ONEX’s blog

全ての人がコトを興せる社会を作る。ONE Xでは共創によって、皆さんの一歩踏み出す支援を全力で進めていきます。事業開発、投資、就活に関する情報を不定期で提供して参ります!

Affirm決算確認〜今後の見通しは?〜

f:id:ONEX:20210910042402p:plain

 

こんにちは、ONE Xのりゅうです。今日はAffirmがアマゾンと提携後の決算ということで、個人的にも非常に注目していたので、備忘録的にブログを書いていこうと思います。今まで決算ブログは書かない主義だったのですが、今回だけ特別に。速報的に流したいので、詳細は後日書き加えるかもしれませんので、ご容赦ください。

■そもそもAffirmってどんな会社?

昨日のBNPL解説記事でも記載させて頂きましたが、Affirmはペイパル創業メンバーで元CTOのマックス・レブチンが創業した会社です。

 

onexblog.onexxxx.com

 

ペイパル創業メンバーはペイパルマフィアと呼ばれており、下記の写真が有名ですね。前方右前でワイングラスを持っているのがマックス・レブチンです。左前方にいるのが、ペイパル共同創業者でパランティア創業者でもあるピーター・ティールですね。間に挟まれているケイス・ロープはリンクトインとスクエアのシニアアグゼクティブ、その後ろにいるがたいが大きい人がリード・ホフマン。リンクトインの共同創業者ですね。その横でサングラスかけているのがロエロフ・ボザで世界一のVCセコイアキャピタルのGPです。水色の服を着ているのがYelpの共同創業者、ラッセル・シモンズ。左後ろにいるアディダスのジャージきているのが、Yelpの共同創業者ジェレミー・ストップルマン。ピーター・ティールの左後ろにいる人がデイビッド・サックス。Yammerの創業者ですね。とりあえず言えることは、ペイパルマフィアはドリームチームだったということです。

PayPalが作った天才起業集団「ペイパルマフィア」とは? | 起業tv

シリコンバレー のキーマンを辿るとPayPalマフィアにあたるとも言われているそうです。ここにイーロン・マスクも加わるんですから、とんでもない会社ですね。笑

 

Affirmの話に戻ると、マックス・レブチンはペイパルをスタートアップさせたのち、数千万ドルのキャピタルゲインを獲得して、離脱します。マックス・レブチンは社会主義国出身者で、米国に移住してきたときはクレジットスコアが悪く、お金を借りたりすることがなかなかできなかったそうです。そういった原体験をもとにAffirmを創業しています。創業当時、彼は下記のように考えていました。

 

『リーマンショック世代の若者(=ミレニアム世代)はクレジットカードや消費者金融などにを嫌うようになる。また、延滞料や多額の借金が複利で積み上がってしまうリボ払いを嫌悪するようになる。』

 

上記の考え通り、BNPLのサービスは個人ユーザーのリボ払いのペイン等(≒痛み、辛み)に向き合っています。よって、基本的には個人ユーザーから決済手数料を頂かないモデルになっており、代わりに購入店舗から決済手数料をいただくモデルになっています。個人ユーザーにとっては、支払い手数料や利息請求がないのに、分割して商品を購入することができるわけです。BNPLサービスの個人ユーザーのコアターゲット層は、

 

・クレカ決済でのリボ払いに疲れた人(米国にとても多い)
・FICOが無いor低いけど支払い能力はある人(移民の大半)
・上記どちらでも無いけどそこそこ高額なもの(100万円以下位)をしっかり計画性を持って購入、返済したい人(ペロトンとかこれです)

 

上記はりきまるさんツイートの抜粋です。詳しくはりきまるさんのツイートツリーを参照してください。意外と米国には上記ターゲット層は多く、皆さん深いペインを抱えていたようですね。Z世代やミレニアム世代を中心に一気に市場が広がってきています。

 

法人店舗ユーザーにとっても大きなメリットがあります。彼らにとっては、クレジットカードより支払い手数料が多くなってしまうものの、クレジットカードでは取れなかったSKUレベル(≒どの色のどの品番の商品)の商品情報を含めた購入ログを細やかに把握できるようになること、またミレニアム世代やZ世代といった比較的若い世代にダイレクトにアプローチできることなどを理由に普及が加速してきました。

 

法人側は小売店の他、メーカーがダイレクトに顧客に販売したい場合にクレジットカードよりも利点が大きいわけです。在宅フィットネス事業を展開するペロトン(ティッカーシンボル:PTON)などはまさにここに目をつけてAffirmとの連携を進めたんですね。

 

一部では、クレジットカードに比べて、与信審査が甘いという指摘も見られていますが、クレジットカードに比べて利用枠がそもそも小さく、BNPLは利用状況(返済履歴)に基づいて利用限度額が上がっていく設計になっているものが殆どです。数年前には、一部高額商品の支払いができないなどの事象が現れていたようですが、最近は精度も向上し、そのような現象も改善されてきているようです。

 

基本的な考え方として「BNPLは返済能力があるのに、米国内の旧態依然とした仕組みのせいでお金を貸せなかった人たちを救う」仕組みでもあります。

 

■Affirmの直近決算は?

Affirmは直近でアマゾンとの提携もあり、ガイダンスが非常に注目されています。直近の株価はアマゾン提携ニュースをトリガーに大きく窓を開けて跳ね上がっています。上値で飛び込んだ人が多くいたようで、Profit ratioは43.76%ですね。

f:id:ONEX:20210910041317p:plain

Futubullアプリの$AFRM日足チャート

さて、直近の決算はというと、下記の通りですね。

f:id:ONEX:20210910051859p:plain

Affirm Q4レポートより

×EPS:結果$-0.48 vs 予想$-0.24
◯売上:結果$261.8M(+70.7% Y/Y)vs 予想$224M
GMV growth of 106%($8.3B←$4.6B)

ガイダンスQ1
◯売上:結果$$240M-$250M vs 予想$233.89M

ガイダンスFY22
◯売上:結果$$1.16B-$1.19Bvs 予想$1.16B
◯GMV of $12.45 to $12.75 billion(+50%)

 

直近のEPSはミスしていますが、売上は大幅にクリア。ガイダンスも大幅にクリア。

AHで+22%まで上げていますね。

f:id:ONEX:20210910052156p:plain

Affrim Q$レポートより

ネットインカム(純利益)はマイナスですね。財務的にはまだしんどい感じなんですね。アクティブコンシューマー(利用者数)は710万人(昨年が360万人)貸倒引当金は

5.8%(昨年が9.2%)なので改善していますね。良決算でしょう!

 

ということで一旦速報終わります。下記記事も併せて読んでいただけると嬉しいです。

 

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

※本ブログは特定の銘柄を推奨するようなものではございません。

※株式投資は自己責任にてお願いします。

 

ミレニアム世代向けのクレカ、BNPLって何だ?!

f:id:ONEX:20210909220815p:plain

 

こんにちは、ONE Xのりゅうです。今日は先日、PayPalがPaidyを3000億円で買収したことでも注目を集めたZ世代やミレニアム世代で流行っているBNPL(バイナウペイレイター)の市場について解説をしていきたいと思います。

 

■そもそもBNPLって何?

Buy now, pay later(=BNPL)は「今購入して、あとで支払う」というサービスです。「クレジットカードの分割払いと何が違うの?」「悪名高きリボ払いの類い?」と警戒感を示される方もいらっしゃるかもしれませんので、ここは解説します。BNPLサービスのメインの仮想敵は「クレジットカード会社のリボ払い」です。ペイパル創業者でBNPLの代表格企業Affirmの創業者でもあるマックス・レブチンは創業当時、下記のように考えていました。

 

『リーマンショック世代の若者(=ミレニアム世代)はクレジットカードや消費者金融などにを嫌うようになる。また、延滞料や多額の借金が複利で積み上がってしまうリボ払いを嫌悪するようになる。』

 

上記考えの通り、BNPLのサービスは個人ユーザーのリボ払いのペイン等(≒痛み、辛み)に向き合っています。よって、基本的には個人ユーザーから決済手数料を頂かないモデルになっており、代わりに購入店舗から決済手数料をいただくモデルになっています。個人ユーザーにとっては、支払い手数料や利息請求がないのに、分割して商品を購入することができるわけです。BNPLサービスの個人ユーザーのコアターゲット層は、

 

・クレカ決済でのリボ払いに疲れた人(米国にとても多い)
・FICOが無いor低いけど支払い能力はある人(移民の大半)
・上記どちらでも無いけどそこそこ高額なもの(100万円以下位)をしっかり計画性を持って購入、返済したい人(ペロトンとかこれです)

 

上記はりきまるさんツイートの抜粋です。詳しくはりきまるさんのツイートツリーを参照してください。意外と米国には上記ターゲット層は多く、皆さん深いペインを抱えていたようですね。Z世代やミレニアム世代を中心に一気に市場が広がってきています。

 

法人店舗ユーザーにとっても大きなメリットがあります。彼らにとっては、クレジットカードより支払い手数料が多くなってしまうものの、クレジットカードでは取れなかったSKUレベル(≒どの色のどの品番の商品)の商品情報を含めた購入ログを細やかに把握できるようになること、またミレニアム世代やZ世代といった比較的若い世代にダイレクトにアプローチできることなどを理由に普及が加速してきました。

 

法人側は小売店の他、メーカーがダイレクトに顧客に販売したい場合にクレジットカードよりも利点が大きいわけです。在宅フィットネス事業を展開するペロトン(ティッカーシンボル:PTON)などはまさにここに目をつけてAffirmとの連携を進めたんですね。

 

一部では、クレジットカードに比べて、与信審査が甘いという指摘も見られていますが、クレジットカードに比べて利用枠がそもそも小さく、BNPLは利用状況(返済履歴)に基づいて利用限度額が上がっていく設計になっているものが殆どです。数年前には、一部高額商品の支払いができないなどの事象が現れていたようですが、最近は精度も向上し、そのような現象も改善されてきているようです。

 

基本的な考え方として「BNPLは返済能力があるのに、米国内の旧態依然とした仕組みのせいでお金を貸せなかった人たちを救う」仕組みでもあります。Affirm創業者のマックス・レブチンは社会主義国出身者で、米国に移住してきたときはクレジットスコアが悪く、お金を借りたりすることがなかなかできなかったそうです。そういった原体験をもとにAffirmを創業しています。

 

BNPLのようなサービスは少額購入でも役に立ちますが、Pelotonくらいの1000ドル以上の買い物に効果的です。Affirmは元々Peloton(ティッカーシンボル:PTON)と密な関係にありました。分割購入することで、家計の支出が抑えられて購入できるので、当然個人ユーザーにとっては嬉しいこと極まれり、ですね。

 

■BNPLの市場規模ってどのくらいなの?

2020年のグローバルXの米国市場予測によると、BNPL市場は2023年で3%の普及予測だったようですが、既に本日時点で3%近いシェアを獲得しているそうです。先日、スクエア(ティッカーシンボル:SQ)が買収を行ったBNPL事業者AfterPayのお膝元でもあるオーストラリアでは、今年時点で普及率10%を超えているようですので、個人的には遅かれ早かれ米国内でも10%の普及が進むのではないかと考えています。今後はクレジットカード市場からのリプレースが進んでいく感じになっていくと思います。現状のクレジット市場が全体の決済市場の30%以上を持っていることを考えると非常に魅力的な市場のようにみえますね。(全てがリプレースされるわけではないと思います)

 

 

先日、アマゾンがAffirmと提携して、BNPLを導入していくニュースが発表されまして、Affirmの株価が急騰していましたが、アマゾンのようなEC界の王者が参入してきたらBNPLの決済市場3%→10%(現在の市場規模から3倍以上)はそこまで遠くないのではないかと思っちゃいますね。今後に期待です。

 

■代表的なBNPLのプレイヤーは?

世界的には米国ではAffirm、オーストラリアではAfterPay、スウェーデンではKlarnaあたりが有名どころですかね。日本だとPaidyという企業がBNPLとして有名なスタートアップ企業で存在しましたが、先日PayPalによる買収発表がありましたね。オーストラリアのAfterPayはツイッターの創業者でもあるジャック・ドーシーが経営するスクエア(ティッカーシンボル:SQ)に買収されました。各社、ちょうど統合化を進めていっている段階かと思います。AffirmはShopfyやAmazonとも提携していて、米国内ではかなり強いポジションを獲得していっている印象です。

 

f:id:ONEX:20210909195605p:plain

日本総研のBNPL市場分析より抜粋

 

■BNPLとUpstartのビジネスモデルって何が違うの?

Twitterでは、BNPLと合わせてUpstartに関する話題もよく出てきますので、そこについても改めて解説をさせて頂きますね。「そもそもUpstartって何者?」という方もいらっしゃると思いますので、解説していきます。

 

UpstartはAI融資プラットフォームを運営する事業者です。従来、米国ではFICOスコアと呼ばれる与信算定のシステムを使っていたのですが、それの問題として「返済能力がある人であるにも関わらず、返済実績がないなどの理由で、ローンができない」という話がありました。海外駐在者などがクレジットスコア足りなくて、クレジットカード発行ができないという話はよく聞きますよね。

 

Upstartはこういったところに目をつけて、FICOスコアで救えなかった人たち向けにAIで1500以上教示データから融資可能かどうかを判定するシステムを開発し、顧客に提供するサービスを開発しました。はじめは学生ローンからスタートしたようですが、今は無担保個人向けローン、自動車ローンを展開していっています。主にUpstartが直接個人顧客に融資をするモデル、既存の銀行をパートナーにして個人顧客に提供するモデル、を展開しており、個人的にはFICOスコアに代替する手段になりつつあるとみています。

こちらももさんのツイートを参考に載せさせて頂きますね。Upstartの直近決算はめちゃくちゃ良かったです。Upstartは、Prodigyという自動車ローンを展開する事業者を買収し、自動車ローン市場獲得を急激に進めています。今後は住宅ローンも展開予定であり、大型の融資はUpstartにて進める流れになりそうと見ています。現状はFICOスコアが低い人をターゲットにしていますが、融資リスクが従来モデルよりも精緻に見れるようになっていくので、FICOスコアが比較的高い人にも提供されるサービスになっていくのでは?と予想しています。(ここは、あくまで個人の予想です)

 

BNPLはクレジットカードのリボ払いを仮想敵にしていましたが、Upstartは高利貸しや従来型のFICOスコアそのものなどを仮想敵にしているようですね。隣接した市場ではあるものの、異なるターゲット層を狙っているようですね。おそらく、BNPLの精度を向上していくためにUpstartのAI融資プラットフォームを活用する事例も今後は増えていくのではと思います。

 

■今後のBNPL市場ってどうなるの?

私は今後、BNPL市場について与信を緩くしない限りは成長していくとみています。マックス・レブチンはS-1(≒上場目論み書)の中で

 

消費者の過ちから利益を得る企業の衰退を進める

 

と言っています。金融リテラシーがなかったことで、リボ払いや債務の山に苦しんでいく人を一人でも多く救っていきたいというレブチンの想いが滲み出ています。今後がBNPL市場が拡大し、リボ払い・債務で苦しむ人がいなくなっていく世界を作っていきたいですね。Upstartのように本来、融資を受けることで新たなチャレンジができる人も増えていくと良いですね。彼らの事業拡大にとても期待しています。

 

※本ブログは特定の銘柄を推奨するようなものではございません。

※株式投資は自己責任にてお願いします。

孫子の兵法を株式投資に当てはめてみた!

f:id:ONEX:20210906023102p:plain

 

こんにちは、ONE Xのりゅうです。今日は私の愛読書「孫子の兵法」を株式投資に当てはめてみたら?という話をしていけたらと思います。

 

以前、下記のツイートをしたところ、それなりに反響を頂きました。

 

 

結局、ビジネスも株式投資も戦のような環境ですので、それなりに基本的な思想・戦略・戦術がしっかりしていないと勝ち抜くことはできないだろうという基本原理に立って、作らせてもらいました。

 

 Q.そもそも孫子の兵法って何?

 

ブログをご覧頂いている方の中には「そもそも、孫子の兵法って何?」って方もいらっしゃると思いますので、少し解説できたらと思います。既にご存知の方は読み飛ばしちゃってください。

 

正式には「孫子」ですね。紀元前500年頃の中国春秋時代の軍事思想家孫武の作とされる兵法書です。武経七書(中国の兵法の代表的古典『孫子』『呉子』『尉繚子』『六韜』『三略』『司馬法』『李衛公問対』をまとめて武経七書といいます)の中でも最も有名な書籍だと思います。

 

中国の歴史について詳しい方や漫画キングダムを読んでいる方などはだいたい想像がつくかと思いますが、中国春秋時代は約300年間戦争をし続けた時代です。

 

当初は戦争の勝敗は天運に左右されるとされていたそうですが、孫武は「それ、違うんじゃね?」とその当時の常識を疑い、戦争の記録を分析・研究し、勝敗は運ではなく、人為によることを証明し、理論化して兵法書として書籍化しました。

 

孫子は戦争を極めて深刻なものとみていました。

 

兵は国の大事にして、死生の地、存亡の地なり。察せざるべからず

戦争は国家の大事であり、国民の生死、国家の存亡がかかっている。
よく考えねばならない。

 

こんな名言も残しており、戦争に勝つことをまとめた書というよりは国家を長期的に反映させていくために、なるべく両国がお互いに不幸になることは避けて、進めていこうという考え方が垣間見えます。

 

国を全うするを上と為し、国を破るは之に次ぐ

 

百戦百勝は善の善なるものに非ず

 

こんな言葉からも国家のことを想っていた方というのがよくわかります。孫子は以下の13篇から成ります。

 

計篇 - 序論。戦争を決断する以前に考慮すべき事柄について述べる。
作戦篇 - 戦争準備計画について述べる。
謀攻篇 - 実際の戦闘に拠らずして、勝利を収める方法について述べる。
形篇 - 攻撃と守備それぞれの態勢について述べる。
勢篇 - 上述の態勢から生じる軍勢の勢いについて述べる。
虚実篇 - 戦争においていかに主導性を発揮するかについて述べる。
軍争篇 - 敵軍の機先を如何に制するかについて述べる。
九変篇 - 戦局の変化に臨機応変に対応するための9つの手立てについて述べる。
行軍篇 - 軍を進める上での注意事項について述べる。
地形篇 - 地形によって戦術を変更することを説く。
九地篇 - 9種類の地勢について説明し、それに応じた戦術を説く。
火攻篇 - 火攻め戦術について述べる。
用間篇 - 「間」とは間諜を指す。すなわちスパイ。敵情偵察の重要性を説く。

孫子 (書物) - Wikipediaより引用

 

戦略から戦術まで網羅した書籍となっており、かなり体系的にまとめられていると感じました。2000年以上前にこのような兵法書が確立されていたというのは改めて驚きですね。

 

 Q.孫子の兵法をどう株式投資に活かすの?

 

f:id:ONEX:20210906013135j:plain

孫子の兵法と株式投資

以前、ツイッターで上記のような画像をアップさせて頂きました。孫子の兵法の中で株式投資に活かせそうな考え方について、ピックアップをしてまとめています。画像が全てなのですが、少しブログなので、解説も入れていけたらと思います。

 

算多きは勝ち、算少なきは勝たず

勝利の条件が多い時だけ勝負せよ そして、そのための条件を調べ尽くせ

 

戦も株式投資も情報戦&戦略が大事ですね。ぶっちゃけビジネスも情報戦な部分が多分にあると思います。よって、その情報収集に余念がなく、戦地の変化に柔軟に対応できる戦略を持ち、それを戦術に落とし込んで確実に実行できるかどうかというのが問われると思います。ギャンブル的に進めている場合、これが欠落していたり、自分が許容できないレベルのリスク(レバや信用など)をテイクしてしまい、上手くいかない話は多く聞きますので、これを気をつけながらの運用というのが大事なんだろうなという話です。

 

兵は詭道なり

株式市場は騙し合いである 市場参加者の感情的なトレードの反対へ張れ

 

これは、孫子の兵法の中でも最も有名な文句の一つですね。戦も株式投資もに騙し合いです。株式市場の参加者が「Euphoria〜幸福感〜」に包まれている状態は最も危険であり、暴落の兆しであるという話はよく聞かれますが、感情的に恐怖感がある相場の方が強いモメンタムが継続されると言われますね。特に個人投資家の心理の反対方向に市場が動くことが多いので、機関投資家も個人投資家のセンチメント(感情)がどちらに触れているのか、常にチェックしていると言われています。

 

智将は務めて敵に食む

市場で獲得した利益を市場に再投資せよ

 

ちょっとこれは意味が異なるかもしれませんが、孫子の兵法では、敵の陣地で勝ち抜いて、そこにある食糧を獲得せよという話がされます。荷物は少ない方が良いし、敵の陣地で食糧を奪うことができたら「自分たちは食糧を確保し、敵は食糧を失う」ので一石二鳥なわけです。これを株式市場で考え直すと、市場で獲得した利益を再投資せよと考えました。儲かったお金を散財するのではなく、再投資に回すことで更に株式市場での軍資金になり、勝ち抜くことができそうであるこという解釈です。

 

若しからざれば、則ちこれを避く

勝ち目がないほど差があれば戦うな

 

戦も株式市場も勝ち目がない、もしくは勝率が低い環境下で戦っていると軍資金はなくなっていきますし、士気も下がってきます。勝ち目がないと判断したら、潔く撤退することも大事であるという話ですね。崖の上から弓矢で打たれるような戦局で勝負をしたら、どう考えても勝機がないですよね。無謀な勝負はなるべく避けていきましょう。

 

勝は知るべくして、なすべからず

勝つことは予想できるが、必ず勝てるとは限らないので、過信するな

 

戦も株式市場も勝率が高い戦局というのはあると思いますが、それに過信しすぎて軍資金の殆どや兵士の大部分を投下したときに、思わぬファンダメンタルズが発生して大負けすることはあります。自分自身の戦略を過信せず、許容リスクで勝負することを心がけていきたいですね。個人的には決算ガチャをしないというマイルールを作って、自制する工夫を持っています。

 

百戦百勝は善の善なるに非らず

できる限り市場で戦わずして勝つ方法を模索せよ

 

基本的にはリスクをできるだけ取らずに儲かる方が良いと言われています。投資界隈ではシャープレシオと言われますね。余り大きなリスクを取らずに勝ち抜ける方法があるのであれば、それに乗っかる方が当然良いですよね。いつもリスクの高い投資ばかり続けていると、大きな利益を得られる可能性もありますが、大きな損失を被る可能性もあるわけなので、充分に気をつけましょうという話です。

 

彼を知り己を知れば百戦して殆うからず

まず自分自身の特徴を知り、投資対象の特徴を知れば負けることはない

 

これは私的には最も重要な考え方だと思っています。戦でも株式投資でもビジネスでも、まずは自分自身や自分のチームの特徴をしっかりと理解することが大事です。それは、スキルやノウハウだけではなく、マインドセットやメンタル面の特徴も含めてです。自分の理解が進んでいると「こういう局面になると不要なリスクを取ってしまう癖があるな。」など自分自身を客観的に見れるように成ります。そうなるだけで多くの罠を回避できるものと思います。また、自分自身の投資対象銘柄の癖や特徴を知ることで、不要なエントリーを避けることができると思います。

 

戦いは、正を以って合し、奇を以って勝つ

公明正大な取引をして市場に参加し、有事等の際に自分の得意な攻め方で勝ち抜け

 

まず、不正はするなよって話ですね。また、自分自身が得意な投資手法でかつ、市場参加者がそこまで想定していないやり方で圧倒して勝ち抜くことが大事ということです。

 

人を致して人に致されず

自分自身が投資の主導権を持ち、インフルエンサーのペースで動かされるな

 

自分自身の投資の主導権を自分自身で持ちましょうということですね。投資判断を人に委ねるのではなく、自分自身で意思決定していく、そういった姿勢が大事だと思いますし、常にそういったことを行っていると再現性のある勝ち方が確立されていくと思います。某インフルエンサーの考え方のみを取り入れるのではなく、複数の手法や考え方を学びながら、自分自身で意思決定できる習慣をつけていきましょう。

 

実を避けて虚を打つ

機関投資家が得意な領域で勝負をするな 彼らが手薄なところで勝負せよ

 

機関投資家は、情報面では優位に立っている部分もありますが、クオーターごとに成果を出さなければならなかったり、大量の資金を運用しなければならなかったりします。

 

先ずその愛する所を奪わば、即ち聴かん

機関投資家の思惑にはまり、機関投資家に振り回される投資はするな

 

現代語訳すると、まず敵が大切にしているものを奪取すれば、敵はこちらの思い通りになる、という感じになります。機関投資家は常に個人投資家の心理をコントロールしようとあらゆる手を使ってきますので、そういった機関投資家の思惑にはまらず、欺かれないように注意していく必要がありますね。

 

故に兵には、
 走なる者有り、
 弛なる者あり、
 陥なる者あり、
 崩なる者有り、
 乱なる者あり、
 北なる者あり。
およそこの六者は、
天の災にあらず、将の過ちなり。

玄人スイング投資家、ヘッジファンドと戦う時
強い株を持っているが、自分自身が優柔不断な時
自分自身は地頭良いが、弱い株を持っている時
感情に任せたトレードをする時
規則を設定せずにトレードする時
敵の情報を十分に収集せず、トレードをする時

これらで負けるのは、
天災ではなく、トレーダーの過ちである

 

要約すると、条件が悪い環境で勝負するのは、運とかじゃなくて、投資家側の過ちですよって話ですね。これは自戒の念も込めて。常に頭の中に叩き込んでトレードしていきたいと思います。

 

少し長くなってしまいましたが、孫子の兵法の株式投資への適用のお話は以上です。孫子の兵法には、現代社会でも役立つ金言がたくさんありますので、ぜひビジネス篇などでも取り上げていきたいですね。ぜひ、投資のまとめ記事も読んでみてください。

 

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

 

 

 

 

 

ビル・ゲイツ氏書籍「地球の未来のため僕が決断したこと」と気候変動対策!

 

f:id:ONEX:20210905164413p:plain

地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる

 

こんにちは、ONE Xのりゅうです。今日は、今話題のSDGs関連書籍「地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる」の書評ブログ記事を書かせて頂きます。この本はマイクロソフト社創業者ビル・ゲイツ氏の書籍の和訳本です。ビル・ゲイツ氏はグローバルのIT革命を最前線で推進してきた第一人者であることは間違いありません。ビル・ゲイツ氏は最近、コロナウイルスのような感染症の脅威について事前に予測して危機感を伝えるプレゼンテーションをしていたことでも有名になりました。

 

Q.ビル・ゲイツ氏の主張とは?

 

www.ted.com

 

2015年にビル・ゲイツ氏がTEDの中で語ってきたことが、昨年現実のものとなってしまいました。もしまだご覧になったことがない方はこの機会にご覧頂けると嬉しいです。

 

上記プレゼンテーションでは、21世紀は核兵器との戦い→感染症との戦いにシフトしていくだろうと言われています。100年前のスペイン風邪や2014年にアフリカで大流行したエボラ出血熱を具体例として提示しながら、これからの世界が感染症対策のために対応すべき内容について語っています。

 

ビル・ゲイツにはもう1つTEDの有名なプレゼンテーションがありまして、

こちらです。

www.ted.com

 

こちらは2010年の内容ですので、おおよそ11年前。東日本大震災の前の動画です。CO2排出量はゼロになるまで低減しなければ、地球温暖化影響は止まらないというものです。現在の再生可能エネルギーは安定供給面での問題があり、EVバッテリーについても供給量の問題が顕在化してくると当時から言及されています。当時は、気候変動をストップさせるために、CO2排出量を削減するためのテクノロジー投資を続けるべきである、かつ超小型高効率の原子力発電所を建設していくべきであるという主張でした。

 

その後の東日本大震災とフクシマ原発事故を通じて、原子力発電は人間にはまだアンコントローラブルであるという話が多くなり、主張は小さくなりました。

 

ビル・ゲイツ氏は当時から一貫して、気候変動対策のための全て投資活動を推奨しています。今年8月に発表された気候変動に関する政府間パネルであるIPCCの第6次報告書では「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」とまで言われるようになりました。過去は科学的な相関が見えていない部分もあり、気候変動影響はわからないという主張も一部で見られていましたが、最近は科学的エビデンスも揃ってきており、気候変動と温暖化ガスの排出(CO2をはじめ複数の物質)の相関が示されてきています。

 

Q.ビル・ゲイツ氏の最新本「地球の未来のため僕が決断したこと」ってどんな本?

 

詳しくは書籍をぜひ読んで頂きたいのですが、ざっくり書いてあることのサマリーを下記に記載しておきます。一部要約し切れていない部分もあるので、そこは実際に書籍を読みながら、フォローいただけると嬉しいです。ビル・ゲイツの以前の主張に比べると、かなりフラットな主張になっていると思います。

------------------------------------------------------------------------------

温室効果ガス(主に二酸化炭素排出)と世界の平均気温は長期に渡り相関が取れている。人間の活動で気候変動が起きていることは間違いない。


・人間の活動によって排出される温室効果ガスの割合は各業界で下記の通り。それぞれの工程の温室効果ガス排出量を削減し、総排出量の510億トンをゼロにしなければならない。実は、ものづくり産業は環境負荷が高いと言えるので、今後はよりゼロカーボンを求められるようになる。
 ✔︎ものをつくる(セメント、鋼鉄、プラスティック)・・・31%
 ✔︎電気を使う・・・27%
 ✔︎ものを育てる(食物等)・・・19%
 ✔︎移動する・・・16%
 ✔︎冷やしたり暖めたりする・・・7%


・これらの工程のゼロカーボン化のステップは下記の通りである。
 ❶可能な限り全ての工程を電化する
 ❷脱炭素化された電力網からその電気を獲得する
 ❸残炭素排出には炭素回収を用いる
 ❹資材をもっと効率的に利用する


・移動する、の部分で普通自動車の影響があるのは47%。ゴミ収集車バストレーラーなど公共によるものが30%、貨物船クルーズ船によるものが10%、飛行機によるものが10%である。民間施策だけではなく、行政施策としてゴミ収集に関するインフラのゼロカーボン化等も必要。

・ゼロカーボンを実現するには、下記が必要であり、それを推進するために行政セクターの役割こそが超重要である。
 A.炭素を排出しないものを安くつくる・・・技術のイノベーション
 B.炭素を排出するものを高くする・・・政策のイノベーション


・上記のA.B.を実現するために行政が負うべき役割は下記である。
 ❶脱炭素に関わるあらゆる科学技術イノベーションに対して政策投資する。
  そして官民の距離を縮めて、一体となって推進できる体制を作る。
 ❷特にリスクをとって挑戦する技術者やビジネスイノベーターに政策投資する。
 ❸行政が脱炭素における最大の顧客となり、脱炭素を徹底的に推進する。
 ❹脱炭素を推進する顧客にインセンティブが発生するよう施策を立案実行する。


・脱炭素の技術で注目されているのは主に下記である。
 ✔︎炭素を排出せずに生産される水素
 ✔︎フルシーズンもつグリッドスケールの電力貯蔵
 ✔︎電気燃料
 ✔︎次世代バイオ燃料
 ✔︎炭素ゼロのセメント
 ✔︎炭素ゼロの鋼鉄
 ✔︎植物由来や細胞由来の肉や乳製品
 ✔︎炭素ゼロの肥料
 ✔︎次世代核分裂
 ✔︎Fガスを含まない冷媒
 ✔︎核融合
 ✔︎炭素回収
 ✔︎地下送電
 ✔︎炭素ゼロのプラスティック
 ✔︎地熱エネルギー
 ✔︎揚水発電
 ✔︎蓄熱
 ✔︎干魃や洪水に強い食物作物
 ✔︎炭素ゼロのパーム油代替物 等

------------------------------------------------------------------------------


ビルゲイツ氏は過去から原子力発電の推進者につき、少しその色が濃いところが垣間見えますが、科学エビデンスに基づいたファクトがきちんとしていて、他の論文や書籍よりもかなりフラットな分析ができている印象でした。

 

世界全体として、気候変動を食い止めていかなければならないことタイミングで、このような書籍が出てくることは素晴らしいですね。民間、行政、それぞれの立場からやれる施策はかなり多いと思います。


国内の場合は、こういった気候変動影響等を全てを可視化するためのDXが最最優先課題にはなるかと思いますが、そこからGXを強力に推進し、個人・企業・街・地域の長期的な持続性と成長を築くことに注力していければと思います。

 

SDGsに関する書籍は最近かなり多く発売されているので、私自身も学びのスピードをどんどん上げていくようにしますので、皆さんもお時間ある時に、こちらのブログにも立ち寄っていただけると嬉しいです。まずは書籍も読んでくださいね!

WISH! ETSY!などEC業界を俯瞰してみた!

こんにちは、ONE Xのりゅうです。最近、米国株市場が連日下げ続けていて、個人投資家の皆様にとって、精神的に辛い日々が続いていますね。汗 こういう時は短期でヘッジを取りながら、長期目線で物事を俯瞰してみていきたいと思っています。WISHについての個別ブログは個人投資家のピッフィーさんが記事化してくれているので、こちらではEC業界の勢力図などをマクロにざっくりみていきたいと思います。EC業界を俯瞰する際に、3つに分類して語っていきたいと思っています。

 

❶総合型ECサイト

❷地域別ECサイト

❸商品別ECサイト(D2C)

 

❶総合型ECサイト

まずは総合型ECサイトですね。グローバルでECサイトの雄といえば、アマゾンですよね。アマゾン社内では「それはCXのためになっているのか?」ということが頻繁に語られるくらいに顧客ドリブンに商品展開をしていて、小売業界に様々なイノベーションを起こしてきました。私自身もアマゾンで購入する機会は非常に多くて、その恩恵を受けまくっております。

f:id:ONEX:20210307155425p:plain

後述しますが、最近、世界NO.2に急浮上しているのがシンガポールのSEA社が運営しているShopeeですね。彼らは前記事でも紹介した通り、

 

Our mission is to better the lives of consumers and small businesses with technology.

"テクノロジーを活用して消費者や中小企業のライフを改善する"

 

というビジョンを掲げ、顧客のみならず、地域の中小事業者のためのサービスを展開していくことでグローバルで急拡大してきたECサイトです。中小事業者の中には、アマゾン一強の状態を怖がるところも出てきており、それがSEA社やShopify社の躍進に繋がっていると言われています。

onexblog.onexxxx.com

クラフト品にフォーカスして近年急拡大しているのが、ETSY社ですね。彼らはアーティストやクラフトワーカーを事業を通じて支援していく姿勢を崩していません。ETSY社のホームページを拝見すると下記のような記述がありました。

 

"Etsy は、ユニークでクリエイティブな商品が集まるグローバルなマーケットプレイスです。ここにしかないハンドメイドの作品やビンテージの掘り出し物まで 個性が光る特別な商品であふれる空間 です。"

 

コロナ禍で困窮したクラフトワーカーが大量にこのプラットフォームに流れ込んで、ETSY社のサービスは爆発的な成長を遂げました。YoY+111%とのこと。狂ってますね。笑 U.Kやドイツでも高い成長率を確保できているようでして、ヨーロッパでのサービス拡大が全体の事業成長にも寄与しているようです。

f:id:ONEX:20210307160705p:plain

※ETSY社のIR資料より

 

次がWISHです。WISHはノンブランド商品をより安く広く多くの人へ提供する事業者です。これはEC界のユニクロのような会社で、アマゾンからM&Aの話を受けたくらいに驚異的なビジネスモデルを有した企業です。昔、ジェフベゾスがIR DAYで優れたECサービスには下記3つが必要であると言っていました。

 

1.安さ

2.簡単さ

3.速さ

 

私が事業開発に関わる場合、この3つ加えて2つの要素を確認するようにしています。

 

4.選択肢の多さ

5.質の高さ

 

WISHについては1〜4をほぼ網羅しており、5がいまいちという状態です。バイヤーの70%はリピーターということから考えてもリピーター率は比較的高いと思われます。NPSや従業員満足度などが低い様なので、そこが懸念点ですね。今後サービス品質が向上してきたら、成長を加速する会社かもしれません。

 

❷地域別ECサイト

Apptopia社のグローバルランキングをみると下記ような感じみたいですね。 Amazonは不動の1位、Shopeeが世界2位となっております。それに続くのがWish。中国発のグローバルアパレル企業SHEINが4位となっています。このランキングをみるだけでも勢力図がよくわかってきますね。

Shopping_Wordwide@2x

※Apptopia社の2020年ライキング記事より引用

 

世界地図に各企業を配置していくとざっくり下記のような感じになるかと思います。

f:id:ONEX:20210307164026p:plain

 

・アメリカ

 →アマゾン、Wishの2強ですかね。

・南アメリカ

 →メルカドリブレ一強ですが、Shopeeが参入してきていますね。

・ロシア

 →オゾン一強。

・中国

 →アリババ系の天猫、SHEIN、騰訊系JD.com、Pinduoduoなど戦国時代。笑

・東南アジア

 →騰訊系Shopee、アリババ系のLazadaの二強。

・インド

 →Flipkart一強ですが、Shopeeも躍進。他にもあったような。

・アフリカ

 →Jumia一強。アリババとかもきてますけどね。

 

この勢力図をみるだけでも超ワクワクしますね。中国の渋滞具合がすごい。ちょっと調べるとJumia社はドイツのRocket Internet社からの出資を受けていて、ヨーロッパに税金なども納めているみたいですね。アフリカ企業と言えるか、若干怪しいですね。笑 ちなみにヨーロッパはアマゾンが強いのですが、Zalandoなども奮闘しているみたいです。ちょっとこの辺は疎いので、すいません。時価総額的にはOZON、WISHあたりが気になるところですね。

 

❸商品別ECサイト(D2C)

 最後は商品別ECサイトです。これはもうめちゃくちゃ多岐に渡るので、代表的なところだけ軽く紹介しておきたいと思います。

 

・自動車のECサイト:テスラ、ニオ

・不動産のECサイト:ジロー

・格安品のECサイト:WISH、Pinduoduo

・アパレルのECサイト:SHEIN

 

既存の代理店ビジネスを行ってきたところにD2Cで攻めている企業が圧倒的ディスラプトをして勝ち続けている印象です。ディーラー系ビジネスを行ってきたところは淘汰されていく形なんでしょうね。D2Cモデルは先ほど紹介した観点でチェックすると素晴らしいベネフィットが多くあります。

 

1.安さ:代理店フィーがないので安い、いちいち代理店に価格交渉する必要がない

2.簡単さ:ECサイトで簡単に購入できる

3.速さ:次の日には商品が届く

4.選択肢の多さ:在庫が無限大なので、選択肢が多い

5.質の高さ:24時間チャットベースで対応可能

 

これに準ずるビジネスは今後も高い成長率を維持しながら、既存事業を圧倒的にディスラプトし続けると思います。既存の企業がターンアラウンドするよりも、グロース企業が既存事業をディスラプションするスピードの方が早いことが多いので、この辺の動向を見間違わないように進めていきたいと思います。ハイグロがボッコボコにやられたタイミングだからこそ、ハイパーグロース企業の分析をより進めていって、成長率の高いそうなところに注目していきたいと思います。日本からもECのグローバル企業を輩出していきたいですね!!! 最後に、投資はくれぐれも自己責任でお願いします。

 

onexblog.onexxxx.com

 

Clubhouseがなぜ流行ってるのか考えてみた

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は連日話題になっているClubhouseが流行っている理由を分析しつつ、日本のスタートアップがグローバルに勝負できるヒントを探っていきたいと思います。超私見なので、話半分で読んでいただけると嬉しいです。さぁ、今日も行ってみましょう!

 

◉そもそもClubhouseってどんなアプリ?

こちらのアプリ概要と利用方法は前のプログ記事を読んで頂ければと思います。Clubhouseはリアルのナイトクラブなどで行われる体験を忠実にオンラインで導入しているサービスです。音声版Twitterなどと言われることもありますね。詳細はこちらの記事をご覧ください。

onexblog.onexxxx.com

 

◉Clubhouseはなぜ流行ってるのか?

新規事業開発では3つのWhyに応えられるかどうかが大切とよく言われているので、3つのWhyに応える形でClubhouseのサービスをチェックしていきたいと思います。

❶Why you???

なぜCEOの人がこのサービスを立ち上げたのか?って話ですね。ここは思想的な部分をみていきたいと思います。ミレニアム世代で最もよく使われている言葉の1つに、

 

YOLO=You only live once.

f:id:ONEX:20210127182203p:plain

というものがあります。人生一度きりだから、イマココを大切にしようっていう考え方ですね。この考え方は、ヒッピーカルチャーやマインドフルネスカルチャーに近いですよね。スティーブ・ジョブズやジャック・ドーシーが絶大な支持を集めている背景もこのカルチャーへの共感があるんでしょうね。Clubhouseの設計思想にはこのYOLOの考え方が浸透しています。具体的には、音声のアーカイブが残せなかったり、その瞬間の出会いを大切にしていたりするところがclubhouseにはあります。

 

❷Why this???

なぜこのサービスをやるのかって話ですね。今までは、若者のストレスを解放する場としてクラブ、ライブ、フェスのようなものがありましたが、コロナ禍になったことで、その機会が失われて、いわゆる、

 

セレンディピティ不足

f:id:ONEX:20210127182832p:plain

セレンディピティとは、ざっくりいうと偶発的なちょっとした喜びですね。オンラインになって、このような体験が不足していたところで、オンライン上のセレンディピティ体験が求められていたんだと思います。

 

❸Why now???

これは、なぜ今なのか?って話ですね。事業開発で最も重要と言われる事項ですね。上の話とも被りますが、コロナ禍になり、冬の長~いロックダウン期間を経て、偶発的な出会い不足・雑談不足が最大になったことで、サービスの導入が超スムーズになったのではないかと思っています。タイミングも絶妙でしたね。インフルエンサー的な役割の人が口コミベースで素早く広めていっているのも特徴的ですよね。みんなのペイン(深い課題)が溜まりにたまっていたタイミングだったんだと思います。

 

◉リアルフェス/ナイトクラブとClubhouseの共通点

続いて、リアルフェス/ナイトクラブとClubhouseの共通点も探っていきましょう。これらはClubhouseのルーム中で尾原さんも仰っていましたが、3つの共通点があると思います。これらは私もイベント設計等でいつも意識していることですね。

 

❶祝祭感覚

いわゆるお祭り的なパーティ感ですね。Clubhouseは初めて招待される喜びを、招待という体験に加えて、ビジュアル的に表現しています。🎉のマークがあることで、迎えられている喜びを感じることができると思います。後に話す吊り橋効果と相まって、祝祭感覚も非常に高める設計になっています。アプリに招待した人が体験をガイドすることで、迎えられている感をより演出してくれています。

f:id:ONEX:20210127181715p:plain

 

❷吊り橋効果

これは少し緊張感がある方が興奮するってやつですね。具体的には、Clubhouseには2つの吊り橋効果が設計されていると思っています。

 

A 招待者数をかなり絞っていて、招待許可が下りないので、そわそわする

B チャット欄がない&リスナーがいることで、スピーカーは程よい緊張感の中で話せる

C いつ誰が入ってくるかわからないので、少し緊張感を高めて話す

 
Aはまさにナイトクラブのエントランスの体験に近くて面白いですよね。

f:id:ONEX:20210127181409p:plain

 

B・CはナイトクラブのDJステージと観客のフロアの関係性を思い出させますね。

f:id:ONEX:20210127181605p:plain

これらは恐らくわざとこのような形にしているのだと思います。ナイトクラブもまさにこのような設計ですよね。なんかちょっとアングラ感、特別感があって、もう少しここにいたくなる、そんな空間設計がオンライン上でできています。

 

心理的安全性

最後は心理的安全性ですね。プロフィールは写真、名前、簡易的な紹介文の3つしか記載できないようになっています。facebookTwitterInstagramのリンクも張れないし、経歴も追加できないため、あまりマウントが取れない設計になっています。クラブでもあるようなフラットな空間づくりを心掛けているように感じました。また、❶の祝祭感覚のところでも触れましたが、アプリ導入時の設計が友人招待という形で非常に丁寧になっているので、それも心理的な安全性を担保する要因になっているのかと思います。フォローしていないとルームが表示されない工夫も良いですよね。

f:id:ONEX:20210127183244p:plain
 

 

◉Clubhouseのようなグローバルサービスを作るには?

Clubhouseの素晴らしいところは何と言っても、初期からグローバルに受け入れられるサービスになろうとしているところだと思います。これまでアメリカで流行っていたサービスですが、日本でもすぐに流行るように事前にデザインされているようにみえます。具体的には下記のようなポイントからそれを感じます。

 

・極力テキスト表示をせず、アイコンとビジュアルで表現する(非言語で理解)

・国ごとに異なるアルゴリズムを導入するために国入力をする部分がある

・事前に趣味嗜好、フォローする人を選ぶことで個人カスタマイズを行っている

 

日本だとガラパゴスサービスが多いので、他国に展開するときはUIやテキストメッセージ含めて、作り直す部分が多いかと思いますが、このサービスはグローバルサービスにすることを前提にアーキテクチャ(構造)を設計しているので、日本導入の際も地域カスタマイズを素早く行えるようになっていますね。今は、ぶっちゃけ一部リコメンド多すぎるなどありますが、過去の利用データをもとにして、素早い改善が行われていく設計がされていると思います。ちょうど日本導入の黎明期なので、どんどんカスタマイズが行われて改善が進んでいくと思います。この改善の過程を毎日観察していくことで多くの学びがあると思います。

 

◉日本の皆さんへの提案

ぜひこれを機に、皆さんと共にグローバルで流行るサービスの秘訣を分析しまくって、日本発のグローバルサービスを創るキッカケを作っていきたいと思いました。毎日利用しまくり、変化するアプリの変遷を観察しながら、彼らが事前設計しているアルゴリズムを解明していけると嬉しいです。日本からもこんなサービス出していきたいですよね。どんどん情報交換していきましょう!またこういったサービスを通じて、外国人との交流も増やしていきたいですね。SXSWのようなセッションもちょいちょいあって、テンション上がっています。笑 私は寝不足になるかもしれませんが、このサービスを使い倒して、今後のサービスの肝になる部分を探っていきたいと思います。

f:id:ONEX:20210127183453p:plain

 

ここまで読んで頂き感謝です。星をポチっと押して頂き、読者になるボタンも押して頂けると嬉しいです。事業・投資についてのまとめ記事はこちらに書いていますので、ぜひのぞいていってみてくださいね!では今夜もClubhouseで会いましょう!フォローお願いします〜!

f:id:ONEX:20210128191201j:plain

クラブハウスの利用方法基礎編はこちらからご覧ください〜! 

onexblog.onexxxx.com

 

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

 

 

 

 

 

音声版twitterのclubhouseって何だ?!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は最近、巷で話題をかっさらっている音声版twitterのclubhouseについて利用した感想、今後どのような利用シーンとして広がりそうかを語っていきたいと思います!では今日も行ってみましょう!

 

◉そもそもclubhouseってどんなサービス?!

clubhouse(Alpha Exploration Co.)のCEOは共同創業者&CEOのポール・デビッソン(Paul Davison)です。2002年にスタンフォード大学を卒業、2007年 同大学院のMBAを取得したサンフランシスコ出身の起業家です。2016-2018年にはピンタレストでUIなどユティリティ部門にいたそうですね。2020年12月の時点で、1億ドル近くの価値が、 2021年1月21日、評価額は10億米ドルにまで拡大したそうです。勢いが凄まじいですね。現在は、週あたり200万人のアクティブユーザーがいるそうです。日本でもここ数日twitterのトレンドに乗る状態が続いていて、非常に話題となっています。

 

clubhouseの特徴は下記3つだと言われています。

 

❶音声UIでナイトクラブの体験を模倣している

 Ex.1 色んなテーマのルームに簡単に移動できる

 Ex.2 気になるあの子がいれば、ナンパしてクローズドルームに招待できる

❷音声は録音できず、snapchatのようにその瞬間を楽しむデザインになっている

❸リスナーは簡単にスピーカーになることができる

 

最近、クラブに行けなくて辛かったりゅうとしては、非常に嬉しい設計ですね。サービス名が示している通り、徹底的にclubhouseで起こる体験をオンライン上でも行えるようにしています。日本のユーザーは最近増えてきたばかりのようでして、スタートアップ界隈の人が多い印象がありました。

 

◉clubhouseはどうやったら使えるようになるの?

まず、clubhouseアプリはiOS限定ですので、iPhoneユーザーしか利用できない形になっています。後にアンドロイドアプリも出てくると思いますので、アンドロイドユーザーの皆さんはお待ちくださいね。汗 このアプリは現在、招待制となっていて、

 

ユーザー1人につき2人しか招待できない

 

という設計になっています。だから、twitter上でも「招待してくれませんか?」というツイートが乱立しているんですね。

 

◉clubhouseの具体的な利用手順は?

ここからはclubhouseの具体的な利用手順について解説していきますね。

STEP1

まずは、iOSのアプリをダウンロードします。

f:id:ONEX:20210127112042p:plain

こんな感じのアイコンなので、すぐにわかります。てか、誰ですかこれ?笑

 

STEP2

アプリを開いて、電話番号によるSMSの認証をすると下記のような画面になります。

f:id:ONEX:20210127102910p:plain

 

STEP3

友人・知人が電話番号で検索をして招待をしてくれれば参加完了です。私の場合は、大企業有志の繋がりで出会った人が招待してくれました。マジで感謝。りゅうの招待枠はすでに2つ使ってしまったので、ご容赦ください。

 

STEP4

招待が完了するとこのような画面になり、趣味嗜好に合わせたカテゴリを選ぶようになっています。それで自動的に初期にフォローする人を抽出するような形になっています。

f:id:ONEX:20210127103222p:plain

 

STEP5

入室するとこんな感じでルームに入ることができます。緑のマークはルームのオーナーです。ルームを作った人やオーナーから権限を与えられた人がこれを持つことができます。オーナーは主に2つの権限を持っています。

 

・ルームのリスナーをスピーカーにする権限

・ルームを終了する権限

 

下記の画像では全員クラッカーがついていますが、クラッカーはビギナーのマークのようです。1週間経つと自動的に消えます。「初心者には優しくしましょうね」という私みたいな人間にお得な座組みですね。笑 スピーカーになると画面上方に上がってきます。リスナーは画面の下側に表示されるようになっています。左下の赤い文字のボタンを押すとルームから退出することができます。リスナーをスピーカーにしたい場合は、スピーカーにあげたい人を長押しします。マイクのオンオフは右下のマイクボタンを押します。

f:id:ONEX:20210127103355j:plain

STEP6

ルームの移動は「All rooms」のボタンを押して、いきたいルームをタップするだけで行けます。めちゃくちゃシンプルですね。チャット欄もないので、会話のみに集中できるようにもなっています。これは良い面と悪い面とどちらもありそうなので、事業者側の意志を感じますね。昨日はTaku Takahashiさんや落合陽一さんのようなビッグネームの人も普通にいて、非常にレアな機会に恵まれました。なんかtwitterの初期の頃を思い出す感じですね。twitterもユーザー数が超少なくて、有名な人に普通にリプとか返せて会話もできて、テンション上がってたのを昨日のことのように思い出します。

f:id:ONEX:20210127104010j:plain

 

STEP7

ここからは応用編かもしれませんが、相互フォローをしている相手にはクローズドルームへの招待ができるようになります。いわゆるナンパに近いことをオンライン上でできるようになるわけです。笑 私は利用したことないですが、なんかワクワクとドキドキがありますね。

 

ちょっと冗長になりましたが、簡単な利用方法はこんな感じです。clubhouseとよく似たサービスでDabelっていう日本人の井口さんが開発したサービスもあります。clubhouseと比べるとチャット機能があって、相互でチャット上での会話も楽しめる設計ですね。こちらもおすすめのサービスなので、ぜひご利用になってもらえると嬉しいです。最近は音声サービス系がどんどん進化してきています。アメリカではPodcast市場が年々拡大をしていて、映像サービスに迫ってきているという噂も聞きます。今回のclubhouseもこの時流に乗っかって、どんどん広まっていきそうですよね。clubhouseはオンラインでなかなかなかった偶発性が設計されていて、セレンディピティがあって、めちゃくちゃいいっすね。

 

◉clubhouseをハックするには?!

clubhouseの特徴としてはフォローしている人のルームがどんどん表示され、レコメンドされるという特徴があるようなので、フォロワーの多い人をスピーカーに呼び込むと一気にリスナーを誘客できるようになるようです。ルームの人が多いことが良いわけではないですが、そんなハック方法もあるよ〜ということでした。笑 使い方次第でいろいろできそうですね。

 

◉clubhouseってSNSでどんな立ち位置なの?!

簡単にSNSのアイコンを顧客との関係性別に分けてプロットしてみました。日本人に馴染みのなさそうなアイコンもあるので、少し解説します。

・オレンジのアイコンはReddit(情報交換型SNS

・紫のアイコンはDiscord(こちらも情報交換型SNS/slackっぽいUI)

・黄色のアイコンはsnapchat(インスタのストーリーの機能特化型SNS

・青いアイコンはsignal(情報の暗号化して送受信するメッセンジャーアプリ)

f:id:ONEX:20210127110420p:plain

clubhouseは知り合いと不特定多数の間らへんのセグメントを狙ったサービスだと思います。知り合い経由で知らなかった人と出会える素敵なサービスです。まさにクラブカルチャーっぽくてめちゃくちゃいいですね。日本ではどんな感じで流行っていくのか今から非常に楽しみにしています。個人的にはdabelも応援。ご参考になれば幸いです。星の評価と読者登録をぜひお願いします。フォローお願いします!

f:id:ONEX:20210128191236j:plain 

 Clubhouseの利用方法を書いてみたので、読んでみてください~!

 

onexblog.onexxxx.com

 

 Clubhouseの分析記事も書いてみたので、合わせて読んでみてください~!

onexblog.onexxxx.com

 

 事業・投資に関するまとめ記事はこちらからご覧くださいね!

onexblog.onexxxx.com

 



 

 

 

 

ブラックベリー社は何がすごいのか?!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は最近ロビンフッダー、というかウォールストリートベッツの中で話題になっている $BB(ブラックベリー)とその周辺の自動運転業界の構図について超私見を述べていきたいと思います。さぁ、今日も行ってみましょう!

※現状、ボラが非常に高いので、投資の場合は自己責任にてお願いします。

 

ブラックベリーってどんな会社?!

ブラックベリー社はカナダを本社に置く過去はブラックベリーと呼ばれるスマホ端末を販売する会社でした。皆さんもボタンがPCのキーボードのようになっている端末をみたことはないでしょうか?さっき後輩に聞いたら「わかんないっす。世代違うんじゃないですか?」って一蹴されたので、半泣きのりゅうです。笑

BlackBerry Bold Touch 9900 Unlocked GSM Touchscreen + Keyboard Smartphone - Black 並行輸入品|importdvd-com

これ、みたことありますよね?!!ね??!!汗

 

このプロダクトはセキュリティのレベルが極めて高く、軍事や法人、政府向けに人気の商品だったようです。オバマ大統領も愛用していたそうですが、後のiPhoneに駆逐されてしまい、シェアを3.4%くらいまで落としてしまい、端末自体は中国のTCL社に売却してしまったそうです。そして現在は、生き残りをかけて下記3つの事業を主力として、進めているようです。

 

❶企業向けの携帯端末管理ソフトウェアの販売

❷独自のネットワークサービスの提供

❸車載システム向け組み込み向けソフトウェアプラットフォームの提供

 

❸の車載システム向けのソフトウェアプラットフォーム事業(名称:QNX)は2010年にQNX社をM&Aしたことで、事業を拡大させてきたようです。当時から車載向けプラットフォームを提供していたQNX社とセキュリティを武器に攻めていたブラックベリー社のシナジー(≒力を合わせるとより強くなる)領域として、攻めていくことになったようです。本社経営戦略の見立ては見事にあたり、現在では自動運転領域の先駆者として、注目を集めるようになりました。下記の記事でも分かる通り、すでに自動車各社の1億7500万台がQNXを採用しているそうです。安全でセキュアなプラットフォームとして人気を集めています。言うなれば、自動車版のクラウドストライク(クラウド型のセキュリティサービスを提供する会社)みたいな感じですね。

 

www.blackberry.com

 

◉自動車に求められるセキュリティとは?!

自動車の場合のセキュリティはクラウドストライクのサービスをそのまま導入するのではしんどいです。なぜかというと、自動車の場合は「ハッキング」「対応の遅れ」などが人間の死に直結してしまう場合があり、クラウド処理というやり方では危なすぎるからです。

自動車向けなどで一般的になっているのが、エッジ処理というものです。クラウド処理とエッジ処理の話はNVIDIAの記事を書いたときに軽く解説しましたが、今回の内容でも肝になりそうなので、改めて解説しますね。 

onexblog.onexxxx.com

 

これまではPCやスマホなどのデバイス内での処理を最小にして、クラウド上(わからなければインターネット上と言い換えてみてください)で処理する手法が一般的でしたが、画像や映像など重たいデータを処理する必要が出てきた工場やホームセキュリティ、自動車などの領域では全部クラウド上にデータを上げているとデータ量が膨大になるし、レーテンシー(≒遅延)が半端ないということでエッジ(≒PCやスマホ、IoTデバイスなど)で処理することが多くなったわけです。そこでデータを圧縮して軽くしてから、クラウドに投げて処理する、もしくはエッジデバイス上で全ての処理を行ってしまうことも増えてきました。

超簡略化した図ですが、ざっくり言うとこんな感じです。詳しい人からすると突っ込みどころあるかもしれないですが、ご容赦ください。エッジコンピューティングの領域はリアル空間の情報を素早く処理するために必須の技術になります。よくIoTとか言われますが、大抵は

 

ア:レーテンシー(≒遅延、そろそろいいか?笑)

イ:データ量を如何に圧縮するか

 

というのが課題になるので、この辺の技術が市場に求められるんですね。自動運転やEVの場合は、これに加えて、

 

ウ:セキュリティ

 

という領域が超重要になります。車をハッキングされたら、普通に人を殺せますから、そのようなハッキングが起こっては絶対にあかんわけです。ブラックベリーは自動車におけるエンドポイントセキュリティ(≒デバイスクラウドの接続ポイントをセキュアにするって話)という領域のパイオニアなんですね。自動運転領域ではなくてはならない存在として、1億台以上の納入が決まってきているのです。

 

この車載向けセキュリティ事業は非常にビジネスモデルとしていけてそうな気がしています。もしクラウドストライクと似たようなビジネスモデルだったとしたら、顧客数が増えれば増えるほど、教示データが溜まりまくって、セキュリティレベルがあがる形になります。お客さんが増えれば増えるほど、製品の価値が高くなるってことです。これは俗にネットワーク効果と言われるビジネスモデルですね。ご存知ない方は

 

A:お客さんが増えれば増えるほど商品価値があがる

B:コンテンツが増えれば増えるほど商品価値があがる

 

ざっくりこのどちらか、もしくは両方に当てはまる事業と理解すれば、8割くらい合ってます。笑

 

Aについては、たとえばLINE。LINEは2人でしかコミュニケーションできないアプリだとほぼ存在意義ないですよね。顧客が増えれば増えるほど、価値が増すわけです。

 

Bについては、iPhoneiPhoneはアプリケーションが純正電話アプリだけだと全然価値がないですよね。YouTubeとかSpotifyとか、Netflixとかコンテンツが増えれば増えるほど価値が上がるサービスなわけです。これらは非常に強い差別化要素になるので、後発の事業者に対して、非常に優位になるわけです。

 

ブラックベリーはAのビジネスモデルですね。顧客が増えれば増えるほど、セキュリティのレベルが上がっていくモデルです。これ、クラウドストライクもほぼ同じビジネスモデルと考えて問題なさそうです。ご参考まで。

 

◉自動運転業界の構造を簡単に表にまとめてみた

ブラックベリーのプレスリリースをみていると「百度と協業」などと書いていたり、各自動車メーカーとの協業の話もあったりして、わけわからなくなりそうだったので、勢力図を表にまとめてみました。自動車も今では動くスマホ化しているので、ハードウェアだけではなく、ソフトウェアもGPU/CPU、OS、Appsなどが積まれるようになってきています。いわゆるソフトウェアベースの自動車が出来上がってきているわけですね。代表的なのはみんな大好き、テスラですね。テスラ は垂直統合型モデルと言われていて、ソフトウェア〜ハードウェア〜サービスまで全部自社で行うビジネスモデルです。スマホで言うとアップルのiPhoneに近いですね。もう一つはオープソースプラットフォーム連合とも言われている中国の百度が音頭をとっている連合ですね。

f:id:ONEX:20210126204802p:plain

NIOやXPEVなどの企業もこのプラットフォームに乗っていますし、既存のカーメーカーはこのプラットフォームへの参画を表明しています。スマホでいうとアンドロイドOSに携帯各社が名を連ねているのと構造的にはほぼ一緒です。

 

スマホを自動運転の違いは、コンポーネントの複雑さですね。スマホの場合は、1つのデバイスを制御できれば良かったのですが、自動運転車の場合は、メインとなる脳味噌みたいなデバイスだけではなく、各種センサ、走行制御、シート制御など様々な制御機器を即座に連動しなければならないので、極めて難易度が高いものになります。制御すべきデバイスがアホみたいに多いので、顧客の乗車体験を最高のものにしようとすると、かなりの連動性が求められるわけです。個人的には百度が取りまとめるプラットフォームは難易度が高いとみています。テスラのような垂直統合型モデルの方が最終的に素晴らしい顧客体験を行うことができるでしょう。NIOは、テスラに近いモデルを作れる可能性があるので、少し期待しています。百度がどこまでプラットフォーマーとして求心力を得られるのかはこれからの注目ポイントの1つです。

 

ブラックベリーの話から少し離れてしまいましたが、自動車業界の勢力図についてはもう少し詳細をみていきたいので、別途記事化していこうと思います。これら各領域に日本企業の名前があまり上がってこないのが悔しいですね。少なくともAppsの領域はまだまだフロンティアだと思いますので、スタートアップ含めてみんなで攻め込んでいきたいですね。iPhoneのアプリ市場が一気に拡大したように、自動運転OSのApps市場は鬼のように拡大していくと思います。運転中にながら体験できるものが早期に導入されると思うので、Dabelやclubhouse、soundcloudSpotifyなどのサービスは勝機ありそうですね。Dabelは日本人が開発しているので、個人的に応援しています。さて、長くなりましたが、今日はこの辺で!ぜひ皆さん、星ボタンと読者になるボタンをポチっとお願いします〜。投資などする場合は、くれぐれも自己責任にてお願いします。

 

 事業・投資に関するまとめ記事はこちらから見れます。

onexblog.onexxxx.com

 

 NIOについてもっと知りたい人はこちら!

onexblog.onexxxx.com

 

 テスラ などのイーロンマスクの戦略はこちらにまとめています。

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

世界一注目されている投資家キャシーとは何者だ?!ヘルスケア・ゲノム編!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は世界で最も注目されているアクティブファンドARK社キャシー・ウッドの頭の中覗いてみたシリーズを行っていきたいと思います。ARK社は昨年プラス100%以上という凄まじいパフォーマンスを出したファンドとして一躍有名になりました。最近は女性版ウォーレンバフェットとも言われていますね。その辺の話を今日はしていきたいと思います。さぁ、行ってみましょう!

 

f:id:ONEX:20210124154701p:plain

◉キャサリン・ウッドって何者?!

ARK社のトップ、キャサリン・ウッド(通称:キャシー)は何者なんでしょうか?彼女は現在ARKというETFシリーズのCEO兼CIOを担当しています。昨年は、ブルームバーグニュースの編集長であるマシューA.ウィンクラーによって2020年の最高のストックピッカーに選ばれていましたね。ARK社の前は、AllianceBernstein(機関投資家、富裕層向けの資産運用会社)という資産運用会社でグローバルテーマ戦略の最高投資責任者として約50億ドル(約5,000億円)の資産を12年間を管理していました。過去を振り返ると、1981年に南カリフォルニア大学で金融経済学の理学士号を取得。キャシーの障害の指導者は、経済学者のアーサーラッファーだそうです。アーサーはトランプの2016年大統領選挙の経済顧問でした。2019年にはトランプ大統領から、経済学の分野での貢献に対して、ラッファーに大統領自由勲章を送られています。アメリカ経済を支えてきた人が恩師のようです。

 

 

◉ARK社の特徴は何?!

ARK社の特徴は大きく分けて3つあります。

 

❶破壊的イノベーションにテーマを絞っている

❷毎日運用成績・取引実績を公表している

❸各領域の専門家を招致し、投資を行っている

 

❶は言わずもがなですね。業界を変革する破壊的イノベーションを起こせそうな領域に投資をし続けています。破壊的イノベーションって初めて聞く人もいらっしゃるかもしれないので、少しだけ解説を入れます。

破壊的イノベーションとは既存事業のルールを破壊し、業界構造を劇的に変化させるイノベーションモデルのことです。 この概念は、ハーバード・ビジネススクールの教授であった故クレイトン・クリステンセン氏の著書『イノベーションのジレンマ』で提唱されました。世界で最も有名な破壊的イノベーションはアップルのiPhoneでしょうね。iPhoneは、折り畳み式携帯電話、ブラックベリー携帯、PC、電卓、目覚まし時計、iPodなど様々なプロダクトを破壊してきました。同時にiPhoneiOSを活用したアプリケーション市場を開いてきた実績もありますね。

キャシーのテーマは常に各領域のiPhoneのような破壊的イノベーションを実現しうる会社への投資を行っています。ARK社が定める破壊的イノベーションの3つの条件は下記にもある通り、

A 劇的に生産性の向上をもたらすこと

B 急激なコスト低下をもたらすこと

C 他のイノベーションを創出するプラットフォームであること

とあります。

f:id:ONEX:20210124155101p:plain

ソース元:日興アセットマネジメント社より

 

❷ARK社のファンドは毎日運用成績・取引実績を公開しています。これはこれまでのアクティブファンドではないことでした。最近では、ARK社の運用履歴を分析して、記事にする人やARK社の運用実績を簡単に見れるアプリケーションを開発する人まで出てきました。ARK社が新たにポートフォリオに加えた銘柄は、次の日に価格上昇するような現象も起こってきています。面白いですね。これまでのアクティブファンドは取引実績について文句を言われてしまうのを避けるため、運用ノウハウを流出を防ぐために非公開で進めるのが常識でしたが、これを打ち破る方法で顧客を驚かせました。

 

❸はARK社の最も特徴的な内容と言っても過言ではないでしょう。彼らは各領域について知見を持ち合わせた専門家+トレーダーのチームを組成しています。明確に役割を分けているので、専門家チームの知見が投資実績に素早く反映されるループが形成されています。各専門家からのレポートは非常に示唆に富んだ内容が多く、面白いです。ちょっと内容的に難しめのものがあるかもしれませんが、ぜひこの機会にご覧頂ければと思います。

 

◉ARK社が注目するゲノム革命でもたらされる世界とは?

ここまではARK社、そしてキャシーの特徴について申し上げてきました。ここからはタイトルにある「ヘルスケア・ゲノム領域」におけるキャシーの考えていることを勝手に妄想して、記事化していくセッションに移りたいと思います。笑 

 

f:id:ONEX:20210124164112p:plain

 

まず、ヘルスケア分野において最も革新的な進化を遂げている領域が「ゲノム」と言われています。2000年にはゲノム解析コストは9500万ドルかかっていたそうです。笑  下にARK社作成のグラフも置いておきます。これ、対数グラフですよ!笑 現在は900ドルを下回っているそうですので、精緻なゲノム分析が可能になってきたということですね。過去は、コストが合わないので、ゲノムを活用した治療法が確立されてきませんでしたが、近年は、10万分の1とも言われるこの劇的なコスト低減によってゲノムを活用した治療法が急激に進んできました。

f:id:ONEX:20210124164359p:plain

簡単に言うと、万病の克服のために3つのイノベーションが起こっているということがわかってきました。(りゅうの独自調べ)

 

A ゲノム解析

B ゲノム編集

C ゲノム創薬

 

A ゲノム解析

Aについては先ほどから述べている話ですね。皆さんのゲノム(DNA等)を今後は超詳細に解析できるようになるんです。これができると何が嬉しいかというと、例えば、

 

・自分がどんな病気に弱いのかがわかる

・自分自身が将来的にどんな病気にかかる可能性があるのかがわかる

・自分の身体に効きやすい薬が何かわかる

 

ざっくり言うとこんなことがわかるようになるわけです。昔っからカスタマイズ治療というワードは流行っては廃れ、流行っては廃れされていましたが、真のカスタマイズ治療が実現可能なフィールドが揃ってきたわけですね。

 

B ゲノム編集

Bについてはゲノム編集が可能になったという話です。具体的にいうと、皆さんのDNA配列を弄ることができるようになってきたということです。笑 ちょっと怖いですね。笑 これまでは遺伝子をハサミのように切る技術が確立されていなかったのですが、CRSP-Cas9と言われる遺伝子を切るハサミみたいなやつが開発されまして、急速に普及されました。

 

このゲノム編集技術の1つである「CRISPR-Cas9」の開発で2人の女性科学者が2020年のノーベル化学賞を受賞しました。エマニュエル・シャルパンティエ氏(独マックス・プランク感染生物学研究所長)とジェニファー・ダウドナ氏(米カリフォルニア大バークレー校教授)です。2012年に両氏が論文発表した同技術はまたたく間に世界中の研究者に使われるようになり、それ以降、ゲノム編集は急速に発展。発表からわずか8年でのノーベル賞受賞です。快挙ですね。

answers.ten-navi.com

 

ゲノム編集を行うことで、単一遺伝子疾患と呼ばれる病気の克服は可能になっていくそうです。ちょっと待ってくれ。単一遺伝子疾患って何やねんと思ったあなた。私と同じですね。笑 ちょっとググりましたら、このような回答が出てきました。

 

単一遺伝子疾患=ある単一の遺伝子の変異に原因を求めることができる疾患の総称。1遺伝子の変異に対して一つの疾患という関係が成り立ち、メンデル遺伝(常染色体優性遺伝、常染色体劣性遺伝、X連鎖遺伝)の遺伝形式をとることからメンデル遺伝疾患、あるいはメンデル遺伝病ともよばれる疾患の種類は多岐にわたり、数多くの単一遺伝子疾患とその原因遺伝子が明らかにされているが、希少性・難治性疾患が多く含まれる。

 

とのことです。つまり、単一の遺伝子の異変によるものなので、ゲノム編集ができると治療できる可能性が飛躍的に上がるようですね。特にこの手の病気は希少疾患であることが多いようなので、創薬コストが高くて、治療薬が開発されなかった分野に希望の光が見えてきていると考えられているようです。これは画期的ですね。

 

C ゲノム創薬

Cのゲノム創薬の分野についてもかなりイノベーションが起きているようです。過去から製薬・創薬分野は、

 

R&Dにお金をかけられる企業が勝つ

 

と言われてきたそうです。創薬については臨床も含めると、平均して商品化するまでに20年もの開発期間がかかるようでして、これをやれる企業はある程度のキャッシュを持っていないと無理だと言われてきたみたいなんです。だから、製薬メーカーはM&Aが多数行われて、日本企業各社も統廃合を繰り返し、グローバル企業のグループ会社になるところも増えてきているわけですね。

 

但し、この常識がゲノム創薬によって、覆されそうになっているようです。つまり、ゲノム編集技術等を活用して、病気の原因特定が効率化され、より効果的な投薬についてもゲノム編集で精度をあげることが可能になってきたことで、

 

開発期間とコスト

 

この両方にインパクトする創薬技術が開発されてきているそうです。キャシーがよく言っていますが、このゲノム分野は中堅企業が多く、大手企業でこの分野に参入しているところは多くないそうです。なので、イノベーションによって、一気に地位を確立していく可能性がある分野とも言えると思います。ヘルスケア分野における自動車やiPhoneのような発明がCRSP-Cas9。この分野はこれから更に伸びていくような気がして楽しみになりますね。また、ゲノム、ヘルスケア分野については調べていきたいと思います。ありがとうございました〜!

 

下記に事業・投資に関するまとめ記事を置いているので、皆さん、ぜひ読んでみてくださいね〜。 

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

 

 

 

 

NEO機関投資家ウォールストリートベッツって何者だ?!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は昨日、超話題になったロビンフッダーの過激派「ウォールストリートベッツ(r/wallstreetbets)」が市場を荒らしている現象についての私見を解説していきたいと思います。何のことか訳がわからない人も一部いらっしゃるかもしれないので、少し内容を解説しながら進めていきたいと思います。さぁ、いってみましょう!

 

ロビンフッドって何?

まず、ロビンフッドについて軽く触れます。ロビンフッドは現在、アメリカで大人気になっている「手数料無料」の投資アプリです。詳細はこちらの記事に書いていますので、記事内をご覧ください。 

onexblog.onexxxx.com

 このロビンフッドを利用する人たちをロビンフッダーと言います。彼らは大抵資産を気づいていないミレニアム世代の若者と言われています。過去はそこまで影響力があったわけではなかったのですが、利用者数が1000万人を超えて、段々と影響力を持つようになりました。彼らはReddit、Discordといったソーシャル型のコミュニケーションアプリを通じて情報交換を行っています。

 

◉ウォールストリートベッツって何者だ?!!

実は昨日、コミュニケーションアプリReddit内の「r/wallstreetbets」というチームがGameStop社(ティッカーシンボルGME)の株価をストップ高まで持って行ったのです。彼らは何をしたのかというと、下記を行ってきました。

 

時価総額が低く、出来高の少ない企業(ペニーストック)をターゲットに定める

ヘッジファンド等による空売り比率をチェック

空売り比率が多い企業を選定する

❹チームで一致団結して大量に買いを与えることで、ショートスクイズを誘発

*ショートスクイズとは大量の買いで売りをマーケット(市場)が売り持ち(ショートポジション)に傾いている時に、大きく買いを仕掛けることで、相場を高めに誘導すること。これは、ショート筋のポジションを損切らせようと買い上げる、短期のトレーディングスタイルを指し、意図的に買いをぶつけて、売り方を締め上げて収益を狙う手法。

 

「資金量が全く異なるため、機関投資家には逆らうべきではない」

 

こういった考え方が今までの通説でした。少ない資金量のロビンフッダーが市場に影響を与えるほどの力は持っていないというのがほとんどの人の考え方でした。今でもそのように考えている人は大量にいると思います。しかし、$GMEについてはショートスクイズを実現させてしまい、一時70%のストップ高まで行くことになりました。おそらくショートポジションを持っていた機関投資家は大量の資金を失うことになったはずです。ほぼ仕手筋級の動きです。

 

f:id:ONEX:20210123171022p:plain



 

 

皆さんもRedditアプリをダウンロードして、このコミュニティの会話を見ればわかるかと思いますが、正直言って狂ってます。笑 彼らと共に投資をするといつか大損してしまいそうなので、怖くて手を出すことはできません。しかし、市場のトレンドを理解する1つの材料として、このようなコミュニティの動きを観察していくことは大切だと思います。まぁかの有名なインフルエンサーのジム・クレイマーもGMEのような現状はみたことないと言っているので、この現象が如何に異常かはよくわかると思います。

 

 

f:id:ONEX:20210123171524p:plain

引用元:ヤフーファイナンスより

 

◉ソーシャルは世界を変えてきたのか?

これに似た現象は過去にもありました。政治ですね。バラク・オバマ大統領誕生の裏にはSNS戦略があったと言われています。これまでのアメリカ政治は政党支持団体が力を持っており、資金力と政治団体を通じた支持者層が最も重要でした。しかし、SNSが流行ったことで、オンライン上のコミュニティでの情報交換が活発に行われるようになり、そのコミュニティ自体が凄まじい影響力を持つようになりました。最近では、商品マーケティング領域でも似たような現象が起きていると思います。

 

f:id:ONEX:20210123183737p:plain



上記の図でも示しましたが、マーケティング領域では、オンラインサロン、YouTubeなど経由したマーケティング手法が広まり、利用顧客と共に商品をデザインする「コミュニティマーケティング」という手法が形になってきました。現在進行形で株式投資領域でもイノベーションが起こってきています。とりま名前がなかったので、ロビンフッダーショートスクイズ現象とでも言っておきましょうか。

 

ソーシャルネットワークによる地方自治イノベーション

今後は地方自治イノベーションも起こってくると思います。オンラインベースのコミュニケーションが一般的になってきたことで、

 

日本人でありながら、韓国人でもあり、中国人でもある

東京都民でありながら、塩尻市民でもあり、岡山市民でもある

 

のようにそれぞれの国や地域にちょっとずつ関わるという流れが出てくると思います。さらにバーチャル空間上での国(≒バーチャル国)のような現象も近いうちに起こってくると思っています。これからの時代は如何にこのバーチャル人口を作り上げられるかが大事になってくると思います。まぁこれはfacebook社がグループで56億人を確保しているので、圧倒的なのですが、もっと分散型のコミュニティが生まれていくと考えています。まず、私はONE Xの活動を通じて、地域の人口構造を再定義し、関係人口の拡大に寄与していきたいと考えています。詳細は下記記事をご覧ください。

 

onexblog.onexxxx.com

 

◉最後に

常に世の中は「盛者必衰」だと思います。

 

インターネットの本質=全ての領域のフラット化

 

と考えると、今後は既得権益領域だった政治・投資・地方自治などのフラット化がインターネットやソーシャルネットワークサービス(SNS)の勃興で加速していくと思います。それは、若者が政治・投資・自治などについて不満(ペイン)を持っているからですね。時代をどうみるかについてはいろんな考え方があるとは思いますが、チャレンジの機会は同等にあるべきだと思っています。全ての人にコトを起こせる機会を提供する。ONE Xを立ち上げた根源はここにありますが、世の中でそれを実現できるサービスを増やしていきたいと思います。ありがとうございました〜。

 

事業・投資に関するまとめ記事を下記に置いていますので、ぜひこちらもご覧頂けると嬉しいです〜。 

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

今年IPOのロビンフッドって何だ?!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日は昨年から話題を掻っ攫いまくっているロビンフッドという投資アプリについての私見を語っていきたいと思います。どうやら、今年IPO(=新規株式上場)予定のロビンフッドアメリカで昨年のコロナショック以降流行りまくっているそうです。ちょっと詳細を語っていきますね!今日も行ってみましょう!

ロビンフッドで「口座乗っ取り」被害訴える声-会社の対応に不満 - Bloomberg

 

Source:Robinhood HP

 

ロビンフッドのCEOは誰?!

共同創業者はイジュ・バットとブラド・テネフ。2人は現在も共同CEOとして活躍しています、スタンフォード大学で出会い、当初はヘッジファンド向けに取引ツールを売っていましたが、すぐにミレニアル世代が簡単に株式市場にアクセスできるアプリの開発に方向転換。2015年にアプリ「ロビンフッド」を正式にリリースしました。彼らが掲げているミッションをみてみましょう。

TechCrunch Disrupt San Francisco 2018 - Day 2

Robinhood co-founder and co-CEO Baiju Bhatt at TechCrunch Disrupt SF 2018. Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch

 

Our Mission

Robinhood’s mission is to democratize finance for all. We believe that everyone should have access to the financial markets, so we’ve built Robinhood from the ground up to make investing friendly, approachable, and understandable for newcomers and experts alike.

 

日本語にするとこんな感じ?ですかね。

ロビンフッドのミッションは、すべての人の金融を民主化することです。私たちは誰もが金融市場にアクセスできる世界にすべきと信じています。そのために、ロビンフッドをゼロから作り上げ、投資を初心者にも専門家にもフレンドリーで親しみやすく、理解しやすいものにしてきました。

 

ランディングページでもこのような文章が示されています。

 

We’re on a mission to democratize finance for all.

全ての人のために金融の民主化を。

そうです。ロビンフッドは既存権益を持つ人たちだけではなく、ミレニアム世代をはじめ誰もが富を構築できるようにするために、サービスを作ってきたのです。一見すると資産家、お金持ちを相手に商売をしていた方が、短期的には儲かるのは間違いないかと思います。しかし、ロビンフッドは新しい世代が投資の世界に踏み入れられるようにするための入り口を提供しました。ロビン・フッド伝説は貧しい人々を助けるために金持ちから盗む義賊の物語ですよね。彼らは、そんな夢のような世界観を現実のものにしようとしています。彼らのサービスの強みは何と言っても「手数料ゼロ円」です。このビジネスモデルについては後述します。

 

◉ロビンフッダーが株式市場に与えた影響とは?

 

ロビンフッドの総資産額:$30B

機関投資家の総資産額 :$数千B

 

現在もロビンフッダーと機関投資家の投資額は2桁以上離れており、直接的な影響力はほぼないかのようにみえます。しかし、実際、$10B以下の時価総額の株式であれば、ロビンフッダー(=ロビンフッドを使う人たち)でもある程度の影響力を行使することができます。ミレニアム世代の投資家は、「イノベーション、サスティナブル、ESG、ダイバーシティインクルージョン」などのワードに敏感に反応します。ソーシャルグッド(=社会的により良いこと)を求めるカルチャーがあります。日本でも近年はミレニアム世代やZ世代でサスティナブルやSDGsの取り組みに興味を持っている層が増えていますが、アメリカではその思想がロビンフッドアプリを通じて、株式市場に反映されつつあります。

 

ロビンフッダーの特徴を大きく分けると下記かと思います。

 

❶サスティナブルな取り組みへ投資

❷社会を変革するイノベーションへの投資

Reddit、Discordなどのコミュニケーションアプリを活用した素早い学び

 

❶のサスティナブルな取り組みへの投資で、象徴的な存在になったのがテスラだと思います。テスラのビジョンは「世界を持続可能なエネルギーへ」です。彼らはそのビジョンを達成するために積極的な投資を続けてきました。テスラ は過去からショートセラーと呼ばれるウォール街機関投資家に目の敵にされてきました。ショート(売り)を浴びせられまくり、過去のテスラの株価は不安定な状態が続いていました。しかし、ロビンフッダーによる積極的な買いが繰り返され、ショートスクイズ(=ショートセラーが買い戻しすることによる踏み上げと呼ばれる現象)が起こり、一気に株価が上昇していきました。結果的に、テスラの株価はグローバルの全てのカーメーカーの株価の合計を超えるほどの巨大な時価総額になり、facebookの株価も上回り、CEOのイーロンマスクは世界一の資産家になりました。それ以外でもクリーンエネルギー 銘柄についてはロビンフッダーのバックアップもあり、どんどん株価が上がる現象が起きました。最近では、機関投資家の方々はロビンフッダーの売買履歴を毎日チェックしなければ、市場に向かえなくなっているとも聞きます。

 

(テスラとロビンフッダーの話は下記ブログ記事で詳しくしています。) 

onexblog.onexxxx.com

 

 

❷社会を変革するイノベーションへの投資も特徴的かと思います。これについてはロビンフッダーよりもARK社の方が適切かもしれませんが、ロビンフッダーは確実にARK社の取引履歴をチェックして、売買に臨んでいます。さらにTwitterやCNBCなどで活躍するジム・クレイマーなどのインフルエンサーからの情報を敏感に取り入れて、取引に反映させていっています。毎日豊富な情報を処理して、取引の質を向上していっているわけですね。

 

❸さらに*RedditやDiscordといった個人投資家同士のコミュニケーションツールを活用して、毎日凄まじい量の情報交換がロビンフッダー同士で行われています。先日、数名の米国個人投資家からReddiとDiscordへの招待が実際に来ました。笑 みんなSNS世代ですので、惜しみなく情報を出しあい、お互いの投資結果がよくなるようにサポート試合っているようです。最近では、ショートボリュームの多い小規模株式をターゲットにして、ロビンフッダーが押し寄せて、ショートスクイズを狙いにいくような動きもあるようです。ショートで入っている機関投資家からするとたまったもんじゃないですよね。笑 今までは機関投資家情報格差を利用して、イナゴと呼ばれる個人投資家をカモにして、金稼ぎを繰り返していましたが、誰もが機関投資家レベルの投資情報を手に入れることができるようになり、ロビンフッダーが機関投資家を打ち負かす現象も起きてています。

 

Reddit内で起こっている話の詳細はこちらの記事をご覧下さい)

onexblog.onexxxx.com

 

 

ロビンフッドはどうやって稼いでるの?

ロビンフッドの特徴は何なんでしょうか?そうです、前述した通り「取引手数料無料」です。既存のネット証券やオールド系の証券会社ではありえない料金設定ですね。これはどのようなマネタイズモデルで実現しているのでしょうか?ロビンフッドの主なマネタイズモデルは「個人投資家の取引情報を機関投資家などに売りつけることで情報提供料金分を手に入れる」形になっています。いわゆるデータビジネスですね。この他にも金融機関からの金利収入、金融商品の直接売買でも儲けているようですが、ここでは割愛させていただきます。(お金が集まればいろんなビジネス展開ができますよね)

 

f:id:ONEX:20210122032510p:plain

 

これ、一見すると機関投資家が情報を搾取して、個人投資家からお金を巻き上げるようなモデルに見えますよね?私も一昨年にこのビジネスの概要を聞いたときは「多分、機関投資家が儲かるモデルになるんでしょ?」と思っていました。しかし、実態は機関投資家は情報を得ることはできて、有利に立ち回れる時もありますが、個人投資家側も機関投資家の動きをリアルタイムで把握できるようになってきましたので、対等な勝負になってきたわけです。これは株式取引に関する情報が民主化され、誰でも少しばかりのお金を払えば、ショートレポートなどを手に入れることができるようになったことが影響していると思います。前述した通り、個人投資家コミュニティでのやりとりが積極的に行われて、ファンダメンタル、テクニカルともに知見やノウハウが溜まってきていることも影響していると思います。

 

ロビンフッドのようなビジネスは他にもあるの?

ロビンフッドができた頃は似たようなサービスが乱立していたようですが、ユーザーエクスペリエンスでロビンフッドが勝ち抜いてきたようです。起業家は優秀なベンチャーキャピタル(≒ベンチャー投資家)のサポートを受けることで素早くスタートアップさせることができるようになると言われています。中でも有名なベンチャーキャピタルセコイアキャピタルです。彼らは過去にはアップル、グーグル、ヤフー、インスタグラム、YouTubePaypalなどハイテクグロース企業の代表的なところに多数に投資してきました。最近だと、中国アリババ系のアントフィナンシャル、今年上場予定で超注目のStripeなどにも投資しています。彼らがロビンフッドの投資家でもあるのです。セコイア・キャピタルのアンドリュー・リードは

 

金融市場を一般の人々がアクセス可能なものに変え、証券業界に革命を起こした

 

とコメントしているようです。この他にグーグルベンチャーズやアンドリーセン・ホロビッツなどの有名投資家からの資金調達も行っています。彼らのサービスの利用者は現在、約1300万人と言われています。他国にもこのようなアプリケーションサービスはあるのでしょうか?それは中国のFUTU Holdingsですね。中国版ロビンフッドとも言われています。この会社はすでにIPO済で現在進行形で凄まじい株価の伸びをみせています。私自身もこのアプリをダウンロードして使ってみましたが、普通に日本の証券会社よりだーーーーーーいぶ使いやすいので、これが流行る理由もよくわかるようになりました。ロビンフッドアプリについては利用したことはありませんが、いろんな動画でウォークスルー(利用シーンの流れを見る)はしたことがあります。

 

Futubull - US/HK Stocks Quotes and Trading APP - Apps on Google Play

 

戻りましょう。FUTUのFUTUBULLはダウンロードしてみたらリサーチ機能など使えますので、ぜひ利用して、体験してみることをお勧めします。

 

◉コロナショックはミレニアム世代の個人投資家を目覚めさせたか?

アメリカではロビンフッダーが大量発生し、株式市場に大きな影響を与えるようになりました。中国ではFUTUBULLなどのアプリによって、個人投資家が500万人以上増えたと言われています。日本でも楽天証券のユーザー数が500万人を突破し、大手のSMBC証券、大和証券を追い抜き、1位2位のSBI証券野村証券に迫る勢いになってきました。各国でコロナを機に投資を始める人が増えていることがわかります。

ソース元:楽天証券の集計結果より抜粋

news.yahoo.co.jp

 

◉ミレニアム世代は市場を変えるのか?

大量のミレニアム世代投資家が市場に増えてきて、今後はどのような流れになるのでしょうか。個人的には非常にポジティブに捉えています。我々世代はSNSなどを通じて大量の情報を処理する力があります。現在は、誰でも簡単に情報を無料で素早く手に入れることができるようになりました。この情報量と質を武器に機関投資家と渡り合えるようになるのではないかと考えています。スイミーという絵本がありましたが、粒のような個人投資家も群れになれば、大魚に立ち向かえると思っています。また、先日尊敬する山口周さんが下記のようなツイートをしていました。

 これからは商品を選択することで自らの意志を示すことができるようになります。1人の選択はそこまで影響がないかもしれませんが、ミレミアム世代の多くの選択になると状況は一変します。不買運動は企業が最も恐る出来事ではありますが、それをコミュニティの力を使って実現することができるようになりました。人権を配慮しない企業への不買運動、LBGTQヘの対応が遅れている企業への不買運動、サスティナブルへの対応ができていない企業への不買運動はどんどん加速していくと思います。さらに、そのモメンタムは商品の選択だけではなく、株式の選択にも影響を及ぼしていくと思います。すでにロビンフッダーの銘柄選定はサスティナブルな行動を示していない企業にはNOを提示しており、今後このような流れは加速していくとみています。日本でも遅かれ早かれこのような流れは起きていくでしょう。「ESG投資って何?」とか言ってしまっている人は後々痛い目を見ると思います。ロビンフッダーやそのほかの類似サービスを通じて、金融システムが民主化され、ミレニアム世代でもロビンフッド伝説のような出来事を起こせるようになってきました。ぜひ集団のちからで日本からもロビンフッド伝説を起こせるようなモメンタムを作っていきましょう。ちょっと長くなりましたが、今日はこの辺りにさせていただきます。本ブログはただの私見であり、参考情報です。投資はくれぐれも自己責任にてお願いします。てか、サスティナブルなモメンタムは作っていきたいですね。笑 今年のトレンドが楽しみです。

 

事業・投資のまとめ記事はここに置いておきます。他にも興味がある記事などあればぜひご覧くださいね。星のクリックと読者登録もぜひお願いします。

onexblog.onexxxx.com

 

事業・投資!まとめ記事!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今日はこれまで書いてきた事業・投資関連記事のまとめをしていきたいと思います。ここからいくつかのブログへ移行してもらえると嬉しいです。

 

 

◉キャサリン・ウッドの頭の中覗いてみた!ヘルスケア・ゲノム編!

onexblog.onexxxx.com

 

 

◉NEO機関投資家ウォールストリートベッツって何者だ?!

onexblog.onexxxx.com

 

 

◉今年IPOロビンフッドって何だ?!

onexblog.onexxxx.com

  

◉東南アジアの王者SEA Limitedとは何者だ?!

onexblog.onexxxx.com

 

◉ARKXで宇宙ビジネスが切り開かれる!

onexblog.onexxxx.com

 

◉国民のプライバシーとSignalの勃興

onexblog.onexxxx.com

 

宇宙ビジネスはもうそこまできている!

onexblog.onexxxx.com

 

◉テスラの時価総額は妥当なのか??

onexblog.onexxxx.com

 

◉ROKUってどんな企業だ?!

onexblog.onexxxx.com

 

NVIDIAジェンスン・フアンの思考からAI革命を考えたみた

onexblog.onexxxx.com

 

◉ジャック・ドーシーの頭の中を覗いてみた

onexblog.onexxxx.com

 

◉中国EVメーカー大本命NIOの展望!

onexblog.onexxxx.com

 

◉イーロンマスクが目指す世界

onexblog.onexxxx.com

 

◉2021年はクリエネ元年!

onexblog.onexxxx.com

 

ここのコンテンツは今後も増やしていきたいと思うので、またご覧頂けると嬉しいです。毎日記事書くぞ〜!

東南アジアの王者SEA Limitedとは何者だ?!

こんばんは。ONE Xのりゅうです。今日は東南アジアの王者となったSEA Limitedについて私見を述べていきたいと思います。日本国内だとあまり有名ではないので、SEA Limitedが何者かわからない人のためにも少し丁寧に語っていきたいと思います!とりあえず、先行者のEC企業をゴボウ抜きしていったスーパーグロース企業です。詳細は以下を読んでくださいね!さぁ、行ってみましょう!

 

◉創業チームはどんな人たち?!

この企業のCEOはフォレスト・リー氏ですね。中国生まれですが、上海交通大学スタンフォード大学ビジネススクールを卒業し、シンガポールに移住し、シンガポール国籍も取得したシンガポール人です。フォレスト・リー氏はテンセント(以下、騰訊)の最高執行責任者で同社プラットフォーム、コンテンツグループ、インタラクティブエンターとテインメントグループの開発を指揮するYuxin Ren氏と交流が深く、彼もSea Limitedの取締役を勤めています。

Forrest Li - Founder & Group CEO @ Sea - Crunchbase Person Profile

また、SEA Limited傘下のShopee CEOはクリス氏という人で、Zalora(シンガポールのファッション特化のECサイト)やLaxada(アリババ系の東南アジア最大級のECプラットフォーム、今ではShopeeの方がシェア高いw)のグロースを行ってきた凄腕の経営者です。この3名がSea Limitedのキーマンと言って間違いないと思います。情報古かったらすいません。笑

 

◉Sea Limitedはどんな会社か?!

まずはSEA社のミッションをみてみましょう。

 

Our mission is to better the lives of consumers and small businesses with technology.

 

このように書いています。日本語にするとこんな感じでしょうか。

 

テクノロジーを活用して消費者や中小企業のライフを改善する

 

明確に中小企業のことに触れているのが特徴的ですね。彼らの事業を構造化すると大きく3つに分かれます。

 

❶ゲームプラットフォーム事業

❷EC事業

❸金融決済事業

 

さらに構造化していくとこのようなマップが出来上がりますね。ゲーム事業で顧客の満足度と継続率を高めて、EC事業で消費者と中小小売事業者の購買体験を増やし、金融業でオンライン決済や中小企業事業者の融資を推進するというモデルですね。

 

f:id:ONEX:20210119204953p:plain

 

彼らの競争力の源泉は大きく分けて4つあると思います。

 

❶ゲーム事業で培ったゲーミフィケーションを購買体験に導入

❷地域密着型のUXデザインでその土地の事業者が喜ぶ体験を設計

❸消費者と事業者のソーシャルコミュニティを設計し、丁寧に運用

騰訊による潤沢な投資資金

 

なんだかEC事業についてはAmazonとShopifyのビジネスモデルを足して2で割ったようなモデルになっています。AmazonやShopifyと明らかに異なるのはゲーム事業で圧倒的なDAU(Daily Active user:毎日訪問してくれるユーザーのこと)を叩き出しながら、EC事業に誘客することで、購買の接点を異常なまでに稼いでいる点です。AmazonもPrime会員制度などで差別化を図っていますが、ゲームのそれとは顧客の愛着度が全く異なります。ちょっとゲーム事業の話をしはじめてしまったので、この辺りの詳細を語っていきますね。

 

◉ゲームプラットフォームGarena!

ゲームプラットフォームのGarenaではアジア圏で開発されたゲームコンテンツが大量に開発されています。Garenaの開発者プラットフォームは世界最大級になりつつあります。

f:id:ONEX:20210119210514p:plain

 

またSEAが手掛けるオリジナルゲームのFreeFireは2020年だけで2億ダウンロードでダウンロード数でいうと世界3位です。やばすぎですね。PUBGやRobloxにも勝っています。FPS(シューティング系のソーシャルゲーム)はFortniteやApex、荒野行動などありますが、これらに圧倒的な差をつけて勝っている理由は何なんでしょうか?実は、FreeFireは解像度を他のアプリよりも落とすことで通信環境が少し悪い東南アジアのユーザーでも容易に使えるようにしたのです。とにかくアプリ自体を軽くすることでユーザーの利用体験がスムーズになるようにしていき、アジアNO.1の地位を確立して行っています。直近のユーザー数は5〜6億人とも言われています。決算数字が楽しみですね。笑

blog.apptopia.com

 

◉ECプラットフォームShopeeとは?!

これまた日本では馴染みのないECプラットフォームですが、シンガポールはもちろん、インドやインドネシア、ブラジルなどに展開しまくっている既存のECプラットフォームをゴボウ抜きしたミラクルECサービスです。世界ショッピングアプリダウンロードランキングではアマゾンに次ぐ2位を獲得1.4億ダウンロードです。破竹の勢いで伸びています。

 

f:id:ONEX:20210119212137p:plain

 

「東南アジアといえば、Go-jekとかが有名なんじゃないの?」

 

こんな声が聞こえてきそうですが、Go-jekはコロナの影響でライドシェア事業などで苦戦していまして、その隙にSEAのShopeeが圧倒的なスピードで抜き去っていっているというのが現状だと思います。彼らは騰訊からの出資金を事業投資に突っ込みながら、世界中でローカライズされたUXデザイン(地域に合わせた体験のデザイン)を提供し、競合他社に圧倒的な差をつけていっています。

 

「ECといえばアマゾンだし、中小小売事業者向けはShopifyでは?」

 

こんな質問の声も聞こえてきそうなので、Shopeeと、Amazon、Shopifyの比較の絵を作ってみました。ちょっとわかりにくいですかね?すいません。

 

Amazonは社内でも「カスタマーエクスペリエンス(CX)」を圧倒的に大事にしてきた会社でした。また、ジェフ・べゾスの金融リテラシーの高さも相まって、最強のビジネスモデルを作り出し、世界一のECプラットフォーマーとなりました。

 

Shopifyは「アンチAmazon」とも言われていますね。中小小売事業者に寄り添って、彼らが簡単に独自のECサイトを立ち上げられるようにECサイト構築のパッケージを提供することで事業拡大を加速させてきました。日本ではBASEが似たビジネスを展開していますね。

f:id:ONEX:20210119212602p:plain

ではShopeeはどんなビジネスモデルなんでしょうか?簡単に言うとShopifyとAmazonのあいのこのようなビジネスモデルになっています。Shopeeは、

 

❶地域特性に合わせたUX・UIデザインを構築(機械学習で地域最適化)

❷事業者向けの充実したサポートプログラムを構築(融資も行う)

❸購入者・事業者それぞれにコミュニティがあり、購買の情報交換を行う

 

以上3つの特徴があります。Amazonについては、はじめは中小事業者のサービスをECサイト上に載せるが、高利益率になりそうなものについてはプライベートブランド商品を販売して、購入者にとって一番安くて便利なものを提供していくという戦術をとってきました。これは購入者にとっては嬉しいかもしれませんが、中小事業者に脅威でしかないですよね?

 

そこでShopeeは中小事業者を競争させながら、購入者にとって最も良い商品が届けられるように、仕組みを作っていきました。また、購入者が常にお得になるようにゲーミフィケーション的にポイント付与、レベルデザインなどを行うことで、最もお得な購入体験を常に行えるような工夫をデザインしてきました。結果、Amazonに迫る勢いのECプラットフォームになってきたのです。アマゾンに似たビジネスをしているメルカドリブレというECプラットフォームが南米にありますが、私はもしかするとShopeeが追い抜いてしまうのではないかとも思っています。この辺は今後の競争が楽しみですね。

 

◉決済&融資プラットフォームSeaMoney

最後に紹介するのは、SeaMoneyです。Airpayという名前は皆さんももしかしたら聞いたことがあるかもしれません。これを運営しているのがSEAです。SeaMoneyはスクエア社のCashAppのようなC2Cサービスも行っていますし、スクエアのような店舗決済サービスも行っています。

f:id:ONEX:20210119214102p:plain

 

最近はシンガポール中央銀行がSEAへデジタル銀行の免許を付与しました。これによって彼らは融資業も行えるようになりました。今後はShopeeのパートナーでもある中小事業者の融資業を推進していくと思います。スクエアの時にも書きましたが、決済プラットフォームを押さえているので、SEAは決済履歴をもとにした与信が可能となり、より精度の高い融資が可能になるわけです。スクエアはこれで東南アジア進出が危ぶまれるようになってきましたね。

thebridge.jp

 ※スクエア関連の記事を読みたい人はこちら

onexblog.onexxxx.com

 

 

 

◉遠隔医療サービスへの参入

SEAが遠隔医療も参入?

 

「ここはテラドックヘルスの牙城でしょ!」

 

とツッコミが入ってきそうですが、KonsultaMD社がShopeeと提携して、資格のある医師に24時間年中無休で即座にアクセスできるサービスを開始するとアナウンスがありました。 KonsultaMD社とShopeeは、共同で遠隔医療についての認識を広めるイベントのであるShopeeMomDaysも開催するそうです。

この辺はまだ詳細のアナウンスが出てきていないので、今後が楽しみですね。SEAの株価は約12兆円。これ以上上がるのか?という声もありますが、どう考えても競合優位性と事業投資のスピード&市場開拓力が異常にあるので、私はアマゾンと肩を並べる企業になるのではと考えています。昔、ソフトバンク孫正義さんが「ゲームを制するものは金融を制する」的なことを言っていましたが、この会社がまさにそれを実現しようとしていますね。末恐ろしい会社です。個人的にはNEXT GAFAMの第一候補と考えています。最後に。あくまで超私見なので、投資は自己責任で。事業開発の参考にして下さい。とりま、スターをポチッと押していただき、購読もポチッとしてもらえると嬉しいです!

 

こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!

onexblog.onexxxx.com

 

ARKXで宇宙ビジネスが切り開かれる!

こんにちは。ONE Xのりゅうです。今、最も影響力があるアクティブファンドとも言われているARK社のキャシーが宇宙ビジネスのアクティブファンドARKXを立ち上げることを発表して宇宙関連銘柄が上がりまくっていますね。そこで本日はARKX関連のビジネスについて語って行きたいと思います。さぁ、行ってみましょう!

 

まずは、こちらのロジックツリーをご覧下さい。過去からあるのが、宇宙機器産業。最近は、官需から民需に移行してきており、地上ビジネス、宇宙ビジネスの領域が開かれてきています。MECEになっていない点についてはご容赦下さい。笑

 

f:id:ONEX:20210117204950p:plain

 

A:地上ビジネスでは、主に下記3つがあるかと思います。

❶次世代旅客機開発

これは以前のブログでも申し上げている通り、SpaceXなどが開発している宇宙まで旅客機を飛ばして、空気抵抗を最小化することで、世界各地まで1時間以内でのフライトを実現する事業ですね。エアバスボーイングなどもこの領域を攻めようとチャレンジしてきています。一番先行しているのがSpaceXでしょうか。詳細は以前のブログをご覧ください。

onexblog.onexxxx.com

 

人工衛星活用

これも最近ホットな分野ですね。この領域で今、最も勢いのある会社はイリジウム・コミュニケーションズ(IRDM)ではないでしょうか?地球の周りに数百の人工衛星を構えることで、世界中どこでも高速通信を可能にするプロジェクトを走らせています。競合でリーディングカンパニーだったOne Web社は事業再生しているところなので、イリジウム社が業界のリーダーになりつつあると思います。人工衛星と飛ばすにはロケットが必要になりますが、現在これに力を入れているのがSpaceXだと思います。SpaceX人工衛星を増やしていくことで、テスラの自動運転の時のダイナミックマップ活用やGPSの精度向上などを狙っていると言われています。

www.youtube.com

 

とか、調べていたら、モモさんがイリジウムのブログ記事を書いてくれていましたね。銘柄分析などもされているので、企業について詳しく知りたい人はこちらをご覧下さい。

momo0214.com

 

❸宇宙コンテンツ活用

これはいわゆる宇宙というコンテンツを活用した地上ビジネスです。宇宙コンテンツ系だと下記のような話がよく上がってきます。

 

・月の住所をビジネスに活用

・宇宙関連イベントに合わせてケーキなどを宇宙テーマにして販売

・飛行機を落下させて、擬似無重力体験を提供(これは1回60万円くらい)

VRを活用した宇宙コンテンツ体験を提供

・宇宙をテーマにしたテーマパークを提供
 (古いものだとディズニーのスペースマウンテンも該当しますね)

・宇宙系のムービー体験(インターステラなど)

 

実はこの辺のビジネスは、宇宙の夢を売るビジネスなので、他と比べて事業開発費用などがあまりかからず、アイディア次第で大きくビジネスをストレッチできる領域と言われています。こういった視点でのビジネス開発も進めていけるといいですね。

 

宇宙関連ビジネスで早期にマネタイズをしていこうとすると「地上ビジネス」が必須になってくるかと思います。地上の人々の課題に根ざしたビジネスを宇宙領域で展開していくことで、宇宙事業をサスティナブルに進められる様になってくるかと思います。

 

B:宇宙機器産業は皆さんも想像しやすい領域かと思います。最王手はロッキードマーチン(LMT)ですね。軍事産業系としても有名な会社ですが、それに関連して宇宙産業への参入も積極的です。2番目がノースロップ・グラマンNOC)、あとはエルスリー・ハリスあたりでしょうか。彼らは過去から宇宙領域に投資し続けているので、これからもリーディングカンパニーとなると思います。

 

これに関連して、少量多品種生産が可能な3Dプリンターの事業領域は航空宇宙産業と親和性が極めて高く、注目されています。ストラタシス(SSYS)、オートデスク(ADSK)、ハネウェル・インターナショナル(HON)などが注目どころでしょうか。

www.nikkei.com

 

C:宇宙空間ビジネスは宇宙での生活向上、宇宙環境の改善、火星・月などの調査などに分かれます。これも詳細語っていきますね。

 

❶宇宙での生活向上

宇宙での生活向上においては、日用品・消費財・食品・フィットネス・家電メーカーなど様々企業郡にビジネスチャンスがあります。これまで宇宙旅行は一般的ではありませんでしたが、民間宇宙飛行士による宇宙フライト回数がどんどん増えていき、宇宙旅行者が増えていく段階で、これらの需要がガンガン伸びていきます。宇宙空間はエベレスト登山と似ていると言われることもあり、閉所空間で、限られた食糧などで、如何に精神を保って生活していくかが大事です。これらのメンタルヘルスを考慮したビジネスなども今後は生まれていくことでしょう。さらにはチーム内不和の解消などのビジネスも出てくるはずです。宇宙での生活向上について、今後はさらにビジネスが加速していきそうです。

 

❷宇宙環境の改善

宇宙環境の改善についても今後はビジネス拡張していく領域と言われています。具体的には衛星メンテナンス、デブリ回収など、宇宙ビジネスをサスティナブルなものにしていくための事業が加速していくと言われています。

 

❸火星・月などの調査

火星に有人飛行を進めていくプロジェクトも進んでいます。これは現実的に考えると火星に向かうまでの燃料や機器を開発する必要があり、火星への往復(半年×2回)に耐え得るフライト環境の構築など課題が山積みになっています。ここは長期フライトに耐えられる素材の開発も含まれてきます。これらを実現しようと思うと、200兆円規模/年の投資が必要になってくるので、投資資金もより一層集まってくると思われます。アメリカだけでなく、中国やロシアも宇宙開発には意欲的なので、競争原理が働いてくる期待もあります。

 

日本国内でも宇宙ビジネスの芽を育てていくため茨城県と共に「IBARAKI NEXT SPACE PITCH」を推進中です。ぜひこの機会に宇宙ビジネスのピッチコンテストにも参加してみてください!登壇者の応募締め切り1月21日(木)17:00です!聴講者応募も別途行っていますので、ぜひこちらもご応募くださいね!最後は宣伝になっちゃってすいません!笑

f:id:ONEX:20210114143835j:plain

 

こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!

onexblog.onexxxx.com

 

国民のプライバシーとSignalの勃興

こんにちは。ONEのりゅうです。今日はグローバルのプライバシーに関するトレンドについて私見を述べていきたいと思います。書くに至った理由は、下記です。

 

アメリカの議事堂暴動に伴うトランプ大統領のアカウント停止

 

トランプ大統領などに対する意見は述べません。政治的な話なので。しかし、この一連の流れの変化については述べざるを得ないと思っています。それは、グローバルのトレンドが変わりつつあるからです。まずは何が起こったのか、時系列でみてみましょう。

 

トランプ大統領ホワイトハウス近くでの選挙結果に抗議する集会終了。
・トランプ支持者による議事堂突入が実行。
トランプ大統領が暴動者に家に帰るべきと促す&応援を思われるツイートを投稿。
Twitterがトランプのツイートに警告ラベルを貼る。
トランプ大統領が再ツイート。サポーターを応援するコメントを載せる。
Twitterがアカウントを一時停止する。

トランプ大統領が「自身に投票した人は如何なる方法でも不当に扱われることはない!!!」と宣言。
Twitter社が「暴力の賛美」規定に違反したとみなして@realDonaldTrumpは永久に追放されたと発表。

facebook社でもアカウントの削除が行われ、サンドバーグCOOが「トランプのアカウントが削除されて嬉しい」と発言。

・ドイツのメルケル首相は「表現の自由は基本的な人権」でこういった規制は一企業が行うべきものではなく、政府などが行うべきと発言。

・フランスのブリュノ・ルメール経済・財務相は「規制はプラットフォーマーがすべきではない」と発言。

・What's Appがプライバシーポリシーを変更し、メタデータfacebookグループに共有する改定を行うと発言。

 

もうカオスですね。色々な思惑もありそうですし、個人的にも思うことはありますが、発言は避けます。この一連の流れを汲んで、個人のプライバシーが侵害されていくことが懸念されるように、イーロン・マスクが「Use Signal」とツイートをしました。Signalはメッセージを全て暗号化処理をして、他人が一切情報をみれなくするメッセージアプリケーションです。

 

f:id:ONEX:20210117142929p:plain

 

Signalアプリは1週間でグローバルで1780万人のダウンロードがあったそうです。瞬間風速ではグローバルナンバー1のダウンロードアプリになったみたいですね。プライバシーに懸念を持ったアメリカ人だけでなく、政府に不安を覚える香港の方々や新興国の方々にも広がっているようです。2日前にはダウンロード数が一気に増えすぎて、サーバーがクラッシュしたそうです。復旧はすでに行われている様ですが、驚きの流れですね。

 

www.thegatewaypundit.com

 

この流れは一層加速していくと思います。Signalだけではなく、検索エンジンDuckDuckGOも検索数が一気に1億回になったそうです。

 

f:id:ONEX:20210117143749p:plain

 

ビジュアル的にあんまイケてないので、本当にこの検索エンジンが次世代を担えるかは不明ですが、勢いはすごいですね。メールアプリだとHEYも伸びそうな勢いですね。DHHさんも言ってますが、

 

Privacy is cool.

 

の時代へ突入しつつあるように感じます。プライバシー系のサービスについてはPodmanさんがまとめてくれていました。一応、表にもしてみました。

 

f:id:ONEX:20210117143935p:plain

 

プライバシーは誰が管理するのかという話題は非常に難しい話だと感じます。今回のようにGAFAMなどの企業が管理することで独占禁止法に抵触してしまうような動きになる可能性もあります。政府が管理すると、どこぞやの管理国家となり、言論の自由が脅かされる可能性があります。ジャック・ドーシーは過去からこの課題について真剣に向き合ってきています。

 

www.ted.com

 

ツイッターは言語・文化の壁を取り払うという高尚なビジョンに向かって突き進んできました。ツイッターが流行ることで、誰もが興味にあった最新の情報を手に入れることができるようになりました。しかしながら、フォローという機能や集団性のせいで視点の多様性が落ち、集団の暴力が発生してしまう弊害を抱えています。ドーシーも13回のツイートで今回の件について詳しく語っています。

 

今回の暴動を経て、これまでの対策が完全ではなかったことが明らかになってしまいました。私自身、議事堂での暴動を参加者のリアルタイムムービーでみることになり、遠隔ながら、現場にそのままいるかのような感覚を得るほどに豊富な情報が流れていました。

 

画像

 

私はツイッターのようなSNSはこれからも生き残っていくと思っていますが、プライバシーや言論の自由を重視していない企業には容赦ない批判と制裁が加えられていくと思います。また、影響力のある人のアカウント削除については、民主主義的に決められる仕組みが求められていくと思います。今回の各社の対応は、一部見直されるべきポイントがあると思いますし、今回の件を通じて、さらに民主主義的で豊かなカルチャーが形成されていけば嬉しいと思っています。最後に暴動によって亡くなった4名の方々のご冥福をお祈りします。

 

こちらに事業・投資まとめ記事も作っているので、興味ある記事もぜひ覗いてみてください!

onexblog.onexxxx.com