay TVの社長兼CEOだった様です。テレビ業界をデジタルトランスフォーメーションしたかったんですかね。ROKUのビジネスはケーブルテレビをディスラプト(=破壊)するビジネスと言われています。図に表してみるとこんな感じでしょうか。

 

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テレビ業界が牛耳っていたプラットフォームを

 

Cutting the Code

 

という概念でこれまでディスラプトしてきたと言えます。Netflix、Disney+などとは競合関係ではなく、協業パートナーですね。いわゆるリクルート社と同じようなリボンモデル(≒プラットフォームビジネス)です。ユーザーは一切お金を払わず、コンテンツを提供しているサービス企業が広告費を払うことで成り立っているビジネスです。Googleなんかも似た様なビジネスモデルですよね。ユーザーは検索エンジンに対してお金を払わないけど、企業の広告主が広告費を払うことで成り立つビジネスです。ケーブルテレビ時代は、カスタマイズされた広告は打つことができませんでしたが、インターネットに接続されたことで、それぞれの人にあった広告を表示することができるようになりました。ROKUはインターネット業界で起こってきたことをテレビ業界で実現したことになります。これで誰が破壊されるかというと月額75ドルを払わせていたケーブルテレビ業界なわけですが、コンテンツを提供するテレビ局はROKUのプラットフォームに乗ってきている様です。この流れが加速すると、ケーブルテレビは確実になくなってしまうでしょう。

 

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彼らのすごいところはアメリカだけではなく、イギリスやブラジルでも同じようなビジネスを展開しており、グローバル展開をしていってるところです。TAM(≒ROKUが獲得しうる最大の市場規模)はグローバルに広がっているので、ROKUのコンテンツが世界中で観れる日も近いかもしれませんね。日本に上陸するのも時間の問題でしょうか。

 

ちなみに、直近のユーザー数は5000万人だったそうです。ディズニープラスは1.2億人、Netflixは1.7億人なので、まだまだスケールするポテンシャルはあるでしょうね。ROKUのドングル自体は単価も激安、ROKUの機能がついているテレビもほぼ原価販売なので、顧客の導入ハードルはかなり低いと思います。広告ビジネスはユーザーが増えれば増えるほど広告単価を上げていけるビジネスなので、収益性はどんどん改善されると思います。てか、ROKUのデバイスを持っていて、ユーザーが離脱する理由がないですよね。ドングルをわざわざ外すか?って感じです。なので、プラットフォーマーとして不動の地位を築けると思いますね。もはや競合企業が発生しない域に達していると思います。

 

直近の株価とかが高いか安いかなんてわかりませんが、収益性はどんどん改善するので、私は長期で見守っていきたい立場です。投資は自己責任にて。GO ROKU!!!!

 

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NVIDIAジェンスン・フアンの思考からAI革命を考えたみた

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は昨夜のNIO DAYを通じて話題になったNVIDIA創業者&CEOのジェンスン・フアン氏の頭の中を私の思考で勝手に想像して、語っていきたいと思います。創業者の思考を想像するのって、面白いですね。未来をみているような気分になります。さて、今日も行ってみましょう!

 

NVIDIAのジェンスン・フアン氏は台湾系アメリカ人のようですね。アジア人のエースの一人ですね。昨年はソフトバンクグループの孫正義氏とARM社買収の件で超話題になりましたね。かなり話題になったニュースなので覚えている人も多いのではないでしょうか。彼の経歴を確認すると、サンマイクロテクノロジー社→AMD社でマイクロプロセッサの設計者として活躍していたようですね。そして30歳でNVIDIA社を起業。私より1歳若い。ベンチャーマインドが素晴らしいですね。負けてられない。

 

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彼の事業を大きく分けると

 

❶グラフィック革命(Unreal Engineなど)

❷データサーバー革命

❸モビリティ革命

❹医療革命

 

これら4つに分けられるかなと思います。TAM(≒NVIDIAの事業領域でマックス取れそうな市場規模)は❸のモビリティが最も大きい気がしています。さて、それぞれの市場機会について確認していきましょう。

 

❶グラフィック革命

この領域は皆さんもご存知の通りゲーム領域でかなり花開いていますね。EpicGames社が開発したUnreal Engineの処理速度向上にNVIDIAが貢献していると言われています。実際に2015年にNVIDIAとの提携が発表されてから、開発環境は超絶改善されました。この世界観を作ることができたのはNVIDIA社のおかげといっても過言ではないでしょう。ちなみに皆さん大好きファイナルファンタジーやFortniteもUnreal Engineを使用しているそうです。最近ではアーティストによるオンラインイベントでもUnreal Engineが活用されていました。

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世界一の音楽ダンスミュージックフェスティバルであるベルギーTomorrowlandはオンライン開催となりましたが、映像の作りなどを見る限りUnreal Engineを活用しているように見えました。エビデンスないですが、多分間違いないです。

 

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私の友人のいとう君がMOMENT TOKYOという会社を運営していて、そこでも日本のDJのオンラインライブをUnreal Engineを活用して行っていました。オンライン空間なので、なんでも設計していいところがマジですごいなぁと感じていましたね。

 

www.youtube.com

 

エンターテイメント業界はNVIDIAによってさらに飛躍していくように感じます。最近ではオンライン展示会やライブコマース領域でもUnreal Engineを活用している事例が出てきているようです。中国では当たり前になってしまったライブコマースがようやく日本にも入ってきていて、Unreal Engineを活用した事例が増えてきているようですね。こんなのやってみたいなどご相談あればONE Xりゅうまでご連絡ください。笑

 

❷データサーバー革命

コロナ禍でオンラインサーバー需要が一層高まった2020年。NVIDIAGPUを積んだサーバーの需要は大幅に高まったようです。この需要だけをみてもNVIDIAの可能性を感じてしまいますね。今まではクラウドコンピューティング領域ばかりでしたが、よりレーテンシー(遅延)の少ない処理が必要な工場やIoT領域などではエッジコンピューティングの需要が高まっていると言われています。

 

釈迦に説法な内容かもしれませんが、この辺は少し丁寧に解説します。これまではPCやスマホなどのデバイス内での処理を最小にして、クラウド上(わからなければインターネット上と言い換えてみてください)で処理する手法が一般的でしたが、画像や映像など重たいデータを処理する必要が出てきた工場やホームセキュリティ、自動車などの領域では全部クラウド上にデータを上げているとデータ量が膨大になるし、レーテンシー(≒遅延)が半端ないということでエッジ(≒PCやスマホ、IoTデバイスなど)で処理することが多くなったわけです。そこでデータを圧縮して軽くしてから、クラウドに投げて処理する、もしくはエッジデバイス上で全ての処理を行ってしまうことも増えてきました。

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超簡略化した図ですが、ざっくり言うとこんな感じです。詳しい人からすると突っ込みどころあるかもしれないですが、ご容赦ください。エッジコンピューティングの領域はリアル空間の情報を素早く処理するために必須の技術になります。よくIoTとか言われますが、大抵は

 

ア:レーテンシー(≒遅延、そろそろいいか?笑)

イ:データ量を如何に圧縮するか

 

というのが課題になるので、この辺の技術が市場に求められるんですね。ここでNVIDIAGPUが活躍しまくる訳です。NVIDIAの高速演算処理技術は完全に世界一だと思っているので、他社もなかなか追いつけない状態だと思います。ARM社がスマホ業界で大躍進していて、NVIDIAの競合になりうるか?と思いましたが、NVIDIAが買収する旨を発表したので、名実ともに世界最強になった印象があります。

 

またクリプトカレンシー(=仮想通貨)のマイニング処理速度の向上にもNVIDIAの技術が役立っています。仮想通貨の進化はマイニング処理速度向上&コストの低減と共にあると思いますので、NVIDIAの活躍領域はこんなところでも発揮されているかと思います。

 

❸モビリティ革命

これが実際は大本命ですね。モビリティです。今現在、インテリジェントカーと呼ばれる高性能なコンピューターみたいな車は世の中に200〜300万台/年くらいしか 出回っていないかと思います。2019年時点の世界の販売台数が9,136万台/年ですので、世界の3%くらいしか実質インテリジェントカーになっていないと考えると、TAMは9000万台くらいの入れ替え市場があるので、とんでもない規模ですね。当然車両の単価はスマホの5〜10倍は少なくともありますから、今後の市場の広がりが想像できますね。

 

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NVIDIAのエッジデバイスで高速演算処理をしながら、車にフィードバックをかけて定期的に車両のOSやアプリケーションをアップデートしていく流れは王者テスラを中心に今後はさらに加速していくでしょう。上記の図でも示しましたが、Model Sは発売当初から自動運転車両になることを見越して車両設計を行っていました。日本メーカーにありがちな原価低減方式ではありえない車両設計です。これを行うことでソフトウェアアップデートを行う度に顧客体験がアップデートされる世界を築いてきたわけです。この演算処理を支えているのはNVIDIA社であることは言うまでもありません。

 

❹医療革命

NIVIDIAの活躍領域で最もポテンシャルのある領域の1つが遠隔医療だと思います。医療領域では、

 

ア:病気の発見

イ:分析→診断

ウ:治療

 

上記のステップを踏んで来たかと思いますが、アの領域では高解像度グラフィックによる画像診断精度向上、音などによる異常発見の実施などをエッジAIなどを活用して行えるようになってきました。イの領域では医師が見落としがちな範囲まで、異常を見つけ出すことが可能になってきました。特に癌の発見については画像処理AIの力が役立っていると言われています。胃癌発見率とか人が診断すると6割くらいの確率でしか見つけられなかったのが、9割以上の精度で見つけられるようになってきたと言われています。ウの領域では人の手が届かない領域について、ロボットなどを活用して遠隔治療する技術が開発されてきています。高速演算処理によって、今まで治療できなかった領域の外科手術もグローバルでは可能になってきているようです。この領域はこれからバイオのイノベーションも相まって更に進化するとみているので、今後も非常に楽しみにしています。

 

今日ジェンスン・フアン氏の頭の中を想像しながら、ブログ記事化してみました。CES2021でNVIDIAから新しい発表もあるようなので、プレゼンテーションが非常に楽しみです。また新たなAI革命の世界を見せてくれるのでしょうか。以上、ありがとうございました〜!よかったらスターをポチッと、そして読者登録もお願いしますね!

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ジャック・ドーシーの頭の中を覗いてみた

こんばんは。ONE Xのりゅうです。今日は私自身も超リスペクトしているジャック・ドーシーが目指す世界について私の想像の範疇を超えないところで解説をしていきたいと思います。まずはジャック・ドーシーのツイッターのプロフィール文を観てみたいと思います。

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「#bitcoin」

 

え?これだけ?笑 このプロフィールをみるだけで、Bitcoin支持者であることがわかるかと思います。彼は現在、ツイッター社とスクエア社CEOで、スクエアクリプト社のファウンダーでもあります。会社は3社立ち上げていて、そのうち2社の現CEOということですね。私が彼のファンであることは、いくつか理由がありますが、最も好きなポイントは思想です。禅思想を持っており、「侘び寂び」を重んじる方と言われています。少しソフトなスティーブ・ジョブズのようなイメージがしますよね。今回も彼のこれまでの発言をもとにざっくり下記のようなツリーを作ってみました。左が主にツイッター社の内容で、右がスクエア社の内容ですね。

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彼はインターネットの申し子のような存在です。インターネットの最大の利点である「あらゆる情報を最速で届けて、壁をなくす」ということを事業を通じて愚直にやってきている人物だと言えるでしょう。ツイッター社では言語や文化の壁をなくすと企業理念を通じて語っています。スクエア社では金融分野を通じて価値の壁をなくしていくということを実現しようとしているんだと思います。今日はツイッターの話は割愛して、スクエア社の話をさせていただきますね。

 

スクエア社では主力事業が3つあります。

 

❶Cash App事業(個人間送金・仮想通貨取引・株式取引事業)

❷法人向けPoSシステム事業(店舗決済業)

❸法人向け融資業

 

❶Cash App事業

Cash App事業では今話題のBitcoinなどの仮想通貨を自動的に貯めるサービスが導入されています。また株式などの取引も可能になってきています。競合はPypalが運営するVenmoや株式取引サービスのロビンフット、仮想通貨取引所のCoinbaseなどになるでしょう。2年前はPypalのVenmoにはかなわないだろうと言われていましたが、面白いくらいにドミノ倒し的にシェアを奪っていきました。背景には、圧倒的なユーザーエクスペリエンス(UX)があると言われています。iPhoneのデザインを担ってきたメンバーが初期からジョインしていることや、ドーシー自身がミニマリストでデザインについても深い知見と考えを持っていることが影響しているのだと思います。

 また、ビットコインの価格上昇を支えている一部はCash Appなどにもあると言われています。このサービスはアプリインストール時に数%のビットコインを貯蓄するように設計されています。これはCash Appが将来的にビットコインをベースにして、送金を行うことを想定して事前に設計されているものと考えられます。これまでのCoinbaseなどのようにビットコインのFX取引に特化するカタチではなく、あくまで送金手段としてのビットコインとなるようスクエア社がサポートしてきていることに好感を覚えます。投機ではなく、資産を守り、将来的な国際決済通貨としての役割を持たせるための工夫と読めます。

 

スクエアのビットコイン取引のバックエンドにはLightning Networkがあります。ビットコインについては送金速度と手数料の問題がありました。これの課題を解消するために考案されたシステムがLightning Networkです。超絶簡単に説明するとスクエア社が持つプラットフォームを介してやりとりすることで、送金速度と手数料を最安にする仕組みです。詳細はどっかの解説ページを読んでください。とにかく大事なことはビットコインの取引であってもCash App上であれば、送金速度、手数料は最安で行うことができるものです。なので、彼らのプラットフォーム上では事実上ビットコインでの決済が超スムーズに行えるようになっているのです。私個人としては、この仕組みは店舗決済はもちろん、グローバルで取引をするときにもかなりの優位性を持つと考えています。

 

❷法人向けPoSシステム事業

法人向けPoSシステムについては、日本のリクルート社がAirレジというサービスを普及させているので、なんとなくイメージがつく方も多いかと思います。リクルート社とスクエア社は根本的にビジネスモデルが異なります。リクルート社はぐるなびなどの広告モデルで収益を得ながら、Airレジを無償で貸し出すビジネスモデルだったはずです。今は変えているかもしれませんが、私の記憶が正しければ、そうです。スクエア社は純粋に事業者から決済の手数料を得るカタチでビジネスモデルを構築しています。広告モデルは一見お得に見えますが、継続的に広告出稿をし続けなければならないので、景気が不安定な事業者からすると結構な負担だったりします。

 

私個人としては、スクエア社のビジネスモデルの方が事業者からは受け入れられやすいとみています。スクエア社は店舗決済だけではなく、Cash Appと連動したロイヤルカスタマー獲得のためのリワードプログラム(ANAのプレミアム会員みたいなやつ)の法人向け導入サポートも行っており、これが花咲いてくると、彼らの新たな収益源となると考えています。この事業自体は、コロナ禍でかなりの打撃を受けていたようです。実際の直近の決算も苦しそうでしたね。ここがアフターコロナでは回復してきますので、スクエア社がさらに躍進するドライバーになりそうですね。

 

❸法人向け融資業

これは過去は銀行が行っていた融資業務をスクエア社が行うビジネスです。具体的には、❷で説明した店舗決済のデータを活用して、店舗の事業状況を判断し、融資額をデータベースで判断して貸し付けるものです。いわゆるデータビジネスですね。銀行は預金残高や取引先データをもとに与信を作って融資額を設定してきましたが、スクエア社は店舗のリアルタイムの決済情報をもとに貸付を行うので、今までより精度の高い貸付が行われると言われています。今は低金利で融資のメリットが出にくいですが、今後景気が回復してくるとここの融資業が大きく飛躍していくと考えています。

 

以上、スクエア社の❶〜❸の説明でした。結論、スクエア社は不景気でも好景気でも勝てる事業ポートフォリオを持っているので、かなり強い会社だなという印象です。また、将来的にCash Appなどを通じてグローバルな決済取引や、法人決済が可能になると思いますので、事業のスケーラビリティの観点でも非常に期待できる会社だと考えています。

 

最後に。私自身、世界の心の壁を取り払っていきたいと考えています。そういった意味でジャック・ドーシーの思想には非常に共感する部分があります。テクノロジーは人間を拡張し、人間同士の壁を取り払うために使われるべきです。スクエア社やツイッター社はそれを実現しようとしている会社だと思うので、私はドーシーの事業を応援しています。facebookのマーク・ザッカーバーグは独自の通貨を発行し、世界の基軸通貨を作ろうとしてきました。私は彼のような独占的な考え方が嫌いです。facebook、インスタグラムのようなサービスは好きですが、独占的思想はどうもしっくりきません。ビットコインは明確な主導者がおらず、分散型通貨と言われています。全員が主体者になり、運営していく通貨が、これからの通貨として相応しいと考えているので、ビットコイン、ドーシーの思想にもポジティブです。そんなことで私はしばらくスクエア社を応援します。

 

事業開発や企業理解の参考にしていただけると幸いです。

あくまで投資は自己責任にて。

 

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中国EVメーカー大本命NIOの展望!

皆さん、こんばんは。ONE Xのりゅうです。今日は本日開催されたNIO DAYを視聴して感じたこと、CEOのウィリアム・リー氏が描いていそうな今後の展望について超個人的会社にて解説していこうと思います。私自身は某総合電機メーカーにて車載営業を行ってきたので、それなりのバックグラウンドがあります。そんな私からみて、今回のNIO DAYの率直な感想は下記です。

 

「日本のカーメーカー、マジでやばい。スマホと同じことになってる!」

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、中国企業のテクノロジーの進化は半端じゃないです。深センなどに行ったことがある方ならわかるかと思いますが、ハードウェアのテクノロジーに関して中国は既に世界一の座にいると言っても過言ではないです。そんな中、日本が唯一と言っていい勝ち筋は「モビリティ」だったわけですが、この座はここ数年でボロボロと崩れ落ちて行っているように感じます。

 

余談ですが、汎用ドローンではDJI社が世界の7割のシェアを取りました。最近話題のドローンタクシーのEHang社はドローンタクシーを実現してしまいました。中国深センでは、毎日のように夜空にドローンを飛ばし、革新的なドローンパフォーマンスを披露しています。下の動画は深セン40周年記念の時のものですが、これだけでも相当なテクノロジーを有していることがわかると思います。

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余計な話をしすぎましたが、このようなドローン制御を行える国がEVを開発しているわけです。確か、中国EVメーカーは数年前には数百社くらいあったと思います。その天下一武道会を勝ち抜いてきている企業がNIO社なわけですね。そうやって考えるだけで相当な強者だということがわかると思います。彼らは2年前くらいまでは生産ライン構築に苦労し、多額の負債を抱えていたと記憶しています。そんな中、ファブレスモデル(自社工場を持たないモデル)に移行し、国営のJACモーター社の力を借りることで生産体制を確保してきました。中国が国の力でサポートしているので、生産ラインも97%が自動化されていたりしていて、かなり手厚いサポートを受けている印象があります。

 

◉ウィリアム・リー氏のファンベースドマーケティング

ウィリアム・リー氏はマーケティングのプロフェッショナルです。日本でも最近流行りの「ファンベースドマーケティング」と言われる利用顧客を商品開発や製品発表会に巻き込んでいくようなモデルをNIO社の中で作り上げています。代表的なものがNio独自のアプリを通じたポイント式のリワードプログラム(ANAのマイルみたいなやつ)、そしてショールームを兼ねたNioハウス(空港ラウンジサービスみたいなやつ)と呼ばれるメンバーズクラブです。また、バッテリー交換可能なステーションネットワークを備えたNioパワー・ディビジョン(NIO社の車はバッテリー取り外して交換できるんです)も有名ですね。顧客との関係をインターネット&リアルな空間を通じて、行い続けている素晴らしいメーカーという印象です。今回のNIO DAYも利用顧客によるアイディアが反映されていたそうです。顧客が実現してほしいライヴ(と言ってもいいでしょう)をカタチにしていくNIO社はマジですごいと思いました。

 

◉ウィリアム・リー氏の原体験とは

ウィリアム・リー氏は下記の原体験を持っているそうです。

 

❶中国の黒い空を青くしたい(工業スモッグで当時はとんでもなかった)

 →だからNIOの中国名はWeilei(蔚来=青空の訪れ

❷自動車メディアBiautoの立上時にスマホで直接車を買える体験を作る発想を得る

 →発想したのが2000年だったらしいので、実現に20年費やしています

❸中国のプロダクトが安物というイメージを払拭したい

 

この3つの話を聞くだけでも心を動かされますね。中国の若者がNIOに熱狂する理由がよくわかります。中国の環境問題は非常に深刻ですので、それを解消するためのリーダーがウィリアム・リー氏というわけですね。素晴らしいストーリーです。前置きが長くなりましたので、ここからはNIO DAYで発表された内容をみてみましょう。

 

◉NIO DAYで発表されたET7について

ざっくりまとめると下記の画像の通りですね。日本語訳のところで一部間違っている可能性があるので、あくまで参考くらいにしてもらえると嬉しいです。

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私自身もテクノロジーメーカーに所属していますが、ざっとスペックみるだけでずば抜けています。特にADAMのスペックはちょっと想像を遥かに超えるレベルにきていて、震えが止まりませんでした。全体的にかなりテスラを意識したプレゼンテーションだという印象ですね。車両デザインも結構かっこいいので、売れそうですよね。彼らが得意のバッテリーステーションを含めたエコシステムをさらに拡大していくアナウンスもありましたので、他社が入り込む余地がどんどんなくなりそうだなという印象です。

 

1つ懸念があるとすれば、テスラのModelYが今年から中国でも納入開始になるので、その広まり方次第では、NIOの立場が危うくなる可能性もあるとみています。とはいっても、国内NO.1になりつつあるNIO社を中国政府としては本気でバックアップしていくでしょうし、行政系の納入などにNIOが選ばれることも増えてくるでしょうから、NEXT BAT(Baidu、Alibaba、Tencent)になりうるとみています。NIO社については中国の政治的リスクがあるので、少ししか投資していませんでしたが、今日のNIO DAYのプレゼンテーションで考え方が変わりました。まぁ皆さんも投資は自己責任にてお願いします。何より心配なのは、日本のカーメーカー。トヨタ、ホンダ、日産、マツダ三菱電機、スバル、ダイハツ、スズキ、本当に応援しているので頑張ってほしいです。

 

テスラとの比較を作ってほしいという要望を結構な数頂いているので、こちらにまとめておきました。スペックの差は明らかですね。笑 先日発表されたModelS Plaidはかなりスペック高くて、0-100が2.1秒とかなんですけど、価格帯が全然異なるので、今回の比較対象からは外しました。

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最後に。NIO DAYについては日本語訳はなくて英語字幕しかないのですが、ウィリアム・リー氏のプレゼンテーションの部分だけでも観てみると良いと思います。

www.youtube.com

こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!

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イーロンマスクが目指す世界

こんばんは、ONE Xのりゅうです。今日はTesla&SpaceXイーロン・マスクが思い描く世界について私の想像の範疇を超えないところで解説していきたいと思います。下段に出てくるCO2削減などのエビデンスは「ポールホーケン ドローダウン  地球温暖化を逆転させる100の方法」より引用しています。

イーロンマスクは過去にこんなツイートをしていました。

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ざっくり訳すと、

「私自身のお金の半分は地球問題の解決に使い、もう半分は火星に自立した都市を作り、恐竜時代のように地球に隕石が衝突したり、WWI3のようなことが起こり、全ての種が死滅しても生き残る手助けをしたい。」

って感じの訳で合ってますかね。カッコ良すぎますね。これが生きるイノベーターかと思いました。彼のこれまでの発言をもとにざっくり下記のようなツリーが出来上がるかなと思います。右がTeslaの仕事、左がSpaceXの仕事だと思います。

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彼が予定通りこれらの事業の大きなシェアをとれば、約279GtのCO2を削減することができるので、気候変動対策のために必要なCO2削減の約3割にインパクトすることができるようになります。てか、これだけイーロンマスクが持続可能なエネルギーの対策をしていくための事業開発をしても3割くらいしか削減できないのかと思いました。

 

今後、イーロンはTeslaではEV事業を軸にしながら、

 

・業務用トラック事業

・自動運転を活用したライドシェア事業への参画

・地下トンネルの自動搬送事業

・CO2排出権関連の金融事業

・自動車利用を控えられる電動自転車事業

 

などを起こしていくだろうと思っています。地下トンネルの事業はここのプレゼンテーションで笑われていましたが、実際に形にしていっています。SpaceXの事業についても皆さんご存知の通り、再生可能なロケット(離陸だけでなく着陸可能なもの)の開発に成功させています。

www.ted.com

 

また、

 

・太陽光電力事業→風力発電事業

・エアコン事業(冷媒対策を含む)

・これらのエネルギーマネジメント事業

 

あたりも直近のスコープとして考えているでしょう。太陽光は苦戦していますが、力を入れて行っています。クリーンエネルギー関連事業は地球温暖化対策に最もインパクトがあるセクターの1つなので、イーロンマスクが放っておくわけがないと思います。ここでもソーラーパネルの事業について具体的に語っています。

www.ted.com

SpaceXでは、過去からトライしている

 

・宇宙ステーション事業→月面探査、火星移住

・次世代型旅客機(Falconなど活用)

・宇宙空間への旅行事業

 

この辺りはマストで進めてくると思いますし、宇宙から持続可能なエネルギーにインパクトできる領域も攻めてくるだろうと思っています。TEDの動画をみながら思いましたが、彼は「地球環境を持続可能なエネルギーで満たす」というビジョンのために超愚直に事業開発を進めているように見えます。直近は、全世界にテスラの工場を構え、どこの国でもテスラの車両を作れる体制を作ろうとしています。これは持続可能なサプライチェーンを描くだけではなく、関連の調達企業へ「再生可能エネルギーの利用」を義務付けることで、テスラ が関わる全ての会社の再エネ化を狙っているように感じています。彼の夢を応援する人が少しずつ増えてきて、昨日彼の資産額がジェフベゾスを抜き、世界一になりました。アマゾンのジェフ・ベゾスと大きく異なるのは、共存共栄の考え方を持っていて、全世界のサプライヤーとの関係性を築こうとしているところです。まだまだ彼の人類を救うための挑戦は始まったばかりです。これからも彼の一挙手一投足を見守っていきましょう!近いうちにスクエア&ツイッターCEOのジャック・ドーシーと何か仕掛けそうですね。今から楽しみです。

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2021年はクリエネ元年!

こんばんは。ONE Xのりゅうです。2021年突入して米国民主党が上院下院大統領全ての過半数を獲得したことで、ブルーウェーブ(全部青色の民主党)が確定しました。

 

バイデン次期大統領は政策の主軸にグリーンニューディール政策を掲げており、"Clean Energy/Sustainable Infrastructure Plan"では遅くとも2050年までに、米国を経済全体でCO2排出量ゼロを目指すために、4年間で200兆ドル(約215兆円)を突っ込むと公言しています。またパリ協定への再参画、就任100日以内で気候サミットの開催なども行う予定です。まさに、クリーンエネルギー時代へ突入です。バイデンとかなんとか言う前に、地球温暖化が進みすぎているので、すぐにでもここは解決策を連打していかなければならない領域です。詳しくは前回のブログをご覧ください。

 

そこで今回はクリーンエネルギーに関する分野について解説を進めていきたいと思います。クリーンエネルギー分野は2つに分けることができると思います。

 

ア:電力供給(発電〜配電〜供給)

イ:EV

 

アの分野は次世代送電網とかスマートグリッドと呼ばれています。今日はスマートグリッドという言い方をさせていただきますね。

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ざっくり言うと、

 

・今までの大規模な発電のみに頼るインフラシステム

太陽光発電などの小規模な再生可能エネルギー由来な発電システム、

 水素や原子力を含む非化石燃料を活用したCO2ゼロの発電システム

 

への移行が進んでいくと言われています。これを実現するためには様々な課題がありますが、大きく分類すると❶コスト(発電効率含む)❷安定供給品質 かなと思っています。

 

❶コスト

発電効率の向上

CO2フリー由来の電気はコストが高くなりがちです。過去から太陽光発電のコスト削減に取り組んできたのは、パナソニックやファーストソーラーなどですね。ファーストソーラーは現在のアメリカ家庭の4割に導入されており、圧倒的なシェアです。太陽光発電系でナンバー1戦略をとるならここかなと思います。また太陽光発電のみならず、洋上風力発電、小型原子力発電の開発も進んでおり、これのコストが下がってくるとさらにCO2フリーな電力供給を安く提供できるようになるはずです。

・送配電コストの低減

→電力は送配電する間にエネルギーが減衰してしまう、必要なタイミングで必要なところに配電できず浪費してしまうなどでコストが上がりがちです。これを効率化していくために、各社が送配電のエネルギーマネジメントシステムを開発しています。この潮流はこれからもしばらく続くはずです。特に太陽光発電風力発電など天候によって供給量のばらつきが発生する電源の量が増えてくれば、需要は右肩上がりです。

 

❷安定供給品質

昨年、カルフォルニア州では再生可能エネルギー比率の向上とEV化率の向上がダブルパンチで効いて、停電が発生したそうです。「❶の送配電コストの低減」の部分でも触れましたが、太陽光発電などの再生可能エネルギー比率が高まっていくことで、安定的に電力を供給できないという課題が顕在化していくので、そこに対してのソリューションが増えてくるかと思います。解決策はざっくりいうと3種類あります。

 

A: エネルギーのマネジメントをより効率化する

B: エネルギーを水素や蓄電池などで貯蔵して、不足時に補う仕組みを作る

C: 発電と消費が同じところで行われる仕組みを作る(≒マイクログリッド)

 

Aはいろんな会社が取り組んでいますね。実はスマートグリッド化しようとすると既存の電力網をそのまま利用することはできないので、あり得ない規模のインフラ投資が必要です。アメリカをスマートグリッド化しようとすると約40兆円必要です。笑 その恩恵受ける会社はマジで美味しい感じになりそう。笑 Bの代表格はPLUG POWERでしょうか。CはENPHASE ENERGYですね。特にENPHASE ENERGYはマイクログリッド実現のための超小型インバーター太陽光発電システム構築のためのEC販売、スマホアプリによるエネマネを行っていて、めちゃくちゃ筋が良い会社に見えます。

 

供給電源をCO2フリー化し、地球温暖化対策を進めていこうとすると❶❷の課題を解決するテクノロジーが必須になってきます。今後はそのための技術開発競争が激化していくでしょう。日本からもクリーンエネルギーで大きなインパクトを与えるイノベーションが起こってきてほしいと思います。アメリカ市場は研究開発投資など含めて莫大なお金が投入されていくので、そこに取り組んでいる企業は恩恵を受けると思います。皆さんもブログを読んで気づいてきたかと思いますが、EVが普及すればするほど、❶❷の課題は大きくなるので、課題解決への取り組みは待ったなしなのです。このブログでEVについても解説していこうかと思いましたが、 次回にしたいと思います。皆さんでクリーンエネルギーの波に乗りつつ、サスティナブルな社会実現に向けた事業開発、及び投資を進めていきましょう!GOクリエネ!

 

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今年ってクリーンエネルギー来るの?

皆さん、こんばんは。ONE Xのりゅうです。今日はみんな注目クリーンエネルギー業界についてのブログ記事を書いていこうと思います。最近、サスティナブル、ESG投資、SDGsとかよく聞くようになったけど、一体これらは何なの?という疑問に答えつつ、投資や事業開発観点でクリーンエネルギーについて、参考になりそうな情報を書いていこうと思います。では、行きましょう!

(超一般的な内容のまとめなのでご容赦ください)

 

◉環境問題がグローバルで取り上げられている背景について

簡単に歴史をおさらいすると、1980年代くらいに「持続可能性(≒サスティナブル)」という概念が登場。1992年には「地球サミット(リオサミット)」が開催され、このサミットが「持続可能性」の概念を世界的に普及するきっかけとなりました。2000年以降はヨーロッパを中心に「持続可能性」への危機感が一段と高まってきました。「世界の環境破壊が進むことで、人間は経済活動できなくなるよ?」ということをメディアで取り上げる機会も増えてきましたかと思います。これらを要約すると環境破壊が経済活動のリスクになるから対策しよう!ということですよね。あくまで私見ですが、当時はヨーロッパだけが強い危機感を持っていて、米国・中国・日本などの国々はあまり本気にしてなかった印象があります。

しかし、実際に世界各地での自然災害が年々大きくなるに連れて、

 

「あれ?これってマジで温暖化進むことで、俺ら生活できなくなるんじゃね?」

 

という危機感が高まり、環境対策を企業の事業戦略として織り込んでいく流れができてきたかと思います。実際には、まだまだ科学者の中でも賛同派と批判派がいて、実際に「CO2排出と地球温暖化の因果関係はそこまで大きくないから重要ではない」と言っている科学者も一部いるのが現状です。

www.youtube.com

こちらの動画は、日本の環境省が「2100年 未来の天気予報」というタイトルで動画をアップしています。ベースは気候変動政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書の内容を想定している様です。これによると、地球温暖化が最も進むケースで東京の最高気温は43-44度、35度以上の猛暑日60日、台風の最高風速90mとなっています。

これ、一般的には、

 

・風速70mで4tトラックが飛ぶレベル

・風速90mだと木造建築物が全て倒壊するレベル

 

と言われています。地球温暖化影響が拡大することで日本では台風などの天災リスクが圧倒的に高まってしまうそうです。日本は木造建築物が多いので、被害は甚大ですね。。。最近はアメリカでも、カルフォルニアでの山火事が前年比26倍になる、今まで出てこなかったサイズの台風が上陸するなど実生活に関わる影響・被害も出てきたことで、危機感が高まり、環境問題の影響を唱える有識者が増えてきています。

 

◉近年の潮流について

ここからは近年のクリーンエネルギーに関する潮流について語って行きますね。

アメリカ大統領選

昨年、世界的に最も注目されたものの1つが大統領選だったかと思います。ここでバイデン候補が次期大統領に当選すると言われています。彼の主要な政策の1つが「グリーンニューディール政策」とも言われる環境投資です。「Clean Energy/Sustainable Infrastructure Plan」の中では2050年までに約200兆円をこの政策のために活用すると発表しています。途方もない金額ですね。笑 2021年はクリーンエネルギーだと叫んでいる人が増えている背景はこういったところにございます。

www3.nhk.or.jp

・SDGs2030

SDGsは、Sustainable Development Goals「持続可能な開発目標」のことです。日本でも教育分野・ビジネス領域で語られることも増えてきたので、ご存知の方も多いかと思います。SDGsは、2015年9月の国連サミットで193の国の首脳の参加のもと、全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられましたものです。ここでは、貧困や飢餓から環境問題、経済成長やジェンダーまで幅広いさまざまな課題が網羅されています。豊かさを追求しながらも地球環境を守り、「誰一人取り残さない」ことを強調し、2016年から2030年までの15年間で達成することを目標としています。

ちょっと調べてみると、2000年の国連ミレニアムサミットで、SDGsの前身であるMDGsMillennium Development Goalsミレニアム開発目標」)が採択されていた様です。MDGsは主に途上国の社会開発を目標としていて、飢餓人口の割合が半減するなど国際社会の協力によって一定の成果を達成しました。そして2015年、MDGsの後継として、2030年までに達成すべき「持続可能な開発目標」であるSDGsが誕生。MDGsが貧困などの限定された社会課題を対象としていたのに対し、MDGsを発展させたSDGsでは先進国も含むすべての国の気候変動、人権、経済成長など、より広範な課題の解決を対象としているのが大きな特徴です。ベネッセさんがSDGsに関するまとめサイトを作っていて、とてもわかりやすかったので、リンク乗っけておきます。 

www.benesse.co.jp

・ESG投資マネーの流入

グローバルの投資分野では、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの要素を考慮する「ESG投資」が世界的に活発に行われるようなり、ESGは現在では企業の価値を評価する材料として使われています。ESGと相関するSDGsでは民間企業も課題解決を担う主体として位置づけているため、ESG投資を重視するうえでSDGsの目標を経営戦略に取り込み、事業機会として活かす企業が世界的に増えています。ESG投資マネーは昨年ベースでなんと約4000兆円規模まで拡大してきており、投資家や事業者も無視できない規模になってきております。ESG投資の象徴的な存在として扱われているのがテスラだと思います。テスラ は、

 

「世界を持続可能なエネルギーへ」

 

というビジョンを掲げて、事業運営をしています。モビリティに関することをビジョンレベルでは書いていないのも面白いポイントですね。実際に彼らはEVに留まらず、太陽光発電、充電チャージャー、蓄電池などへ事業拡大を進めており、最近ではエアコン事業への参入も示唆しています。環境への貢献をビジョンレベルで掲げる代表的な会社となりつつあります。昨年はグローバルの主要な自動車メーカーの時価総額合計をテスラ の時価総額が上回ってしまうという珍現象がおきましたが、これの背景の1つにあるのがESG投資マネーの流入と言われています。

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企業情報 | テスラジャパン

ESG投資マネーの動きは株式市場全体にも影響するようになってきています。セクターごとのお金の流れをみると「エネルギー業界」は業界全体で昨年約38%の下落だったそうです。

 

化石燃料を使用して、環境破壊を加速するオイル&ガス系の会社には投資しませんよ!

 

という意志の表れの様にも見えます。実際に機関投資家ブラックロックはESGに貢献しない会社には投資していかない方針を掲げており、エクソンモービルなどの会社が目の敵になってしまっています。汗 投資家のお金が流入しない状態になるのは、企業としては致命的な課題なので、オイル&ガス各社もサスティナブルへの貢献に向けた実行プランを明確にしていっています。

さらに最近では、投資アプリ(ロビンフット)が米国の若者の中で大流行してきており、ロビンフッターとも呼ばれる彼らの投資方針がESGであることから、今までにも増して環境への貢献を事業レベルで推進している会社への資金流入が加速しています。

 

・菅政権の誕生

日本では、菅政権誕生の影響は非常に大きいと思います。菅首相が所信表明で「2050年までに日本国内でカーボンニュートラルを達成する」と掲げていたことは非常に印象的でした。その発言に呼応する様に環境省経済産業省ではクリーンエネルギーに関する政策、法案などの検討が加速してきております。コロナショックを乗り切るために、日本でもグリーンニューディールに近い政策が行われていくんですんかね。

ちなみに東京都では、ガソリン車を2030年までに販売禁止にする方針も打ち出してきており、トヨタ自動車本田技研工業などガソリン車を主力で販売してきている事業者にとって、計り知れない影響が出てくるはずです。政府や東京都としては、グローバルの潮流に合わせて、このような政策方針を打ち出しているかと思いますが、如何に日本の事業者の弱体化を防ぎながら、クリーンエネルギー政策を実現していくかというところがキーポイントになってくるかと思います。

 

◉クリーンエネルギーへの投資について

これらの背景・潮流から今後もクリーンエネルギーへの投資は一層加速していくと思います。EVや再生可能エネルギーが拡大していく中でエネルギーマネジメントなどの課題が山積みではありますが、このグローバルの大きな流れが誰にも止めることができないのではないかと思っています。私自身は投資分野にも多少興味があるので、参考になりそうな記事を2つ紹介しておきます。投資する場合は、あくまで自己責任でお願いしますね。

・投資カピバラさんのnote記事

ここにはクリーンエネルギー関連のETFが紹介されています。めっちゃわかりやすいです。これらのETFの中に日本企業が全然入ってきていないのが、残念ではありますが、投資関連でみるとこれらのファンドに投資をしておくのは一つの方法ではないかなと思っております。日本人としてはこういったETFに組み入れされるような企業を1社でも多く作っていくというのを頑張って行きたいなと思っています。

note.com

・やすチャンネルYouTube

もう1つはこちらです。毎回予備校講師のようなノリで米国個別株やETFを紹介してくれているやすさんのYouTubeです。これを観れば、ざっくりとしたクリーンエネルギー関連ETFの概要が掴めると思います。初心者にとっては少し難しい内容かもしれませんが、一度ご覧頂けると嬉しいです。

www.youtube.com

 

◉関連するおすすめ書籍の紹介

この冬休みに私自身は2冊の環境関連の書籍を読みました。結構参考になったので、皆さんもお時間あればぜひ読んでみていただけると嬉しいです。書籍の要約ブログとかあったら需要あるんですかね。根気が入りそうですが、要望が多ければチャレンジしてみたいと思います。

・資本主義の再構築 レベッカヘンダーソン

この本は資本主義の課題に焦点を当てており、グローバルで「持続可能な世界」実現のためのアクションが取られている背景なども含めてよく理解できます。今年夏に開催予定のダボス会議のテーマは「グレートリセット」とも言われています。ここでさらに環境貢献に関する話題が高まるでしょう。

www.amazon.co.jp

 

・ドローダウン  地球温暖化を逆転させる100の方法 ポール・ホーケン

この本は世界70人の科学者と120人のアドバイザーによる地球温暖化を逆転させる(このことをドローダウンと言っている)方策を100個提示している本です。それぞれのアクションでどれだけCO2が削減可能なのか、また地球温暖化対策にどのくらい貢献できるのかを具体的に示してくれています。ある程度科学的根拠に基づいたものになっていると思いますので、こちらも参考にしてもらえると良いかと思います。

 

◉まとめ

今回、このブログ記事を書いてみて、思ったことは2点あります。

 

❶グローバルでクリーンエネルギー関連の事業機会は拡大し続けている

❷日本からクリーンエネルギーに関する事業を生み出したい

 

地球温暖化対策としてのカーボンニュートラルに科学的根拠について疑問を呈する技術者・研究者が日本国内にいることも把握していますし、クリーンエネルギーを推進することで利害が生じる事業者が日本国内に多くいることも把握しています。しかしながら、グローバルの潮流などを鑑みるに、この大きな津波のような流れは止めることが難しいと思います。また、私自身はサスティナブルな社会を作っていくために、環境貢献を拡大させる事業への投資は必須だと思っている立場の人間なので、この領域の事業開発&投資検討も進めていきたいと思っています。皆さんの事業開発や投資の役に立てれば幸いです。

個人総クリエイター時代ってどういう時代?

皆さんこんばんは。ONE Xの濱本です。2021年からブログを始めると宣言したので、頑張って毎日ネタを探しています。笑 今日は「企業→個人」の流れが加速してきたよねって話を具体的に書いていこうと思います。この記事投稿のきっかけは投資系YouTuberやすさんのツイートでした。

 

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これは、コロナ禍で最も加速した変化だったと思います。2019年代も「個人が影響力を持つ時代へ」という話をよく聞くことはありましたが、ここまで影響力が拡大すると思っていた人はどのくらいいたでしょうか?実際に、インフルエンサーを抱えていない企業はどんどんマーケティングコストが膨らんでいくようになってきていると思います。各業界では具体的にどのような変化があったのでしょうか?事例を交えて語っていきます。

 

広告業界で昨年起こったこと

2020年はYouTubeをはじめとしたウェブ動画の利用者数・投稿者数が圧倒的に伸びた年でした。Netflix、ROKU、ディズニープラス、TikTokなどのコロナ後の上昇率は凄まじいものがありました。余談ですが、ディズニープラスは直近の月額利用者数1.2億人だそうです。笑 マジで半端ないわ。汗

月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に

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上記はグーグルが公開しているYouTubeに関する定量的な数字です。これは、企業の広告収入が新聞・テレビからYouTuberなどの個人へ移動していることを意味していますね。図示すると下記のような感じでしょうか。これまでは広告代理店、タレント事務所、テレビ局、タレントなどの関係者で広告収入を分配していましたが、ウェブ動画の場合は、YouTubeとYouTuberのみで分配するので、視聴者数が伸びれば、広告収入も大きくなるという仕組みです。特に昨年はタレントのYouTube進出も目立った年だったかと思います。f:id:ONEX:20210103193606p:plain

最近は、フィットネス・株式投資・不動産投資・ビジネススキルなどのYouTuberも増えてきています。冒頭にもありましたが、「XX証券のアナリストよりも、YouTuberの◯◯さんの方が信用できるよね」という話も出てきています。どうしても証券会社サイドの意見は個人との利害関係が生じそうに感じるが、YouTuberの意見は(スポンサー案件出ない限り)第三者的フラットな意見を得られるという期待があることもこれを後押ししていると言えそうです。

私個人としては、先日の逃げ恥やM-1のように素晴らしいコンテンツもまだまだあると思いますし、日本人の大部分はテレビ視聴者だと思いますので、引き続きテレビ業界にも期待したいと思っています。

 

マーケティング業界で昨年起こったこと

似たような話になるかもしれませんが、SNSYouTubeTikTokで活躍するインフルエンサーを活用したマーケティングを進める事業者がかなり増えてきました。スタートアップ起業家の皆さんの中には自らがインフルエンサーとなって、マーケティングコストを大幅に削減しながら、事業拡大を進めるモデルも増えてきたように思います。例えば、マコなり社長は自らがYouTuberとなり、「Tech Camp」という事業の認知拡大を進めていました。恐らく他の事業者が推進するよりずっと安いマーケティングコストで認知拡大を図ることができたのではないかと思います。もちろんそのためのYouTubeコンテンツ制作コストはなかなかのものだったと思います。

www.youtube.com

ロコンドについては賛否両論ありますが、YouTuberのヒカル、門りょう、てんちむなどを活用したマーケティングを展開し、これまでロコンドがリーチできていなかった幅広い層へのアプローチができたと思っています。広告の主軸をYouTubeにしたことで広告費用も大幅に削ることができたようです。これはテレビ業界からの批判がきそうな内容ですね。笑

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ロコンド決算説明資料より

https://www.locondo.co.jp/wp-content/uploads/2020/10/2021%E5%B9%B42%E6%9C%88%E6%9C%9F-%E7%AC%AC2%E5%9B%9B%E5%8D%8A%E6%9C%9F%E6%B1%BA%E7%AE%97%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A%E8%B3%87%E6%96%99.pdf

 

 

◉アーティスト業界で昨年起こったこと

釈迦に説法ではございますが、昨年はYouTubeTikTok、17Liveなどをキッカケにブレイクしたアーティストが増えてきた印象がありますね。YOASOBI「夜に駆ける」の幾田りら(ikura)はストリーミング再生で1億回再生を達成し、一気に話題になりました。YouTubeも気づけば、7000万回再生達成ですね。笑 凄すぎる。最近は、TikTokをキッカケに有名になる若手ダンサー、スノーボーダーなども出てきています。以前は、タレントマネジメント事務所や芸能プロダクションのみに頼る形になっていたかと思いますが、個人がインフルエンサーになることで、アーティストの成功ストーリーが広がってきているような気がします。

www.youtube.com

 

◉個人や企業の情報収集に関して昨年起こったこと

昔は一つ一つの情報を得るのに、かなりの時間と労力をかけていましたが、個人全員が発信者になる時代に移行してきたことで、「無料で要約された良質な情報が簡単に手に入る」ようになってきました。これは本当に画期的なことで、

 

Aさんの発信情報をBさんが要約し、更にそれをCさんが要約する

 

といった要約の繰り返しが行われる現象が起きてきており、欲しい情報が今まで以上にずーっと簡単に手に入るようになりました。今後もこの流れは加速していくと思います。インターネットの本質的な価値は、情報の取得コストが圧倒的に安くなることだと言われていますが、2020年はその流れが凄まじい勢いで加速しましたね。

 

ここまで述べた通り今後は一層の個人の影響力↑情報コスト↓が進みそうです。この波には乗っていきたいですね。

2021年以降に起こりそうな変化の話

皆さん、明けましておめでとうございます。ONE Xのりゅうです。今日は2021年以降に起こりそうな変化の話をしたいと思います。以下の内容は、あくまで個人的な見解ですので、ご容赦ください。昨年は皆さんご存知のように新型コロナ(COVID-19)が世界中に感染拡大し、日常生活を大きく変えてしまいました。コロナの影響で日常生活、働き方、公共システム、趣味など全ての領域において、見直しを図らなければならない状況になったかと思います。下記画像はほんの一部ではございますが、コロナ前後での変化と拡大してきたプロダクト・サービス事例をまとめてみました。

 

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私は海外旅行や音楽フェスが大好きなので、自分自身の趣味を全否定されたような気持ちになり、非常に辛い1年でした。しかしながら、嘆いていてもしょうがないので、

 

「オンラインでどこまで感動体験を創れるのか」

 

というチャレンジをしてきた年でもありました。2020年は社外において下記4つの取り組みを進めてきました。

❶市役所特任CxO取り組み(地域での新たな複業の形模索)

❷ふるさと兼業(地域と人材を結ぶサービス)

学生社会人座談会

❹大企業挑戦者支援プログラムCHANGE by ONE JAPAN

ONE Xとして取り組んできたのは❶❷ですね。2020年、働き方の変化を感じた人は私以外にも多くいたのではないでしょうか?もう少しマクロにこれまでの変化と現状起こっている課題をみていきましょう。その前にこの変化を予言し、対策を促していた方がいましたのでこの動画をご覧ください。

www.ted.com

ビルゲイツ、さすがですね。彼のプレゼンの中でもデジタル技術を活用した感染状況の可視化、バイオ系のプロセスイノベーションの話などが出てきています。世界レベルのイノベーターの視座は凄まじいなと感じます。 私なりに現状課題を整理してみました。

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この切り口はインキュベイトファンド社のレポートを参考にさせて頂いております。

note.com

❶医療

まず、医療領域。コロナ患者対応に伴う様々な課題が顕在化してきております。これはオンライン診療を加速すると共に、ワクチン開発のための周辺技術のイノベーションを加速していると思います。

◉製薬プロセスイノベーション

例えば、ワクチン開発のために、製薬領域におけるプロセスイノベーションが起こっており、少ないサンプル数で大量の検査を加速試験で実施できる技術が開発されてきています。RNAやDNAのカスタマイズを行うことで圧倒的に開発プロセスを短縮するスタートアップも増えてきています。製薬領域は、コロナをきっかけに現在進行形で大きなイノベーションが起こっている領域と言えそうです。

◉オンライン診療・服薬

日本医師会が反対していたオンライン診療領域も加速してきています。国内だとメドレーやリンクウェルのようなスタートアップが急激な事業拡大をしていると思います。海外では処方箋をもらう薬をより安い薬局から手に入れるGoodRXというサービスが出てきています。またオンライン服薬領域ではアマゾンのような大手テクノロジー会社の参入も進んできているようです。この辺りは今後も注視していきたい領域です。

◉オンライン手術

5Gの進化やセンサ技術の拡大で最も進化してきそうなのがオンライン手術(遠隔手術)の領域だと思います。特に日本において、この領域の進化は必須だと思います。日本の過疎化した地域のインフラコストは1000万円/人を超えてきているそうです。都市部に住む人は数百万円前半/人ということを考えると生きるためのコストが2〜5倍くらいかかっている計算になります。そのコストを負担しているのは都市部の人たちの税金なので、どこかのタイミングでインフラコストの見直しは図っていく必要がありそうです。過疎化地域は高齢者も多く、医療コストが支配的だと思いますので、オンライン手術の需要が今後一層高まってくるように感じます。

 

❷公共インフラ

次に公共インフラです。中央省庁では新たに「デジタル庁」が新設されて行政のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)が進められていっています。

◉行政情報の活用サービス

今後は、紙で保管するのは論外、PDF保管もデータ戦略上ありえないよねという流れが出てくると思います。基本的にはリアルタイムでデータを活用&更新できるようにするためにスプレッドシートでの管理&運用が推奨され、そういったデータを活用したビジネスが加速していくと思います。そういった取り組みでは比較的「会津若松」が進んでいる印象があります。公共データを全て民間が活用できるようにしていて、民間のデータ活用施策の支援を行えています。民間からの申請の処理も全てオンライン上で完結するシステムの導入が進んできそうです。これが広がる必要条件としてマイナンバーの導入があると思いますので、そこは政府の皆さんの導入施策に期待したいです。

クラウド型の行政サービス(オンライン署名等)

行政サービスはこれまでオンプレミスというそれぞれの自治体ごとにシステム開発をしていた流れがあったかと思いますが、今後はクラウド型に切り替わっていくと思います。代表的なサービスがオンライン署名のサービスです。クラウドサインやドキュサイン といったサービスが民間企業だけでなく、地方自治体にも導入されていくことで地域差のないユーザー体験が実現していくと思います。今後は区民、市民向けの窓口サービスもクラウド化していく可能性があると思っています。

再生可能エネルギーの推進

見出しをみて「コロナ関係ないやん」って思った方も多いかと思いますが、公共インフラ系でこの話題を外すことはできないと思い、あえて載せました。昨年、菅首相の所信表明でもカーボンニュートラル(以下、CN)の話題がありました。

www.kantei.go.jp

複数の有識者から「地球温暖化の加速に伴って、地球環境の変化が起こり、今まで眠っていた感染症・ウイルスが出てきてしまうだろう」と言われています。今回のコロナウイルスがこれに直接影響しているかはわかりませんが、コロナのようなパンデミックのリスクは地球温暖化によって拡大する可能性がある様です。そのため、化石燃料を使用しないシステムの導入が世界レベルで加速していくと思います。再生可能エネルギーを社会に導入していくためには、様々な課題があります。例えば、電力を安定的に導入できない、EVが普及してくると絶対的に使用電力が足りないなどです。ここはエネルギーのマネジメントシステムや蓄電池など保存系の技術の革新によって、支えられていくと思います。

 

❸金融

◉融資のDX

コロナショックのような有事の時に円滑に政府から民間企業へ融資が行われるエコシステムを作っていく必要があります。従来の融資手法では、企業倒産リスクを軽減することができず、実際に潰れるべきではない会社まで潰れてしまう現象が起こっていました。これは今後変わってくる可能性があります。例えば、リクルートAirレジやスクエア社のSquareなどがそれにあたると思います。店舗や工場などのPOSシステムの履歴データを元に融資判断を行うという流れです。今後は取引企業の履歴なども紐付けされていき、信用力が従来の財務の側面だけでなく、多面的な評価ができるようになると思います。上段でも増えた環境対応なども融資の際の評価軸として加わる可能性は高いと思います。更にいうと、UBER EATSなどの配送情報、スタートアップ企業「バカン」の空き状況可視化サービスの情報なども融資に関する情報として取り扱える可能性がありそうだと思っています。

◉世界基軸通貨の変化

現在の世界基軸通貨はドルです。これは2021年現在、揺るぎない事実かと思います。しかし、これからも世界基軸通貨であり続けるかどうかはわかりません。コロナ対策のために世界では約2000兆円の紙幣が刷られました。その影響で相対的に株価、不動産、金などの資産と言われるものの価値は上昇しました。最近ではデジタルゴールドと言われる「ビットコイン」の資産価値も上がってきています。コロナ対策が行われ続ける限りこの流れは変わらないと思います。新興国では通貨の価値が落ちすぎて、紙切れ同然になってしまっているところもございます。いわゆるスーパーインフレという状態です。これらの国にいる資産家は金やビットコインなどに資金を移すことで資産を守っています。ドルではなく、ビットコインに移しているのが注目のポイントです。

世界基軸通貨が今後何になるかというのは非常に色んな意見があり、面白い領域だと思います。候補は以下の3つかと思っています。

❶デジタル人民元

中国はデジタル人民元を急速に普及させることで、世界基軸通貨を元にしようとしていると思います。具体的にはアリババやテンセントなどの企業をほぼ国有化することで、デジタル決済の領域をより国のコントロール化において、デジタル人民元普及のドライバーに使うことで、世界の通貨の重力を変えていこうとしている様に思います。この流れは要注目だと思います。

facebookのLibra

2つ目はfacebook社が推進しようとしている仮想通貨「Libra(以下、リブラ)」である。当初は複数の主要通貨(USD/EUR/GBP/JPY)を担保として、新規通貨を発行する予定だったが、規制当局にNOを突きつけられて作戦変更を余儀なくされていました。2021年1月に発行との報道もある新リブラはドルを担保にして新規通貨を発行する予定の様です。facebook社はグローバルでなんと56億人のサービス利用者がいるとも言われているので、彼らが通貨発行を行うと本当に世界基軸通貨になる可能性はあるかもしれないと思っています。

ビットコイン

3つ目はビットコインです。ビットコインについては2年前のバブル崩壊もあり、投機商品とみている人も多いのは事実だと思います。しかしながら、この2年間でだいぶ信頼性が高まった資産と言えると思います。米国の名だたる機関投資家ビットコイン保有を表明し、PayPal社のVenmo、Square社のCashAppでビットコインの取り扱いが開始され、利用者ほとんどが少量のビットコインを必ず保有する方式を取ったことで、安全資産としての位置付けのみならず、決済手段としての位置付けも高まってきたと思います。また今年はCoinbaseのIPOも予定されており、彼らが新規上場を果たすとSECなどの米国規制当局の信頼も担保した通貨としての位置付けを確保することになり、一層信用力の高い通貨になる可能性があると思います。

 

個人的にはビットコインが最も世界基軸通貨に近いのではないかと思っています。理由は思想的なものです。ビットコインは「分散型通貨」と言われていて、アンチ中央集権の象徴としての位置付けも強かったです。デジタル人民元もリブラも中央集権であることに変わりはないので、そういった意味でビットコインを支持する人が増えていくような気がしています。ツイッター社、スクエア社CEOのジャック・ドーシーやテスラ社のイーロン・マスクビットコインを好意的に捉えているのも注目のポイントです。ビットコインの欠点はマイニングコストが高いことです。電力消費も凄いので、そこの技術革新が行われていくのではと思います。そういった意味でビットコインからハードフォークしたライトコインにも注目しています。

 

❹娯楽

次は娯楽です。音楽フェス大好きな私にとって、フェスに一度も参加しない衝撃的な年でした。大好きなフジロックYouTubeのオンラインライブ配信となり、スパチャでめちゃくちゃお金を突っ込んだのも良い思い出です。さて、これについても語っていきます。

◉ライヴの新たな形を提示したサービス

まず、注目すべきはサザンオールスターズ、B'z、嵐といった超有名どころのアーティストがオンラインライヴを実施して大成功したところです。彼らはオンラインライヴのメリットである「何人動員しても動員コストがかからない」という特徴をフルに活かして、ライヴを実施しました。結果は皆さんご存知の通り大成功だったようです。2021年はこのような形のライヴがより多くなっていくと同時に、オンラインの中での感動体験設計のために色んなサービスが世の中に出てくると思います。Fortniteや荒野行動などのゲームとのコラボも注目ですよね。ゲーム内でもう一人の自分を動かしていくレディープレイヤーワンやマトリックスのような世界が現実になりつつありますね。

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クラウド型サービスの進化

次は、クラウド型サービスの進化ですね。その代表格はNeflix、YouTubeTikTokだと思います。これはカテゴリを主に2つに分けられると思います。

・ストック型

NetflixYouTubeなどで従来からある編集された動画を撮って、それをアップロードしていくタイプのものです。2020年はYouTuberの配信側の人口がめちゃくちゃ増えて、カテゴリごとに主要なプレイヤーが分かれてきている印象です。著名なYouTuberも視聴回数が上がってこなくなったと嘆いている人も増えてきています。これまでオフラインで体験設計をしていたディズニーやスポーツ関連の人たちもこの領域に入ってきました。ディズニープラスやFUBO TVなどです。版権の影響でオンラインに参入しにくかった領域のプレイヤーも続々と参戦していきているので、2021年はさらにここの領域が拡大していくと思います。またこういったサービスをハード面で支えるROKUのようなサービスも今後は一層拡大していくと思います。

ライブ配信

これも言わずもがなですが、17Live、YouTube Live、TikTok Live、インスタライブなどライヴ型&投げ銭タイプの配信サービスが増えてきました。この領域の音声サービスも続々と出てきていますね。中国ではあたり前のように進められているライヴコマース系もそろそろ日本でも始まってくるんじゃないかと思っています。この領域は売り方の変革にも繋がってくるので、今後地域企業の皆さんも要注目ですね。

◉ライヴの一体感を味わうサービス

今年はオリンピック・パラリンピックがあるので、観客の声援、選手への応援などがオンラインでも手触り感のある形で届いていくサービスが進んでくると思います。この辺は色んなコミュニティで色んなアイディアを聞くことがあるので、今後注目していきたいポイントですね。

 

❺仕事

最後は仕事の領域です。ここは非常に自分自身大きな変化がありました。2020年は3月以降殆ど出社することはありませんでした。在宅勤務でここまでほぼ全ての業務を遂行しました。世界ではWork From Home(WFH)というワードが流行り、株式市場ではよくWFH銘柄と言われることもありましたね。仕事をしていて感じるのは下記3つの課題です。

・オンライン化に伴うセキュリティの課題

・オンラインのみのチーミングの課題

・在宅に伴う多様な働き方への対応課題

それぞれの課題に合わせて語っていきたいと思います。

◉在宅勤務のセキュリティ

在宅勤務に伴い、セキュリティの課題が多方面で発生していたかと思います。それをサポートするサービスであるクラウドストライク、ジィースケーラー、OKTAなどのサービスが一気に世界に広まって印象があります。これまでのオンプレミス型のセキュリティではなく、クラウド型のサイバーセキュリティサービスの需要が急激に高まり、一気に広まっていきました。この流れは在宅勤務者が減ったとしても一定数の需要が残り続けますし、導入へのハードルが非常に低いサービスばかりなので、これからも使われ続けると思います。

◉オンラインでのチームワーク系サービス

これは私自身、本業を進める中で最も苦労したもところです。やはり初めて一緒に仕事を進める人とリアルで会ったことがない場合、信頼関係構築にすごく時間がかかるし、腹割って話すのが非常に難しいと感じました。こういったチームワーク、組織コミットメント向上のためのツール群が今後は増えていくと思います。国内勢ですとUnipos、Wevox、ハピネスメーカーなどのサービスがございますが、戦国時代の様相ですね。非常に面白い領域になってくると思います。ちなみにZOOM、Slackなどのコミュニケーションツールの進化も起こってくると思います。今は使いやすいけど、未完成な状況だと思います。ここのユーザー体験の進化が起こることで、一気にチーム力を高めやすい環境が整う可能性もあります。

◉多様な働き方についてのサービス

在宅勤務になったことで、移動時間が短縮されて、隙間時間を本業の業務や複業などに充てられるようになってきました。グローバルではフリーランス向けにFiverrというサービスが急速に拡大しています。このサービスはECでモノを購入するかのように仕事を受けようというコンセプトでサービス設計されています。世界中の人たちと仕事を進められるサービスです。これからの働き方に即したサービスとして今後も伸びていくと思っています。

https://www.fiverr.com/

日本でもクラウドワークス、ふるさと兼業、SOKUDANなど複業・兼業サービスが急速に拡大しているという話を聞くことが多くありました。我々ONE Xとしても「ふるさと兼業」「塩尻CxO Lab」の企画・運営を進めていくことで、複業が日本国内でも進んできていることを実感する機会が多くありました。

furusatokengyo.jp

shiojiricxolab.onexxxx.com

塩尻市は実際に、国内のプロフェッショナル人材を市役所の特任CxOとして採用するという手法で民間人材を巻き込んでいきました。これは2020年のワークストーリーアワード大賞を受賞し、今後もこのような座組みが全国で増えていくことを感じさせる良い流れですね。国内大手企業ではヤフーが100人以上の複業人材を受け入れる求人募集を行っていました。複業は受け入れ企業とのマッチングが難しいという課題もあります・これは、複業人材と受け入れ企業を結ぶコーディネータ的な役割の人材が増えていくことで、複業の一層の促進が進んでいくと考えています。実際に「ふるさと兼業」はそこの課題を克服しながら、サービスの拡大を図っています。

www.nikkei.com

日本では「自分の社内スキルが社外で活かせるかわからない」という人が多く複業が進まない現状があります。日本の大企業・中堅企業にいると下記課題を誰もが感じたことが一度はあるかと思います。

 

・企業内の価値観に固定化されてしまう

・外と情報を取得するのが億劫になる(コンサルに頼るばかり)

・部分的な業務しかしないため実力に自信がつかない

・社内調整ばかりで現場の顧客の課題に向き合いづらい

 

これらは、現場で実際に起こっている人たちの声をもとにしたものです。私自身、これはスキルの可視化と一歩踏み出す機会の創出で解決される場合が多いと感じています。ONE Xでは「シゴトの掛け算で世の中の変革を加速する」というコンセプトを掲げ、これらの課題を解決する大企業向け複業推進サービス「JOB HASH」というサービスを立ち上げました。

jobhash.onexxxx.com

これからの時代は複業で新たな気付き・原体験を積み重ねつつ、それを本業に活かしていくというサイクルが形成されていくと思います。働き方がより多様化し、共創によって事業が開発されていく世の中になると思いますし、それを促進するためのサービスを世の中に出していきたいです。ぜひこちらについては応援をお願いします。企業人事、企業内新規事業開発責任者の皆さんはぜひJOB HASHのサービストライアルをご検討下さい。

 

少し最後は宣伝チックになってしまいましたが、以上が2021年以降に起こるであろう変化の話でした。2020年は「課題に溢れる年」でした。2021年は「課題を解決するサービスに溢れる年」にしていきたいですね。皆さんと事業創造を進められることを楽しみにしています。